「Beavers」 DVD

ビーバー~森に生きる天才エンジニア~」日本語版

上の写真は英語版のものですが、日本語版も発売されています。

Originally Created for Exhibition in IMAX Theaters DVD 1987年製作





インディアンが「小さなインディアン」と呼んでいたビーバー、この気高い魂の動物は、

インディアンと同様悲劇の歴史を背負うことになる。ビーバーの柔らかで丈夫である

毛皮を求めて大量殺戮が横行し、彼らの疑いを知らない性質も災いし絶滅寸前まで

追い込まれてしまったのである。この悲劇に立ち上がった一人の男、子供の頃から

インディアンになることに憧れていたスコットランド人のグレイ・アウル。今でいうとこ

ろの自然保護運動の先駆者であった彼はこの現実を西欧社会に訴え続けた。この

作品は一組のビーバーの生態を追ったもので、その構成並びに映像美には心打た

れてならない。またこの作品には1930年に撮られたグレイ・アウルとビーバーの

貴重な映像も残されている。

(K.K)


 








「Beavers」DVDの映像より


 
 


自然界の最も優秀なエンジニアといわれる水生生物ビーバーの生態を、巣作りや
ダム作りの様子や、若いカップルの微笑ましい姿をまじえて描いたIMAX映画。

【内 容】
カナダのロッキー山脈の中心部に位置する森と湖を舞台に、ビーバー一家の暮らし
ぶりを映し出して生きます。カメラは、成長し、自然と戯れ、ダム作りなどで生息地の
環境を作り変えていくビーバーの姿を克明に追っていきます。「メイキング」には、
約1年間をかけたこの映画の製作にかかわったスタッフによる撮影秘話や苦労話
などを収録。ハイビジョン撮影でのこの「メイキング」は、映画「ビーバー〜森に生き
る天才エンジニア〜」の美しさへのトリビュートと言えるでしょう。IMAXカメラで撮影さ
れ、IMAX劇場で公開された「ビーバー」は、世界中の観客を魅了しました。1987年
に初公開されて以来、およそ1400万人がこの映画を鑑賞していますが、IMAX映画
としては最も息の長い作品の一つと数えられています。

IMAX-アイマックスとは
マキシム・イメージ(最大限の映像)を意味します。
通常3.5ミリの10倍以上、70ミリの3倍以上というフィルム・サイズに、デジタル6トラック
の音響システムを採用した画質、音響ともに最高級のソフトです。そのDVD化商品で
ある「IMAXスペクタクルシリーズ」も、当然他の映像作品よりも高い品質を保ています。
【スタッフ】

監督:スティーヴン・ロウ

【スペック】

■1998年アメリカ作品
■収録時間:本編31分+特典映像42分
■特典映像:メイキング27分、ビーバーファミリー15分
■規格
画面サイズ4:3、MPEG2、片面2層、日本語字幕
音声1.英語5.1chドルビーデジタル リージョン2


 


