「星雲星団ウォッチング エリア別ガイドマップ」

浅田英夫著 地人書館






「まえがき」より引用

燃え盛る炎のような散光星雲、砂金を散りばめたような散開星団、神秘的な渦巻きを持つ

銀河、金平糖のような球状星団、そして形がおもしろい惑星状星雲、星空の中に埋もれた

星雲・星団を、ひとつひとつていねいに掘り起こしていく星雲・星団めぐりは、スター・ウィッ

チャーにとっては最高の楽しみのひとつだ。ところが、「月や惑星を望遠鏡の視野にとらえ

るのは簡単だが、星雲・星団は苦手だ」という人が意外に多い。実は、私もかつてはそんな

ひとりだった。パロマ天文台で撮影した天体写真集に出ていたアンタレス付近の散光星雲

を見ようと、口径6cmの望遠鏡で何時間も探したり、見事なリングが見えると信じて、天頂

近くに昇ったこと座のガンマ星の間を首が痛くなるまで探した。ところが、いつも目当ての

天体は見つからず、がっかりしたものだ。しかし、今から思えば当たり前のこと。天文台の

大型望遠鏡で撮影したすばらしい星雲・星団の写真のイメージが、頭に焼き付いてしまっ

て、明るさと大きさについて大きな誤解をしてしまっていたのだ。また、天体の位置を正確

に把握していなかったことも、見つけることができなかった原因として大きい。そこで本書

では、私の経験から双眼鏡や小型望遠鏡で楽しむことができそうな星雲・星団199天体

をピックアップし、それらが確実に見つけられるように全体の構成を考えた。まず、だい

たいの位置がわかるファインディング・チャートを用意し、さらに、7°円チャートによって

正確な位置がわかるようにした。7°円チャートは、倍率7倍の標準的な双眼鏡やファイ

ンダーの実視界である7°に対応させてある。それぞれの天体のチャートには、探し方・

見え方の簡潔な解説と参考写真をまとめてみた。また、天体ごとに付いているオススメ

口径マークで、自分の愛機で見えそうかどうか見当がつけられるようにした。ぜひとも、

本書を参考に、今まで苦手だった星雲・星団ウォッチングにチャレンジしていただきたい。


 


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(映し出されるまで時間がかかる場合があります)

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