大地と空の息吹き 66 「蜘蛛の糸」・朝日を浴びる蜘蛛
2012年8月23日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿した記事です。 「蜘蛛の糸」・写真は自宅で朝日を浴びる蜘蛛を撮ったものです。 大正7年に発刊された鈴木三重吉・主宰の「赤い鳥」は、児童向けの月刊雑誌として 18年間多くの子供たちに読み継がれました。 岡本太郎、金子みすゞ、大岡昇平など当時子供であった彼らも熱心な愛読者で、投 稿欄にその名前を見つけることが出来ます。 芥川龍之介の有名な「蜘蛛の糸」は、この「赤い鳥」創刊号に発表されたものです。 以下「蜘蛛の糸」のあらすじをウィキペディアより引用しました。 ☆☆☆☆ 釈迦はある時、極楽の蓮池を通してはるか下の地獄を覗き見た。 幾多の罪人どもが苦しみもがいていたが、その中にカンダタ(?陀多)という男の姿 を見つけた。 カンダタは生前に様々な悪事を働いた泥棒であったが、一度だけ善行を成したこ とがあった。 小さな蜘蛛を踏み殺そうとしたが思いとどまり、命を助けてやったのだ。 それを思い出した釈迦は、地獄の底のカンダタを極楽へ導こうと、一本の蜘蛛の 糸をカンダタめがけて下ろした。 極楽から下がる蜘蛛の糸を見たカンダタは「この糸をつたって登れば、地獄から 脱出できるだろう。 あわよくば極楽に行けるかもしれない」と考える。 そこで蜘蛛の糸につかまって、地獄から何万里も離れた極楽目指して上へ上へ と昇り始めた。 ところが糸をつたって昇る途中、ふと下を見下ろすと、数限りない地獄の罪人達 が自分の下から続いてくる。 このままでは糸は重さに耐え切れず、切れてしまうだろう。 それを恐れたカンダタは「この蜘蛛の糸は俺のものだ。お前達は一体誰に聞い て上ってきた。下りろ、下りろ」と喚いた。 すると次の瞬間、蜘蛛の糸がカンダタのぶら下がっている所から切れ、カンダタ は再び地獄に堕ちてしまった。 その一部始終を見ていた釈迦は、カンダタの自分だけ地獄から抜け出そうとす る無慈悲な心と、相応の罰として地獄に逆落としになってしまった姿が浅ましく 思われたのか、悲しそうな顔をして蓮池から立ち去った。 ☆☆☆☆ (K.K) |