「ホピ 神との契約」

この惑星を救う テククワ・イカチ という生き方

トーマス・E・マイルス+ホピ最長老 ダン・エヴェヘマ

林陽訳 徳間書店 より引用






「テククワ・イカチ」とは「大地に交わり生命を祝う」意味を持つもので、マサウの出現

(西暦1100年頃)によって与えられた指針である。勿論ホピは数千年も前からこの

生き方を守り、気が遠くなるような長い年月をかけてマサウの出現を待っていた。汚

れた第3の世界から脱出した人々は「シパプ」と呼ばれる穴から、現代の第4の世界

に出現し、創造主と最初の契約を交わす。その契約とはどんなに困難であろうとも、

どんなに時間がかかろうともマサウを探す旅を続けるというものである。そしてつい

にマサウを発見した彼らが受けた教え(預言、教示、警告)、それを綴ったものがこ

の「テククワ・イカチ」である。このマサウの教えから人々を引き離そうとする力が白

人だけでなく、ホピ自身の中からも現れることは預言にも書かれていることである

が、それは私たちが生きている第4世界の破滅をも意味しているのである。本書で

は「テククワ・イカチ」を公開するとともに、著者が長老たちの言葉や想いを代弁して

いる。しかし、ホピの生き方を徹底的に迫害したキリスト教、その信者である著者に

何故公開する手助けを求めたのだろう。ダン・エヴェヘマの真意はわからないが、

「テククワ・イカチ」にも書かれてあるように、異なる光があって初めて美しい虹が出

現することを身をもって示したかったのかも知れない。異なる宗教や精神文化の中

に、美しいものを感じとる澄んだ目がないところに平和と調和は宿らないのだから。

2001年4月6日 (K.K)



ホピの預言(予言) を参照されたし。


HOPI MESSAGE FOR MANKIND 「テククワ・イカチ」原文(英語)

「生命の始まりから浄化の日まで ホピ物語」を参照されたし

ドキュメンタリー映画「ホピの予言・人類滅亡・核時代の最終予言」を参照されたし

ホピ族の長老マーティン・ガスウィスーマから日本人への伝言

ホーク・フー・ハンツ・ウォーキング(歩きながら狩りをする鷹)からの手紙

「心に響く言葉」1997.6/20「シアトル首長の言葉」を参照されたし

雑記帳「魅せられたもの」1997.6/20「霊的な戦士」を参照されたし

雑記帳「魅せられたもの」1998.4/20「父は空、母は大地」を参照されたし


 
 


2012年1月9日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿した記事です。



箱根・大観山から撮った夕陽です

「ユング」ストー著から引用します(私自身まだ読んではいません)。



☆☆☆☆

『ユングの言い表そうとしたことの例として、彼がニューメキシコのプエブロ・インディアンを

訪ねたときの経験から引用することができよう。この人々は太陽が自分たちの父であると

信じている。その上、彼らは、自分たちの宗教儀式を行うことによって、太陽が毎日空を

横切る旅を遂行するのを助けている、とも確信していた。これらの儀式を几帳面に果たす

ことで、彼らは、それゆえ全世界に貢献しているのである。そしてもし彼らが愚かにもそれ

を怠ったなら、「十年たてば太陽はもはや昇らなくなるだろう。…永遠に夜が続くだろう。」 

ユングのこれに対するコメントは、以下のようである。「そのとき、私は個々のインディアン

に見られる「気品」と静かなたたずまいが、何に由来するかがわかった。それは太陽の息

子であるということから生じている。彼の生活が宇宙論的意味を帯びているのは、彼が父

なる太陽の、つまり生命全体の保護者の、毎日の日没を助けているからである。」神話は、

…たとえ客観的真実ではなくとも、重要な建設的機能を勤めているのである。』

☆☆☆☆



「ホピ 神との契約」 この惑星を救うテククワ・イカチという生き方 トーマス・E・マイルス+

ホピ最長老 ダン・エヴェヘマ著から引用します。



☆☆☆☆

ホピの大地の地平線に朝日が昇るとき、人々は東の空に黒い人影が動くのをかすかに

認めたものである。その時間に起きている人々には特別な感覚が漲った。母なる大地が

子供たちの世話をしようと動き出し、守護者マサウが寝ずの見張りを終えて家路につく

その足音を、感じることができたのでだ。犬は吠え、鶏とツグミは朝の到来をたたえる。

まもなく、父なる太陽が毎日の仕事に就く。ひとりまたひとり、頭を垂れる黒い人影たちは、

手に持つコーンミールに囁き、祈りの言葉を吹きかける。



“父なる太陽、目に見えぬいのちよ、

いとも尊きその御力によりて、

今日、われらを助けたまえ。

民の声にその御声を響かせ、

今ここにいるわれらの目的を知らしめたまえ。

われらを守り、正しき道に導きたまえ。

今日、われらの体と心と魂をひとつにならしめたまえ”