グレイ・アウルと子供のビーバー(1930年撮影) 記録映画「Beavers」より


撮影隊は数日間滞在した。小春日和に恵まれ、天候はすばらしく穏やかだった。ジェリー

とローハイドは冬支度の仕上げに忙しく、撮影隊に敵意を抱いている暇などなかった。小

屋を出たり入ったり。片手に小枝をいっぱいかかえているときは、もう一方の手でドアを開

けて入ってきた。湖に飛び込んで泳いだ後は、岸辺に座って、毛皮の水分を絞り出す。疲

れ切ると、頭をアーチーの膝に載せて眠りこけた。深い寝息は、保護者たるアーチーへの

信頼の証だった。キャンベルは我を忘れて興奮していた。カメラがジーッ、カチッと音をた

てて回っていたが、ビーバーたちは一向に気にしなかった。夜になると、みんなで話をして

過ごした。アーチーはキャンベルに「消えゆく辺境」のことや、これからとりかかるつもりの

自叙伝のことを話した。彼が求めていたのは、自分が執筆に集中でき、ビーバーたちが

穏やかに暮らせるような、平安と静けさだった。ビーバーたちはカナダの国を代表する

動物だ、それなのにいまや絶滅の危機に瀕しているという主張を、グレイ・アウルは何度

も何度も口にした。キャンベルは眉をひそめ、黙って聞いていた。おそらく、オタワの役人

たちを思い浮かべていたのだろう。一種類の動物を救うというたった一人の男の考えに

公的資金を使おうなどと言ったら、けげんな顔をするだろうと考えていたのだ。だが、この

映画はその突破口になるかもしれなかった。頭の中では構成、編集もほとんど出来てい

たし、映画がもたらす効果も予測していた。もうタイトルも決めていた。「ザ・ビーバー・

ファミリー」である。・・・・「グレイ・アウル 野性を生きた男」より引用


「カナダの森で ビーバーとインディアンの少女」グレイ・アウル作


 


働き者のビーバー

(ビル・カニンガム 「動物界の驚異と神秘」日本リーダーズ・ダイジェストより引用)


ビーバーは生まれつき戦うということを知らない。体も大きいし、丈夫な歯や鋭い爪という武器も

あるのに、性質はまるで天使のようで、陸上にいるとき忍び寄って来る肉食獣や、泳ぎ回っている

とき空中を急降下して襲ってくる猛禽類を相手に戦い抜こうなどという気は、全然起こさないのだ。

ビーバーは普通体長75センチ、背は30センチ、体重20キロ余りというところで、後足にはアヒル

のように水かきがあり、前足はサルのと同じような小さい手になっている。うろこのある広い尾は、

長さ25センチ幅13センチほどで、水泳中は舵代わりに、すわったり立ったりするときには支えに

なるほか、凶報を伝える役目もする。危険をかぎつけるとビーバーはその尾で水をたたくのだ。静

かな日にはぴしゃっというその音が響き渡って、400メートル先でも聞こえ、その範囲のビーバー

は一匹残らず姿を消してしまう。陸上にいるビーバーをおどかすと、池の方へ走って行く。潜った

り泳いだりするのはアビのように巧みである。鼻孔を閉ざし、筋肉を緩め、脈拍を100から50に

下げて、アイロンみたいに沈み、15分間そのままでいることができる。しかしそれ以上沈んだま

まだと死んでしまう。氷に閉ざされた北国の冬が、ビーバーにダムを築かせる。つまり冬になると

いざというとき飛込んで逃げられる水たまりがなくなってしまうからだ。また雪も堅くなって、その

中を通って食料の木の皮を探しにも行けなくなる。そこでビーバーは個人用の池を作る。そうす

ればその底の泥の中に、冬じゅう食べられるだけの食用材木を沈めておくことも、さらにその上

に自分と家族のための堅固な屋敷を築くこともできるわけである。(中略) ダムの長さは3メート

ルほどのこともあれば、ときには600メートルを越えることもある。アラスカには270メートルと

いう例があったし、イエローストーン国立公園にも同程度の規模のものが見られる。最高記録

はモンタナ州の630メートルのダムである。集団は小さい。何匹かのビーバーが同時に働くこ

とはあっても、互いに関心はないように見える。仕事を好んでするのはよく晴れた月明かりの

夜で、よほどさし迫った事態、たとえばダムの決壊でもなければ、昼間は決して働かない。ダム

が出来ていくにつれて、ビーバーは夫婦ごとに家の建築を始める。この巣はダムや岸、あるい

は水中の島などにくっついて出来る。土台は棒切れや石や小枝で、ほどけたり崩れたりしない

ようにしっかりと組合わされている。(中略) 疑うことを知らない性質なので、わなにかけること

は驚くほどたやすく、その褐色の毛皮は柔らかいが丈夫で、以前は男子用の帽子に用いられ

たが、現在は婦人たちの人気をあつめているといった事情から、ビーバーはすんでのところで

絶滅しそうになるほど大量に殺された。だが天然資源の保護管理を唱える人たちの救助の手

が危うく間に合い、ビーバーはまた勢力を盛り返した。・・・・ビーバーは付き合いのよい動物

で、おとなしくて勤勉、妻や子供には忠実である。全体として動物の世界の模範だと言える。








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