「地球はわが身体」 イタリアのアッシジから世界の首脳に送った緊急メッセージ集

詩・助安由吉 メッセージの発信地 澤田高 エイト社






私自身この文献をどのように評価していいのか正直わからない。助安氏の詩に共感する

ものを感じながらも、「霊界の方々がメッセージを送ってくれる」という言葉には昔から抵抗

があったからだ。霊界のメッセージは神(創造主)からのメッセージと同じものだと断言でき

るにはある程度の時間が必要だし、また時間をかけなければいけない側面もあると思って

いるからなのだろう。


(K.K)





本書 まえがき 助安由吉 より引用



私たちが住んでいる地球は、今、危機に瀕しています。毎日毎日、文化生活をするため、

経済の発展のためという名目、あるいは自分の国を守る、または自民族を守るという名

目で、私たちの住んでいる小さな天体「地球」を破壊しつづけています。



これでもかこれでもかという具合に何の反省もなく破壊を続けているのです。ここ数十年

でこの破壊の結果が顕著に現われてきました。このまま続けていると私たちの子どもや

孫が住むことのできない天体になってしまうと、心ある方は心配しています。



本書は、過去4回にわたって世界各国の首脳宛に送付した地球環境の問題点「地球危機

の緊急メッセージ集」を、日本語と英語の2ヶ国語で収録したものです。これを企画された

のは、現在イタリアのアッシジにお住まいの澤田高牧師さま。日本イタリア友好協会を主宰

され、日本とイタリアの文化交流、または全世界にはたらきかけた子供のための絵の展覧

会、「ボイス・オブ・チルドレン・イン・ザ・ワールド」など、いろいろな企画を実施されている

イタリア在住の日本人です。これらの活動のかたわら東洋医学のお医者さまとしても、イタ

リア、特にアッシジにおいて有名でいらっしゃいます。



この澤田高牧師さまが、私の詩を見て、地球の危機を感じとってくださり、自費をはたいて、

世界各国の首脳にはたらきかけてくださることになりました。そして、過去4回にわたって、

地球をこれ以上破壊することなく、皆で手を取り合って守っていこう・・・という主旨の詩が

送られたわけです。その結果、たくさんの国の首脳から協賛の返事があったとのことですが、

日本の歴代の首相からは1通の返事もなかったそうです。これだけ経済が発展できのたの

も、地球の資源を食って食って食いつぶしたからなのです。だから、今度はその地球という

生命体にお返しするのが当然の義務だと思うのですが、いかがなものでしょうか?