☆☆☆☆



(K.K)


 




本書・まえがき 林陽 より引用


この本は、これらマサウから伝授された生き残りの秘密を広く世界に伝えようとの、

「真の」伝統派ホピ族の、最後の試みである。今や、真の伝統派ホピ族は数えるほど

になり、彼らの封印してきた奥義を外の世界に手渡す時が来た。ここに共著者として

名を連ねるダン・エヴェヘマは、最後の伝統派長老で、年齢は107歳にもなり、余命

幾ばくもない。彼が亡くなれば、後を引き継げる長老がいるかどうかも分からないと

言われる。「まことの」ホピ伝統派の最重要人物だ。「真の」、「まことの」と書いたの

は伝統派を自称する偽りのホピ部族会議と、明確に区別する必要があるからであ

る。今や、彼らは偽りの伝統を推進し始めている。本書は「ホピ族最後の警告」で

ある。その緊急性は郡を抜いている。起こりもしない出来事と年代を並べ立て、

預言そのものの価値をおとしめる愚行はひとつも犯していない。ホピの預言は、

同時に創造する預言でもある。私たちの生き方次第で、いずれ終焉を迎えるこの

世界の終わり方(変動の時期、進度、強度)を、いかようにもかたどれる。彼らは

それを「第五世界への美しい移行」と言っている。だが醜い移行も選択できる。

人類には選択の自由が与えられているので、未来は決定されていない。いずれに

するかは、私たちにかかっている。第四世界の終焉、あるいは第五世界の始まり

は、彼らの表現によれば、「あなたの生涯か、子の生涯か、孫の生涯か」である。

それは遠い先のことではない。私たち自身の家族の時代に起こるとホピの大聖者

は確信している。未来に真剣な興味を寄せる誰もが、本書を読むべきであろう。

本書の著者は元プロテスタント牧師で、今はホピ族の真の伝統を最もよく知る

バハナ(白人)研究者に数えられるにいたった。彼とダンとの共著の第一作、

「ホテヴィラ」は、ユネスコが率先して翻訳に着手するほど、優れた内容の大作と

なった。本書では、前作には書かれなかった、マサウの預言と警告の詳細が、

実践的に示されている。私たち日本人にも今できる、宗教を超越した、優しくも

強い生き方のエッセンスが充満している。それは、平和の中で世界を変える、

単純にして美しい、ホピ数千年の「生きた知恵の結晶」である。


 
 


