「星空散歩ができる本」北半球版
Milton D. Heifetz & Will Tirion著
松森靖夫編訳 岩上洋子・高橋真理子訳 恒星社厚生閣
星座早見盤を用いても星座の位置がよくわからないという方や、これから星空
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訳編者あとがきより引用抜粋 本書の原著、ハイフェッツ/ティリオンの共著による“A Walk through the Heavens” は1996年にケンブリッジ大学出版から発刊されました。以来、版を重ね、本書は、 英国はもとより米国、オーストラリア、スペイン、南アフリカをはじめ世界各国で二万 人以上もの幅広い読者層の方々の手にされてきました。このように本書が、夜空の 星々に興味を抱く方々を魅了して止まない5つの理由について、述べてみたいと思 います。
*簡単な観測方法の紹介・・・・肉眼や体の各部を使って、星々を探し出す方法・・・・ 星の観測器具と言えば、真っ先に思い浮かぶのは天体望遠鏡ではないでしょうか。 ところが、天体望遠鏡は高価で戸外への持ち出しや移動も結構大変です。また、 天体望遠鏡のセッティングの面倒くささや操作に難しさを感じている方々も少なく ありません。こうした方々のことを考え、本書では、肉眼(自分の目)という私達の “体に備わった優れた感覚器”を活用した観測方法を取り入れています。また、 星と星の間の距離を、体の各部分(指や手など)を使って測る具体的な方法も 盛り込まれています。さらに、肉眼よりもたくさんの星を観測したい方々のために は、双眼鏡を使用した簡単な観測方法も紹介してあります。
*臨場感あふれる夜空の星々のイラスト・・・・星空の美しさを感じ取れること・・・・ “実物に勝る物なし”という言葉があります。肉眼で見た星空が一番だということ なのでしょう。しかし、昨今の光公害などで星を探しづらくなった夜空に比べ、 本書の夜空のイラストは勝るとも劣らないくらい美しく、また臨場感に満ちあふ れています。むしろ、本書の夜空のイラストの方が、本来の夜空の姿に近いの かもしれません。この夜空の星々のイラストは、著者の一人ティリオン氏によ るものですが、わずか二色で、実際の夜空をこれほどまでに再現した書は他 にはないでしょう。
*星々の間をめぐる疑似体験・・・・星空の中を散策する楽しさを味わえること・・・・ 本書を読むとすぐ、“夜空の星々は、遠く離れた地上から眺めるしかない”という 固定観念に、私達がとらわれていることに気づきます。ところで、“星空散歩を楽 しむ”という本書のタイトルには、“地上を飛び出して、夜空を自由にめぐり、星々 をたどり歩こう! という筆者たちの誘いの気持ちが込められています。実際に 本書の中では、ある星や星座を出発点にして、夜空を散歩する幾通りもの方法 (星々をたどるためのルートマップ)が紹介されています。あたかも星空散歩をして いるかのようなあ疑似体験を通して、楽しみながら星座同士の位置関係を知るこ とができます。
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