発光のメカニズム、プランクトンの光 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト より以下引用。
最近の研究により、植物プランクトン「渦鞭毛藻(うずべんもうそう)」の生体膜には、プラスの
電気を持つ粒子「陽子」だけを透過させるチャンネルが存在すると明らかになった。
「鞭毛藻のチャンネルには、発光の引き金となる機能がある」と、論文の共著者でシカゴにある
ラッシュ大学の電気生理学者トーマス・デコージー(Thomas DeCoursey)氏は説明する。「電荷を
帯びた粒子を選択的に通過させるチャンネルはいろいろある。人間やマウス、カタツムリなどと
違って、鞭毛藻のチャンネルは大変ユニークだ」。
研究チームは、「海面に浮遊する渦鞭毛藻に周囲の水の動きが電気刺激を与えると、陽子が充満した
部分に伝わる」と推測している。その刺激で「電位依存性プロトンチャンネル」が開き、一連の化学
反応を引き起こす。最終的に、ネオンブルーの発光作用をもたらすタンパク質「ルシフェラーゼ」が
活性化するという。
研究の詳細は2011年10月に「Proceedings of the National Academy of Sciences」誌で発表されて
いる。
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