ホピと大霊(グレートスピリット)との約束を綴った「テククワ・イカチ」の言葉より抜粋


これからする物語は、神話のように思えるかもしれないが、遠からず真実であることが

わかるだろう。昔、人類が高度文明に生きた時代に、われわれの先祖も生きていた。

人々の強欲と腐敗は極まり、いわゆる「下等人間」を支配するまでになっていた。指導

者と祭司は忌まわしき邪悪と結んだ。人類が「大いなる法則」を顧みない時代であった。

人々は欲望のおもむくままに行ない、指導者の助言を無視した。それは悲しみと混乱

の時代であった。指導者は民を愛し、わが子のようにその世話をした。彼らは危機を

警告し、人々を正道に導き、改心させようと幾たびとなく試みた。空にも大地にも、多く

のすさまじい前兆が現れていた。だが、それは快適な人生と繁栄を楽しむ人々に恐怖

心を植え付ける、一部の狂人たちにしか見えないものなのだと、笑い飛ばされたのだ。

不道徳と強欲は蔓延し続け、創造主の法則に従って平和に生きようとする人々の生活

さえ脅かした。大霊(グレートスピリット)は、全人類の心の中をご存じであった。民への

警告が効かないのを見て、大霊は心を痛め、悲しみ、裏切られたとお思いになった。

大霊の法則と教示が無視されたからだ。大霊は、被造物が逆らっているとお考えに

なり、神のしもべたち、大地と宇宙の統率者たちを呼び集めた。「どうであろう。地上

の子供たちはわれわれとの間に交わした聖なる誓いを破ったのだ。彼らは今、自分

を正せ、正しい生き方をせよ、との指導者の声をみな無視し、好き放題に生きている

のだ」 神々は悲しみ、人間の邪悪さに対する嘆きと同情とで心はいっぱいになった

が、人類が犯した悪事を認めないわけにはいかなかった。「そのときが来たのです。

彼らを処罰し地球を良い心の者たちでふたたび満たしましょう」 彼らが口々に叫ぶ

と、大いなる審判が始まった。空は真っ暗になり、大風が吹きだした。最初に危険を

感じ取ったのは鳥獣だった。すべての生き物が避難所を求めて山々や都市に逃げ

込んだ。人々は動物たちの不思議な行動を見て笑った。大地と空はいよいよ暗くな

り、風はさらに激しくなり、稲妻の神は空を照らし、大いなる轟きの声を上げた。地軸

の両端にいる戦いの双子神は大いなる水蛇を解放し、これが大地を砕き地殻の下

の火を解き放った。雷鳴と稲妻と風と雹が人々を襲い、彼らは家々と大神殿の石が

倒壊し、崩れ落ちてくるのを戦慄の目で見守った。人々は廃墟と化した街中で大混

乱に陥った。「お助けください。改心しますから」と祭司に走り寄り、叫ぶ者たちもい

たが、祭司らは大声で怒鳴った。「何度となく警告してきたではないか。もはやどう

にもならない。おまえたちが離れるときが来たのだ。おまえたちが望んでいるものは

ひとつしかない。カネと財産を持って、今すぐ出ていけ」 大変動は恐ろしい光景に

満ちていた。街は廃墟と化し、瓦礫に潰され、あるいは恐怖で死んだ人々の死体で

埋まっていた。自然の力は全開になり、割れた大地がすべてのものを呑み込んだ。

こうして大変動は終わった。創造主の計画は完了した。知恵と知識の神、クモ女は

その力を引いた。まだ生きている人々はことごとく理性を失い、至る所の丘や谷を

獣のように肉を食らい合った。多くの歳月の後に水は冷えだし、大地はふたたび実

を結ぶようになった。栄光が戻され、創造主のご計画を遂行するために召された義

人たちが、ふたたび大地に住むようになった。この物語は過去に起きたことである。

だが、未来についてあなた方はどう思うのか。古代の者たちと同様な生き方をして、

大地から追放されたいと思うのだろうか。われわれはそのようなことは望まない。だ

が、われわれは今や、この時代に比較できるときに生きているのだ。われわれの

過ちを正すひとつの道があるはずである。ひとつの道がなければならないのだ。





バハナ(白人)がこの大地に現れるはるか昔、われらが古代の父祖たちは、あらゆる

霊的知識の達人であった。大霊と、大創造主の掟に人生を捧げていたからである。

彼らの心身は、隅々まで知恵と真理に照らされていた。彼らは大地と自然と生命のバ

ランスを知り、理解していた。人々の心の中を見透かし、人類の未来を予知し、地上

の体と天上の体の働き、生命と自然との関係を司る力を熟知していた。自然の大周

期が繁栄か災害かを生むのを決定するほど、人間の行動に力があることを知ってい

た。そこで何千年ものあいだ、われわれは平和に生き、正しい生き方を損うものを執

拗に避けてきたのだ。たしかに、われらの古代の父祖たちは、あらゆる霊的知識と

判断の主人であった。われらが大創造主の息によって、そう定められたのだ。万物

の上に立つ唯一の御方の名において、大いなる秩序と教えをもたらすためである。

その御方から、地上で生きるための指導書として、われわれに預言と教示が代々

伝授されてきた。ただ一人の大いなる霊、創造主がおられ、われわれはその子供

たちとしてひとつの幸せな家族でいなければならない。だが、平等の代わりに、人類

