「星座を見つけよう」

H.A.レイ 文・絵 草下英明 訳 福音館書店






初めて星空に興味を抱き、星座を見つけようとしたとき、この本ほど分りやすく

書かれた本はそう見当たらないかも。そして子供に語りかけているようなその

語り口には、宇宙の神秘の素晴らしさを感じさせないでおかないものがあるんだ。

(K.K)





「あの星はなに、これはなに星」とちゃんといえる人はとてもすくない。本物なんかみたことも

ないのに、カエデの木とカシの木が区別できたり、キツツキとカケスを区別できる人はいる。

ところが、よく晴れた夜なら、だれでもみることのできる星については、なんとなく なぞめい

たままにしている。星のことをしるのは、そうむずかしいことではない。5000年前のひつじ

かいたちは、読み書きもできなかったのに、いつも星空にしたしんでいて、星や星座のこと

をくわしくしっていた。だから、君たちがわからないはずはない。星のことをしっていれば、

星空のすばらしいながめが、もっとたのしくながめられるだけじゃない。もし、君たちが宇宙

旅行に興味をもっているならば、星の知識はぜったいに必要なんだ。この本は君たちの、

とてもいい手引きになるはずだ。君たちが、どうやって星をみわけ、星座をみつけだせる

か、ちゃんと教えてくれる。この本は、家のなかでも外でも、一年じゅういつでも役にたつ。

この本は工夫がしてあって、君たちが大天文台の窓から星空をみたときと同じように、星空

のようすが書いてある。この本のなかの「星図」をみて、君たちはまず、星や星座をひとつ

ひとつみわける。それから外にでて、じっさいの空でそれをみつけるのだ。すぐ、君たちは、

身のまわりのものと、同じように星たちを友だちみたいに、感じるようになると思うよ。さあ、

それでは、たのしく星をながめよう!   (本書 H.A.レイ)


 


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