本書 はじめに より引用
ふたりが長い年月かけて人間の教師たちと動物王国の住人たちから学んだメディスンの教えを、
集合意識全体のために公表すべきだと私たちは感じた。教師の氏族であるウルフ・ファミリーの
精神にのっとり私たちが選択したのは、誰もがアニマル・メディスンの助けを借りながら、独自の
道を発見できる道具を提供することだった。
アニマル・メディスンの教えは各部族で多少異なる。従って本書で紹介するのはそのごく一部、つ
まり、地上の全存在とひとつになる道を探求する者の参考となるアニマル・メディスンの側面にす
ぎない。教えは自然を通して来る。そして生命あるものはすべて、再び自然へと帰る。全創造物
はそれぞれが、聖なるメディスン・ホイールの中に欠けがえのない位置と役目を占める。
チョクトウ族、ラコタ族、セネカ族、アズテク族、ヤキ族、シャイアン族、チェロキー族、イロコイ族、
マヤ文化、の伝統的教えをその長老たちから直接に授かったのは幸運であった。各部族・伝統
により教えは多様であるため、本書で扱う内容は各教え本来の深さに比して、ほんの表層部分で
ある。アニマル・メディスンに関する教えをことごとく網羅するのが本書作成の目的ではない。これ
まで母なる大地との、また大地のあらゆる住人たちとの連体を理解せずにいた多くの人間に、連
体のプロセスを開始する「きっかけ」を作るのが目的だ。それがシャーマンとして、ヒーラー(癒す
人)としての私たちの意図である。全生命との一体感を探求する者たちに、本書が新たな理解の
扉を開く道具となれば幸いである。
私たちのビジョンは、「母なる大地の上で調和を持って歩く」意味を楽しみながら理解するための
架け橋となることだ。著者ふたりのパワー・アニマル(守護動物)も夢を通して私たちに語りかけ、
「全生命は神聖である」という認識を世界に広め、各生命が学ぶべきレッスンを知る助けをせよ
と私たちに求めた。
本書を作成する過程自体が偉大なメディスンの教えであり、喜びに満ちた旅でもあった。これは
四本足の生き物と、地を這う生き物と、ヒレある生き物と、翼ある生き物から人間に送られた無償
の贈り物(give-away)である。この無償の贈り物が、触れる人すべての人生を豊かにし、ともに旅
する仲間が私たちの愛を感じてくれることを祈る
四方向の風、ジェイミー・サムズ&ディビッド・カーソン
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