「花咲地蔵」
絵馬師 殿村進 宙(おおぞら)出版 より
生きる勇気と希望が湧いてくる言葉が、素朴なお地蔵さんの絵と共に心に響いてやまない 素晴らしい本です。この六冊に収められている言葉は勿論のこと、その言葉に添えられて いるお地蔵さんの絵と、優しく力強い書体には心を打たれてしまいます。つらく悲しく、苦し い時、どうかこの本から生きる勇気と希望を見つけてください。 2000年3月8日 (K.K)
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本書より引用。
花無心
芙蓉の花が 山かげで静かに咲いている 見る人もなし ほめる者もなし ただ咲き ただ散つ 花がこんなにも美しいのは 無心に咲くからだ
下品も品のうち
粗でもいい 野でもいい だが決して 卑であってはならない
祈り
南無阿弥陀仏 われに忍耐を与え給え
いかなる苦しめを受けようと いかなるあざけりを受けようと いかなる無理解を受けようとも それを恨まず ただ耐えぬく強い心を お与えください
南無阿弥陀仏 われをして尽くされることを求めずして 尽くすことを求めしめ 理解されることよりも理解することを 愛されることよりも 愛することを求めしめ給え
南無阿弥陀仏 わたしがお地蔵さまの 忍辱の教えにおすがりするのは わが身を捨てて心を充実し わが身を捨てて耐えぬくがゆえに 人の心の奥底にひそむ悪心を消滅せしめ 人間本来の仏心善心を呼びもどすことが できる信じるからでございます
恨みは恨まぬことによって止み 怒りは怒らぬことによって止むを 信じるからでございます
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