はカースト制度と階級闘争をつくり、互いをよこしまな目で見るようになった。ほとん

どの宗教集団は、おのれの制度が一番優れていると思い込み、父祖伝来の信仰を

通して平和に生きようとしている者たちを支配し、その領土を奪わんと、彼らを蔑視

し滅ぼそうとしてきた。だが、唯一、真の大霊は、多くの異なる名前と、地上の土地

と同じほどいろいろな性質の象徴をもって崇拝されているのである。人はこの方法

によって大霊から祝福され強められるのだ。われわれはまた、地上はまだらの小鹿

のようなものであるともいってきた。まだらは特定の力と目的を持つ地域である。

われわれの誰もが、大霊と交わるために設けられた各種の波長を授けられている。

それぞれの習慣的な方法に準じて、生命を支える特定の自然法則の働きを実現す

るためである。われわれはこの知識を知っているので、大霊の言葉を捨てる気持ち

など、さらさらない。最初の宣教使節が到来したときに、ホピは尊敬すべき民であり、

相手の宗教に介入しようとはしなかった。われわれは、彼らが知恵という武具を帯び

て到来したのだと信じ、ホピの宗教に介入することなく、かえって同様な敬意を払う

ものと信じていた。だが、長老たちの預言していた通り、そうではなかった。罪人は

原初の信仰を捨て、魂を清めて天国へ行くために他宗教に加わり、こうして死後に

ホピの地底を逃れるのだといわれた。だが、われわれは創造の初めより、大霊から

原初の道を独自に与えられているのだから、これは無意味である。ホピは他の群れ

に加わることに同調したりはしない。宣教師はわれわれの文化と霊的な道を理解す

る時間を取ろうとはしなかった。そうしていれば、ホピが唯一の大霊の存在を信じて

いることが、彼らにもわかったはずである。それどころか、彼らはわれらの民を改宗

させ、父祖伝来の道を捨てさせようとした。改宗がついには全人類の破滅を呼びか

ねない。ほとんどのホピは長老たちから終わりの日の預言を学んでいる。われわれ

が異質な他宗教に改宗するときに、大海がわれわれを呑み込むであろうといわれ

ているのだ。





この驚くべき展開の中で、オライビで受け取られた残りの教えも、何らかの方法で実現

されることだろう。あなた方は今や、この変化の奇跡の一部になれる。清めと生き残り

水が、今までにない方法で、あなた方の生命に流れるようになる。今こそ、生まれつき

環境を大切にする人々、世界家族を選ぶ人々のために、大地に交わり、生命を祝う

地球家族をつくりだすときである。創造主の旗を掲げ、霊的箱舟に乗り込むときに、

あなた方は驚くべき方法で融和する。隣人、母なる大地、その他の被造物への気持ち

を新たにすることによって、あなた方は、素晴らしいことを実現する新しい態度を培う

ようになる。箱舟の上で生命全般に働きかけ、とくに、作物その他の被造物に働きか

ける中、生き残りを保証する変化のさなかで、毎日を過ごすのである。平和と美しさ

が、あなた方の導きの星である。この気持ちが母なる大地に達するときに、大地も

静まり返り、誰もが安らぎの中で未来に準備できるようになる。たとえば、作物に対す

る新しい態度を培うことは、作物にとって有益であるだけではなく、それによって作物

のあなた方への態度も変わってくる。どんなことでも、あなた方のすることは、1000

倍になって返ってくる。自分についての思いを改めれば、あなた方全体が変化してく

る。他の人々は、これを見、感じ、彼らも刺激を受けて変化し始める。長老たちの態

度は、この種の波状効果を促す。それがあなた方を満たし、溢れさせ、残る世界にも

触れて変化させるのである。大いなる劇の方向は、その影響を受け、預言は和らぎ、

終わりの激しさも和らいでくる。進み方は緩慢になり、激しさの度は減じられてくる。

生命体も変化することだろう。私たちがこの周期の終わりをかたどり、次なる周期が

いかに開始されるかを決定する時間が持てるよう、どの脅威も退けられることであろ

う。あなた方は、しばらくの間、乗船の用意が出来た家族と友の入団式をもって、ホピ

の祭りの周期が始まるのを知る。彼らは、祭りの周期を果たす中で、あなた方に加わ

る。霊的箱舟に入ったら、他の人々に働きかけ、彼らも箱舟に導き、あなた方が学ん

だものを、彼らに教示するべきときである。子供たちから始め、他の人々に広げなさ

い。入団は12月の21日の冬至の日に行なう。あなた方はホピの真似をする必要

はない。それを私的な瞬間とし、質素に守る。新しく入った人々に、ホピの長老と継続

する伝統派について話し、自分が自我の地底世界から、いかにして新生命の機会

へと現れたかを、話して聞かせなさい。世界が第4の周期を閉じようとしているこの

重大な時期に、それをしたことを付け加えなさい。それから、霊的箱舟について、

あなた方がそこでどう生活しているのかについて、できる限り話して聞かせなさい。

一致と希望、感謝のための祈りをもって終えなさい。



ホピ族伝統派最長老 ダン・エヴェヘマ(Dan Evehema)

