銀河のシルエット(渦巻き銀河NGC3314)
皆はこの銀河を見てどんなふうに説明するだろう。二つの銀河が合体したものと映るかも知れ
ないね。実はこの銀河は全く違うものなんだよ。背後に輝く大きな渦巻銀河(NGC3314b)の手前
に、もう一つの渦巻銀河(NGC3314a)が位置しているためにこのように見えるんだ。地球から見
ると、このような銀河のシルエットに見えてしまうんだけど、このような姿はとても珍しいものなん
だ。この銀河までの距離は約1億4000万光年で、南天の「うみへび座」の方向に輝いているんだ
よ。さて、中央付近が赤く輝いている部分が見えると思う。これは背後の銀河の中心核で、手前
の銀河の星間ガスやダストの影響で、赤く見えるんだ。これと同じような現象が、いつも皆が見て
いる赤い夕日だね。そして手前の銀河の腕にある暗黒星雲が、背後の銀河の輝きによりはっき
り見えているけど、何故暗く見えるかと言うと、ダストが多く含まれていると考えられているんだ。
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