数年前にはフランスから「プルトニウム」が原発の燃料として、また今年はその放射線廃棄

物が同じくフランスから運ばれてきました。日本には現在50基の原発があります。その安全

性はどうなっているのでしょうか? これは日本1国だけの問題ではなく、地球全体の問題な

のです。大昔のように地球規模の大地殻異変が起きたなら、地球の生物は全滅ともなり得

ます。その他、熱帯雨林の伐採や砂漠化現象、酸性雨、大気汚染、オゾンホールの問題等、

数限りない原因で、皆で一緒に住んでいる地球という、私たち一人ひとりの庭を、寄ってた

かって毎日毎日叩きつぶしているのです。



この現状を見かねた霊界の方々が、私を使っていろいろなメッセージを送ってくださるように

なったのではないかと思います。いつも言っているように、私自身に力があるのではなく、私

は単なるメッセージの受け手、メッセンジャーに過ぎません。しかし受けた内容を見るといつ

も、地球人類がのほほんと生活していていいのだろうか・・・・と気になってしまいます。



特にその責任が重いのは、限りある地球資源をたくさん使っている国であり、その国のトップ

です。これらの国、これらの人々が、自らのやったことに対して反省し間違っていると気づい

たならば、全力をもって、すべての国力を使って、人類が共同で預かっている地球を少しず

つでも元の地球に戻していかなくてはなりません。



このメッセージ集は、地球に住む一人ひとりに語りかけたものです。どうか、この地球という

皆の庭、否、一人ひとりの身体である地球を大事にしていこうではありませんか。澤田高牧

師さまは、このために命を捧げていらっしゃいます。アッシジの地は、フランチェスコが生ま

れて清貧を説き、布教した地でもあります。また、ルネッサンスに大きな影響を与えたのも

この地であります。澤田高牧師さまは、このことをよく知ったうえで、全世界の首脳にはたら

きかけていらっしゃるのです。



読者の皆さまも、このメッセージ集に少しでも共鳴していただけたなら、地球環境の破壊に

つながるものに目をつぶらないようにしてください。そして、遠く海外で孤軍奮闘してくださっ

ている澤田高牧師さまに、激励の手紙でも差しあげていただければ、勇気百倍ますますが

んばってくださると思います。読者の皆さまに大いなる光がさらに降り注がれんことを祈りな

がら「まえがき」といたします。



1995年 著者


 


