APOD: 2017 May 18 - Simeis 147: Supernova Remnant
宇宙千夜一夜 | Astronomy Picture of the Day | 画像・写真で分かる宇宙のひみつ より以下、引用。 この画像は、おぼろげな超新星残骸「シメイズ147」を詳細にとらえたものです。見ての通り繊維状に 複雑に入りくんだ構造をしているため、もし中に入ったらたちまち迷子になってしまうでしょう。 シメイズ147は、天体カタログでは「シャープレス2-240」という名称でも収録され、より親しみを 込めてスパゲッティ星雲という愛称で呼ばれています。 おうし座とぎょしゃ座の境目に目を向けると、シメイズ147が角度にして3度、つまり満月6個分の幅に 広がっているのが分かります。この星間塵の雲(シメイズ147)は3000光年の距離にあると見積もられ ていますから、満月6個分とは150光年にあたります。 この合成画像には狭帯域フィルターを通して得られたデータが含まれています。画像ではイオン化し た水素原子が放つ赤い放射を強調していますが、それは超新星爆発の衝撃波を受けて輝く水素ガスを 追跡するためです。 この超新星残骸は、約4万年前に形成されたと考えられています。ということは、シメイズ147を生ん だ超新星爆発の光が地球に初めて届いたのは4万年前ということになります。 けれども、今も広がり続けている超新星残骸シメイズ147は、単なる超新星爆発の余波ではありません。 宇宙規模の大災害ともいえる爆発のあとに、超高速で自転する中性子星を残しているからです。この 中性子星はパルサーと呼ばれ、爆発した恒星がただひとつ残した星の中心核なのです。
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約4万年前に超新星爆発したSimeis 147(写真はNASAより引用) |
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