衛星ガニメデとその上空から見た木星
ガニメデは木星の衛星の中では一番大きく、水星よりも大きいんだよ。
ガニメデの表面は厚い氷に覆われているんだけど、暗くクレーターの
多いリージョと呼ばれる地域と、明るい溝状地域のスルカスと呼ばれる
地域に分かれているんだ。何故こうなったかはまだよくわからないんだ。
実は2000年7月16日にNASAが水が存在する可能性を発表したんだ
けど、これは無人木星探査機「ガリレオ」による磁場の観測データや赤
外線の反射状況などを分析した結果、表面の凍った部分の下に、厚い
海水の層があるらしいことがわかったんだ。そして同じく木星の衛星の
エウロパにも海水が存在する可能性があり、この海水に生命が存在し
ている可能性だってあるんだよ。
Galileo Project DLR JPL NASA
木星の衛星たち
右下がカリスト、中央下がガニメデ、その上がエウロパ(画面中央)、左上がイオで
木星の 4大衛星として知られている。また木星とイオの間にある四つの小さな衛星
があるけれど、最も小さな衛星Amalthea(上)、Metis(その右下)、Adrastea(その
下)、Thebe(左下)なんだ。この画像はボイジャーとガリレオ探査機によって撮られ
たそれぞれの衛星の画像をひとつにまとめたものなんだ。2011年現在、木星の
衛星は65個確認されているけれど、観測技術の進歩によって新たな衛星が見つ
かる可能性はまだ残っているんだ。
ハッブル宇宙望遠鏡による木星のオーロラ
STScI-PRC00-38 (2000.12.14)
Astronomy Picture of the Day: 2000.12.19
このオーロラは木星から8000万km離れたところで光っているけれど、地球のオーロラ
のように高エネルギー電子が大気上層の磁場に沿って入ってきて出来る光のカーテンの
ことなんだね。でも、地球のオーロラには見られない、衛星(月)の磁力を受けて発光して
いるところがこの画像に見えるんだ。左側の端に彗星状に光るものはイオ、画像下の2つ
に並んだ点状のオーロラはガニメデ(左側)とエウロパ(右側)。これらの衛星からの電流に
よって作られた光は木星の磁場に沿って移動し、飛び跳ねるように大気上層部を出たり入っ
たりしている。これが木星のオーロラを一層輝かせているんだね。この画像は1998年11
月にハッブル宇宙望遠鏡の紫外線波長で撮影されたものだよ。
ガニメデの表面に残る13個のクレーターが、直線状に連なるチェーンクレーターの画像
などがあるよ。チェーンクレーターは、彗星などの脆い構造の天体が、惑星などの重力
による潮汐力でバラバラに分裂し、落下したものと考えられているんだ。実は月の表面
にもあって、その出来た原因が長い間わからなかったけれど、シューメーカー・レビー・
第9彗星が列車の様に連なって木星に激突したことでわかってきたんだ。
(映し出されるまで時間がかかる場合があります)