Edward S. Curtis's North American Indian (American Memory, Library of Congress)


アメリカ・インディアンの言葉




「子どもたちに伝えるべきこと」ジャネット・マクラウド(トゥラリップ族/ニスカリー族)




数年前、ダライ・ラマの国、チベットの人に出会いました。彼らは通訳を通じて

 私に子どもがいるか聞きました。「八人よ」と答えると、彼らは「あなたにはきっ 

と強いカルマがあるのでしょう」と言いました。私たちは自給生活をしてなんと

か暮らしてきました。今は二四人の孫に恵まれています。孫たちは一夏中こ

こにいましたよ。バスケットボール・コート、砂場が二つ、そしてリンゴの木があ

ります。子どもたちは遊び、畑や儀式場で働きます。もしも子どもが泣いてい

たり静かだったりしたら何かがおかしいはずです。私たちは子どもたちの育つ

世界がよりよい世界になるよう努力を続けています。子どもたちの中には将来

に希望を見いだせない者もいます。「核爆弾で吹き飛ばされたくない」と彼ら

は言います。学校では根強い人種差別があり、教育を受けてはいても人間

的には大馬鹿者の教師もたくさんいます。私たちは子どもに人生を愛するこ

と、人間が自然界の一部であることを教えますが、学校では子どもたちを一

日中教室に閉じこめ自然と隔離します。そのうえ、学校はたくさんの情報を

暗記させるだけで、人間の創造性と、夢をみる能力を破壊してしまうのです。




私は生存に必要なことは何でも学ぶべきだと思います。自然の中で食べ物

や薬を見つけること、車の修理、コンピューターの使い方。私はこれらの技

術を女性たちに教えています。でも人生の魂・精神性の部分を忘れてはな

りません。白人の世界にがんじがらめになると、内側から枯れていきますよ。

魂に栄養が与えられていないから、人はドラッグやアルコールに走るのです。

私たちは二〇年前からスエットロッジをおき、常時儀式を行っています。誰

かを改宗させるためではなく、スエットロッジの儀式を行うことで私たちが救

われるからです。スエットロッジの儀式に参加すると、創造主の生きた法とつ

ながります。こういうことは普通スエットロッジの外では話さないんですよ。




私たちにとって、大地、空気、火、水は神聖なものです。スエットロッジは

円形に作られており、中は真っ暗です。スエットロッジに入ることは偉大な

る母の子宮に入ることと私たちは考えます(男性は偉大なる祖父と言う表

言もよく使いますが、私は全ての力は女性のものだと思っています。)私た

ちは母なる大地の上に座り、大地のへそである中心の穴に植物の世界か

ら戴いた火で熱した石を入れます。石の上には薬草の入った水をかけま

す。石は鉱物世界と私たちの骨を象徴しています。いつの日か私たちは

鉱物となり、石となります。スエットロッジの儀式では母なる大地の子宮に

入り、創造の空気を吸うのです。こうして私たちの心と体は清められるの

です。私たち人間は生命のスピリットでつながっています。人間はどこそ

この国の人などと様々なレッテルで区別されていますが、私の目には

一人の人間が映るだけです。




宇宙には私たちを全ての他の生命とつなげてくれるエネルギーがあります。

私たちは皆地球の子です。人間が自分の母である大地を汚染し、その髪を

抜いたりしているから、地震などの自然災害が起こっているのです。地球を

守るための生きた法に人間が従わない結果が災害や環境破壊です。全て

の生命は創造主からの貴重な贈り物です。私たち一人ひとりはこの世にごく

わずかな間しかいません。そのためにも私たちは命を尊び、喜びを見いだ

し、何かを返してゆかねばならない、私はそう信じています。



「風の言葉を伝えて=ネイティブ・アメリカンの女たち」
ジェーン・キャッツ編
舟木アデルみさ+舟木卓也訳 築地書館 より引用


 







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