「ふたつの島」

イエルク・シュタイナー 文 イエルク・ミュラー 絵

大島かおり訳 ほるぷ出版










傑作。物質文明の危機とその文明の名の下に搾取された人々の物語だが、人間の

暖かさと未来を感じさせる。構想力と絵が一体化しており、その表現力は胸を打つ。

この絵本はインディアンという特定の人々を主人公にして書かれていない。世界各

地の先住民族がもつ、大地に根をおろして生きることの大切さを切々と訴えている。

素晴らしい絵本であると共に、現代の人間優位の物質文明に犯されている我々への

警鐘の書でもある。是非読んでいただきたい。

(K.K)


 


イエルク・ミュラー 1942年10月、スイスのローザンヌに生まれ、チューリッヒと

ビールの工芸学校で絵画を専攻しました。はじめ広告代理店で働いていました

が、現在は独立しています。組絵「毎年圧搾ハンマーがくりかえし打ちおろされ

る 変わりゆく風景」でドイツ児童図書賞を1974年に受賞し、同じ方式の「家が

崩され、クレーンが立ったあとは、ショベルカーに脅かされる日 変わりゆく町」、

絵本「秘密の航海日誌」、「うさぎの冒険」などの作品があります。現在はフランス

のブルゴーニュに農家を買って住んでいます。(本書より引用)


イエルク・シュタイナー 1930年10月、スイスの北部にあるビールに生まれ、

この町で教師をしながら作家として活動していました。主にテレビやラジオの

台本を書いていましたが、ミュラーと組んで初めての絵本「ぼくは、くまのまま

でいたかったのに」をかき、このあと「うさぎの冒険」でもこのコンビで成功し

ました。(本書より引用)








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