「ジャンピング・マウス」
ヘェメヨースツストーム他 述・著 北山耕平 解題と再話 太田出版 より引用
北山耕平さんのホームページ「Native Heart」
本書 はじめに 北山耕平 より引用
この物語は、北米先住民、いわゆるネイティブ・アメリカン・ピープルのなかの、 大平原の民とされるシャイアン一族に伝えられた「自分を与えつくすこと」を教え るサンダンス・ストーリーであるとされている。居留地に押し込まれる前のシャイ アンは大平原を常に移住して定住することがなかった人たちであり、一族が顔を 合わせるのは毎年夏の祭りぐらいしかなかった。サンダンスというのは夏至のこ ろにおこなわれる部族の大例祭で、自己の肉体を偉大なる神秘に捧げて、祈り を聞き届けてもらうための、平原の民が守り続けている伝統ある神聖な祈りの踊 りのことで、自分の胸板の筋肉など肉体の一部にクマの爪を用いて穴をうがち、 そこに木の短い串を貫通させて、棒の両端を長いロープで祭祀の場の中央の御 柱に結びつけ、太陽を見ながら胸板の肉がちぎれて身体が自由になるまで、あ るいは本人がへとへとに疲れ果てて意識を失って倒れるまで、飲むものも食べる ものもなく、イーグルの骨で作った笛を口にくわえたまま、ひたすら四日四晩にわ たって身体を激しく前後に揺すりつつ踊りつづけるという、強烈な痛みとエクスタ シーのともなう過酷な祈りの儀式だ。これからお読みいただくジャンピング・マウス の物語は、シャイアン一族の宗教哲学の中核にある、そのようなサンダンスの 本質の部分----祈りを聞き届けてもらうために自己を捧げ物としてとことん与え つくせ、という神聖な教え----を世代を超えて伝えるための物語として、古来より 一族の間で門外不出とされてきたものである。(中略) ヘェメヨースツ(ウルフ)・ ストームの「セブン・アローズ」という小説は、シャイアン一族のなかのナイト・ベア という人物と彼の一族がたどったとされる戦いの道の顛末と、その世界----平原 インディアンのシャイアン族の精神世界----におけるスピリチュアルなものの探求 を小説化した、ネイティブ・アメリカンの文学の最高峰のひとつと呼べるものかもし れないものであり、そのなかで一族に伝えられた重要な自己発見と内的成長の 教えの物語として挿入されているのが、この「ジャンピング・マウスの物語」である。 シャイアンの人たちが長く秘密として世に出すことを避けてきた「ジャンピング・マウ スの物語」が、こともあろうに、伝統的に敵対してきた部族であるクロウの影響をう けたひとりの混血の人間によって一般に公開され、また小説のなかに描写された いくつかの儀式がシャイアンのものとかけ離れているために、小説「セブン・アロー ズ」はその後、政治的にふたつの部族の間で、そして一般の人たちを巻き込んで、 かなりの物議をかもしだすこととなる。
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目次 はじめに
ジャンピング・マウス 第1章 スピリットの呼ぶ声 第2章 世界を変える跳躍 第3章 境界を超える 第4章 誘惑に立ち向かう 第5章 自己を捨てる 第6章 ほんとうに大切なもの 第7章 光のなかへの飛翔
ジャンピング・マウスの物語(再掲)
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2012年5月24日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿した記事です。 |
2012年5月21日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿した記事です。 |
2012年5月27日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿した記事です。 (大きな画像) 題・・・「お父さん、宇宙が、金環日食が、ここにもあるよ」・・・自宅近く (K.K) |
2012年6月4日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿した記事です。 (大きな画像) 2004年の金星の太陽面通過、太陽の右側に金星が写っています。(写真はNASAより引用) 今日の部分月食は厚い雲に覆われ見ることが出来ませんでした。 でもお陰で近くに天体観望できる開けたところを新たに開拓することが出来たので感謝です。 ところで、明後日の金星の太陽面通過ですが、上の写真は2004年6月8日の時のものです。 じゃあ明後日見逃しても数年後に見れるんだ、と思われたら大きな間違いで、次は105年先に なってしまいます。 105年先というと、現在の赤ちゃんでも見るのは殆ど出来ず、その赤ちゃんの赤ちゃんが長生 きしてようやく見ることができるのだと思います。 私たちが明後日見る金星の太陽面通過、そして次に目にするであろう世代を想像するとき、 インディアンの言葉を思い出します。 ☆☆☆☆ 「私たちの生き方では、政治の決め事は、いつも七世代先の人々のことを念頭におきなが ら行われる。 これからやってくる人々、まだ生まれていない世代の人々が、私たちよりも悪い世界で暮ら したりすることのないように、できればもっと良い世界に生まれてこられるように心を配るの が、私たちの仕事なのだ。 私たちが母なる大地の上を歩くときに、いつも慎重に一歩一歩進むのは、これから生まれ てくる世代の人々が、地面の下から私たちのことを見上げているからだ。 私たちはそのことを、片時たりとも忘れない」 オレン・ライオンズ(オノンダーガ族) 「ネイティブ・アメリカン 叡智の守りびと」築地書館より ☆☆☆☆ (K.K) |