Edward S. Curtis's North American Indian (American Memory, Library of Congress)
<古来の道>に生きた最後のインディアン“ストーキング・ウルフ”の言葉
一人でいることと淋しいということはぜんぜん違うのだよ。一人でいても淋しくなく 穏やかな心でいるようになるためには、自分が最良の友と一緒だということを知れ ばよいのだ。自分自身と一緒にいて心が安らぎ、自分を愛していれば、決して淋し いことはない。人は自分自身を愛するようになったとき、初めて他人を愛すること ができる。孤独の純粋さに触れるには、まず自分を愛することを学ばなければな らない。利己的にならずに自分を愛することができれば、淋しさは存在しない。自 分に対する愛は、また、ほかのすべてのものに対する愛を生み出し、聖なる「ワン ネス」の世界に近づけてくれるのだ。(コヨーテ・サンダー)
私は白人を憎んでいるのではないのだよ。白人の考え方や生き方が嫌いなだけだ。 おまえは私の孫だ。白人ではなくて、大地の子だ。肌の色や血がおまえを大地の子に するのではない。おまえを万物と一つにするのは、おまえの心や信念なのだ。私は彼ら の無知や破壊を憎むからののしるので、白人という人種を非難しているのではない。 彼らは何も知らないからだ。私の敵は彼らではなく、そのやり方なのだ。私はおまえが 彼らのような考え方をしていると思ったことはないよ。おまえの心はいつでも大地ととも に脈打っている。私は誰も憎みはしない。敵でさえもだ。私はこういう人間たちの無知 を憎み、ののしるだけだ。私が戦う相手は彼らの無知で、人ではない。白人なら誰で も大地を破壊するわけではないし、先住民がみんな大地を守るわけでもない。どの 人種が悪いというのではない。が、私たちみんなに、無知に対する責任があるのだ。
この地上で生きているものは、みなものを食べなければならないことを、まず理解 しなさい。生きるためには大地からのものをもらわなければならない。どのように してもらうかによって、害悪になるかケア・テーカーになるかが決まるのだ。自然の 恵みを受けるときは、まずそれを賛美し、心で深く感謝しなさい。私たちが生きる ためには、ほかのものの命を犠牲にしなければならないからだ。自然を破壊する のではなく、自然に利益をもたらすように、心して命をいただきなさい。未来のこと を考えて、子どもや孫にすばらしい財産を残すことだ。自然の創造物を、もっと立 派な形にして後世に残さなければならないのだ。そうすれば私たちは大地のケア・ テイカーとしての運命をまっとうしたことになる。(コヨーテ・サンダー)
「グランドファーザー」
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