本書 生活環境悪化の流れのほとりで 澤田高 より引用



環境問題はあまりにも切実で、しかも、あまりにも拡張し過ぎていて、改善の手がかりも、

身近にあまりにも取りかかり口が多過ぎて、私個人のとまどいと2本の腕だけでは、効果

よりも労力の消費が多く、疲労困憊。そんなとき、フランスで行われるサミットで、環境問題

が初めてテーマになるというニュースが入ってきました。ようやく、地球規模で地球問題と取

り組む姿勢が見えてきたのです。私は、記憶の隅で疼いていた一遍の詩を確かめるため

に、イタリアのアッシジから東京に飛びました。



題名は“Protecting the green earth”。この詩の作者、助安由吉氏を環境詩人と呼んだの

は、私が初めてでしょう。助安氏は、東洋哲学に精通するのみか、心理学、宗教学の碩学

として独特な講座を持つかたわら、音楽家、バンド楽譜の出版社としても影響力を持ってい

ます。また、家族一丸となって、亡命ダライ・ラマの児童集団のために率先して里親となり、

その里親集団の実践推進者としても実効あるはたらきをされています。



この詩は、800年前の聖フランシスコの著名な詩“The canticle of the creatures”とともに

出版されました。さらに、アッシジ合唱団の合唱曲を加えカセットテープに収め、アッシジ

市長のメッセージを添えて「A message to the world from assisi」と題され、サミット、国連

及び130カ国の首長など1200人に宛てられ、返書もいただきました。また、この詩は、アッ

シジ駅と観光局に長い期間掲示されることによって、アッシジを訪れる世界中の人々の

関心を喚起しました。私は、このメッセージに4つのことを心から期待していました。



地球環境の危機を知ってすでに運動を推進している方々には、幾分でも励ましとなります

ように。第2に、地球の危機に気づかないでいる人が気づかれるように。 第3に、指導的

立場にある方々には、危機回避のために、善意の力を発揮していただけるように。最後

に、政策や生産で地球環境に過ちを犯した人々には、具体的な改善とあわせて、補修と

回復に尽力されますように。



その後私とアッシジ・ロータリー・クラブとは、全世界的な、しかも、生活全般に及ぶ悪化の

現状を憂い、地球環境詩人、助安由吉氏を招聘して、アッシジ市民地球環境学習会を開

講しました。その学習会において、助安氏の2編の長詩が新たに朗読されました。そして、

生活環境の破壊の昂進が、私たち市民の阻止力の及ぶ事態でないこと、そして、私たち

が希求した文明の進歩が、実は未来に悪い世襲財産となる悪化の一途をたどっているこ

とを知りました。その原因はそこここにあるとしても、私たちには枚挙することができませ

ん。なぜなら、この破壊的現象は「人智の誤算」に起因しているからです。



この学習会の閉会後、知己を得ない多数の参加者が、実はアッシジ市民ではなく、外国

人旅行者であり、その幾人かは旅行計画を変更して遠方からこの学習会に出席していた

ことを知りました。彼らの参加は、生活環境の破壊への憂慮がいかに深いかを、私たちが

認識する座標ともなりました。その結果、この恐怖心の払拭と生活環境の改善を、指導的

実行力を発揮できる方々に請願することを決議したのです。



助安氏の短篇の詩に曲をつけた歌が、アッシジのこの会合から歌われ始め、今日も世界

のどこかで歌われています。特に、日本カトリック・ボーイスカウト連盟の竹田誠二先生に

よって世界のボーイスカウトにも紹介されました。私は、この歌が歌われなく日が一日も早

くくることを願って作曲しました。助安氏の詩も、同じ思いで記されたと信じます。創造者で

ある神が、私たちの愚かを許してくださいますように祈ります。



アッシジから戻った朝、那須高原にて 澤田高





2012年7月27日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿した記事です。







原罪の神秘



キリスト教の原罪、先住民の精神文化を知るようになってから、この原罪の意味するところが

何か考えるようになってきた。



世界の先住民族にとって生は「喜びと感謝」であり、そこにキリスト教で言う罪の意識が入る

余地などない。



ただ、新約聖書に書かれてある2000年前の最初の殉教者、聖ステファノの腐敗していない

遺体、聖フランシスコと共に生きた聖クララの腐敗を免れている遺体を目の前にして、彼ら

の魂は何かに守られていると感じてならなかった。



宇宙、そして私たちが生きているこの世界は、未だ科学的に解明できない強大で神秘な力

に満ち溢れているのだろう。



その神秘の力は、光にも、そして闇にもなる特別な力として、宇宙に私たちの身近に横た

わっているのかも知れない。



世界最古の宗教と言われるシャーマニズムとその技法、私が感銘を受けたアマゾンのシャ

ーマン、パブロ・アマリンゴ(NHKでも詳しく紹介された)も光と闇の二つの力について言及し

ている。



世界中のシャーマンの技法の中で一例を上げれば、骨折した部分を一瞬にして分子化した

のちに再結晶させ治癒する光の技法があれば、病気や死に至らせる闇の技法もある。



これらの事象を踏まえて考えるとき、その神秘の力が遥か太古の時代にどのような形で人類

と接触してきたのか、そのことに想いを巡らすこともあるが、私の力の及ぶところではないし、

原罪との関わりもわからない。



将来、新たな遺跡発見や考古学・生物学などの各分野の科学的探究が進むことによって、

ミトコンドリア・イブを祖先とする私たち現生人類、そしてそれより先立って誕生した旧人

言われる人たちの精神文化の輪郭は見えてくるのだろう。



しかし私たちは、人類・宗教の歴史その如何にかかわらず、今を生きている。



原罪が何であれ、神秘の力が何であれ、人間に限らず他の生命もこの一瞬・一瞬を生きて

いる。



前にも同じ投稿をしたが、このことだけは宇宙誕生以来の不変の真実であり、これからも

それは変わらないのだと強く思う。



最後にアッシジの聖フランシスコが好きだった言葉を紹介しようと思います。尚、写真は

聖フランシスコの遺体の一部で大切に保存しているものです。



私の文章で不快に思われた方、お許しください。



☆☆☆☆



神よ、わたしをあなたの平和の使いにしてください。

憎しみのあるところに、愛をもたらすことができますように    

いさかいのあるところに、赦しを

分裂のあるところに、一致を

迷いのあるところに、信仰を

誤りのあるところに、真理を

絶望のあるところに、希望を

悲しみのあるところに、よろこびを

闇のあるところに、光を

もたらすことができますように、

助け、導いてください。



神よ、わたしに

慰められることよりも、慰めることを

理解されることよりも、理解することを

愛されることよりも、愛することを

望ませてください。



自分を捨てて初めて

自分を見出し

赦してこそゆるされ

死ぬことによってのみ

永遠の生命によみがえることを

深く悟らせてください。

☆☆☆☆




(K.K)









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