「インディアンの大予言」
サン・ベア&ワブン・ウインド著
加納真士/三村寛子 共訳 扶桑社より
同著より、サン・ベアの言葉
変化(かつて人類が経験したことのない地球規模の大きな自然災害)を認めるのは、 ことだと思う。だが、多くのインディアンが偉大なる浄化と呼んでいるこの変化は、 必要なことなのだ。変化によって起こる修正がなければ、地球との調和的な感覚など 持たない人々によって地球は破壊されてしまう。そして、二度と地球が生き返ること ができなくなるまで、人々は汚染を続けるにちがいない。私が、この地球の変化を 肯定しているのは、惑星の生存のためにそれが必要だと思うからである。人類がこ の変化に生き残るためには、今よりずっと高尚な意識に到達しなければならない。 そういう変化こそ非常に前向きなもので、すべての創造物にとっても良い変化である。
ときおり、地球の変化を防ぐことはできないのか?と、聞かれることがある。だが、 過去を忘れることで、地球が癒されるとは思えない。前にも述べたように、私が、 自分のスピリットに同じ質問をしたとき、「いや、それは決められたことなのだ。 そして、もうすでに事は起こり始めている」と告げられた。人々にできることは、 変化の時を迎える準備をすることだ。そして、互いに手を差し伸べ合い、自分たち の生活により良い調和を取り戻し始めることだ。地球の変化はすでに始まり、この 先もしばらく続くだろう。だが、それは人間の住むこの世界の終わりでも、地球と いう惑星の終わりでもない。自らを進んで変えられる人たちにとっての、新しい 時代の始まりの時なのである。変化を乗り越え生き残る人々は、自分たちの生活 のあらゆるレベルでの準備を整えることのできた人なのである。本書「インディアン の大予言」は、そんな新しい時代を迎えるための準備の手引書である。・・・
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シアルス(シアトル)酋長の予言(1853) 本書より引用
白人が我々の生き方を理解しようとしないのは、わかっている。彼らにとっては、 この土地もあの土地も同じなのだ。彼らは、夜にやってきて、必要なものすべて 奪っていくよそ者である。地球は、彼らにとっては、兄弟ではなく敵なのだ。征服 しては、ただ前進していく。彼らの食欲は尽きることなく地球を貪り食い、彼らが 通ったあとは砂漠しか残らない。空気は、インディアンにとって貴重なものだ。動 物も木も人間も、すべてのものが同じ空気を吸って生きている。だが、白人たち は、自分たちが吸っている空気に気づかない。何日も死んでいた人間のように、 嗅覚が麻痺しているのだ・・・・・。・・・・・わしは、白人に汽車の中から撃た れて、そのまま大草原に放置されて腐ったバッファローの死体を何千と見た。 彼らは、生きるためにだけバッファローを殺す我々を野蛮人だと言う。煙を吐く 鉄の馬の方がずっと大切だということが野蛮人だから理解できないのだと言う。
同胞よ、動物がいなくなって、何が人間だというのか?もし、すべての動物が 地上からいなくなってしまったら、人間は魂のひどい孤独感で死んでしまうだ ろう。動物に起こったことは、いずれ人間にも起こるからだ。すべての命は、 つながっているのだ。・・・・・我々が子供に教えてきたことを、自分たちの子 供に教えるがいい。地球が自らの母であることを伝えるのだ。地球にふりかか る出来事は、その子供たちにもふりかかるのだということを。人間が地球に唾 を吐けば、自分自身に唾を吐いていることになるのだということを。我々にわ かっていることは、地球は、人間のものではないということ。人間が、地球の ものなのだ。そして、すべてのものが一つの家族を結ぶ血のようにつながっ ているということである。すべては一つに結ばれているのだ。・・・・・。
友人のように共に歩き語る神を持つ白人でさえ、共通の運命から逃れること はできない。結局、我々は兄弟だったのだといずれわかるときが来る。一つ 確かなことは、いつか、我々の神が、白人が崇めていた神と同じ一つのもの だったとわかる時が来ることだ。今は、我々の土地を望んだように、神を自 分たちだけのものだと思っているだろう。だが、それは出来ないことなのだ。 神とは人間の神であり、神の慈悲は、赤色人種であろうと白色人種であろ うと平等に与えられる。神にとってもこの地球は大切なものである。地球を 傷つけることは、その創造主を侮辱することだ。白人もやがて死ぬときが来 る。白人は、我々より早く滅び去るだろう。自分の寝床を汚していけば、 自分が出した排泄物の中で、ある夜、窒息死することになるだろう。・・・
しかし、白人が死ぬとき、白人をこの大陸に導き入れ、ある特別な目的の ためにこの大陸とインディアンを支配する力を与えた神の力ある手により、 白人に火がつけられる。それは、まぶしいほどの輝きとなるだろう。なぜ、 神が白人をこの地にもたらしたのかは謎のままである。バッファローが、 いつ全滅させられたのか、いつ野生の馬が飼いならされたのか、いつから、 深い森の神秘の世界にまで白人の匂いがしみこんでしまったのか、いつから 実りの深い山々が電線だらけになってしまったのか、何もわからない。 雑木林は、どこにあるのか? 消えてしまった。鷲たちは? 消えてしまった。 生あるものの終わりと、生き残るものの新しい世界の始まりである。・・・
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本書 「意識を飛ばす民族」 加納眞士 より引用
日本の先住民であるアイヌ民族に、こんな言葉がある。「ウレシパモシリ」互いに 育てあう世界という意味である。彼らは、食べるものや周りの世界への感謝ととも く暮らしている。彼らは科学技術を前提にしてきた現代社会とは違った次元で生活 している。もちろん、電気やガスを使わないということではない。それに頼らないで も暮らしていけるという自信が根底にあるのだ。アイヌの人たちと接していると、そ の目の中に日本人に対するある感情に気づく。それは、もはや迫害された民族の 歴史的嫌悪ではなく、慈愛にも似た光である。あなたちは、育てあう仲間をまだ 持っているかといと問うているようにも見える。彼らといると、地球の鼓動が近くに 感じられる。ぼくが、阿寒のアイヌの人たちを毎年のように訪れている理由である。 本書には、ノアの子孫であるサン・ベア氏が意識を飛ばして未来を透視した世界が 描かれている。彼は、今の社会を巨大になりすぎて滅びていった恐竜にたとえて いる。恐竜は、社会だけでなく、常識や社会通念という枠に凝り固まった現代人の 脳でもある。だが、恐竜は思考しないが、人間は思考する。その思考の果てに待つ ものは何だろう? 互いに育てあう手段を見いだすことができるかどうかは、この本を 読んだ読者であるあなたにかかっている。あなたの中にまどろんでいるノアの霊統を 思い出すときは、今である。これから起こる変動の洪水を避けるよう努力するのは、 ノアの子孫の我々の務めかもしれない。
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目次 第一部 ブラック・ドーン 第一章 ナチュラル・ワールド 第二章 予言 第三章 地球の変化はここに 第四章 悲しき統計 第五章 星を覆う死の文化 第六章 恐竜の倒れるとき 第七章 恐竜は、どうして滅んだのか?
第二部 ブライト・デイ 第八章 地球を癒す 第九章 サバイバルのための役に立つ準備 第十章 サバイバルの態度 第十一章 西暦2000年の青写真 第十二章 新しい地球 第十三章 新しい地球のための実戦書
意識を飛ばす民族(加納眞士) 私たちは知的な宇宙に住んでいる(三村寛子)
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