ホピ族伝統派最長老 ダン・エヴェヘマ(Dan Evehema)1999年1月15日死去


 


目次

まえがき

第1章 大地の生命の秘密

本書の必要性


第2章 驚異の物語1

地底世界

出現

移動

マサウ


第3章 驚異の物語2

第4章 驚異の物語3

なぜホピに三つの派閥があるのか

大霊の平和か国家警察か

敬意には良い実例を要する


第5章 大地の守護者マサウとイエス・キリスト

第6章 完璧なホピ預言 過去と現在

ホピ預言の源泉

預言を超える預言

ホピに直結し私たちをも救う預言(預言の希望 条件付の預言)

ホピ預言の舞台効果

預言の時期

内省の必要性

成就した預言類

現在成就しつつある預言


第7章 完璧なホピ預言 未来

目下進行中の預言

前兆

いまだ成就されざる預言


第8章 箱舟の教え1

霊的箱舟

交わり:ソイヤルと雰囲気づくり

交わり:パムヤ お清め


第9章 箱舟の教え2

大地との交わり:春

大地との交わり:夏

いのちを祝う

いのちを祝う:秋の収穫祭

いのちを祝う:感謝

ホピ伝統の祈り(マサウに対するある長老の祈り)

大地に交わり、いのちを祝う 存続への優しい道(ソイヤル祭を守る)

パムヤ 清め を守ること

五月に自給の季節を開始する

何かを植える

種蒔き

蒔いたものを育てる

交わり:夏

いのちを祝う:秋の収穫

いのちを祝う・感謝 休みと回復のとき


第10章 箱舟の警告

慎重に選択する

誘惑を避けよ

落とし穴を避けよ

年寄りにたずねよ

自給すること

あらかじめ備えをしておくこと

古来の教えを導きとする

自然の霊と法則を守り、生けるものをことごとく尊重する

人を操ろうとしてはならない

大創造主から与えられた「生命の雛形」に満ち足りること


第11章 秘密の展開 新しい周期とテククワ・イカチ

訳者あとがき





A Koskimo house

Edward S. Curtis's North American Indian (American Memory, Library of Congress)


ワタリガラスの伝説

「森と氷河と鯨」星野道夫 文・写真 世界文化社 より引用。


今から話すことは、わたしたちにとって、とても大切な物語だ。だから、しっかりと

聞くのだ。たましいのことを語るのを決してためらってはならない。ずっと昔の

話だ。どのようにわたしたちがたましいを得たか。ワタリガラスがこの世界に森

をつくった時、生き物たちはまだたましいをもってはいなかった。人々は森の

中に座り、どうしていいのかわからなかった。木は生長せず、動物たちも魚た

ちもじっと動くことはなかったのだ。ワタリガラスが浜辺を歩いていると海の中

から大きな火の玉が上がってきた。ワタリガラスはじっと見つめていた。すると

一人の若者が浜辺の向こうからやって来た。彼の嘴は素晴らしく長く、それは

一羽のタカだった。タカは実に速く飛ぶ。「力を貸してくれ」 通り過ぎてゆく

タカにワタリガラスは聞いた。あの火の玉が消えぬうちにその炎を手に入れ

なければならなかった。「力を貸してくれ」 三度目にワタリガラスが聞いた

時、タカはやっと振り向いた。「何をしたらいいの」 「あの炎をとってきて欲し

いのだ」 「どうやって?」 ワタリガラスは森の中から一本の枝を運んでくる

と、それをタカの自慢の嘴に結びつけた。「あの火の玉に近づいたなら、

頭を傾けて、枝の先を炎の中に突っ込むのだ」 若者は地上を離れ、ワタ

リガラスに言われた通りに炎を手に入れると、ものすごい速さで飛び続け

た。炎が嘴を焼き、すでに顔まで迫っていて、若者はその熱さに泣き叫

んでいたのだ。ワタリガラスは言った。「人々のために苦しむのだ。この世

を救うために炎を持ち帰るのだ」 やがて若者の顔は炎に包まれ始めた

が、ついに戻ってくると、その炎を、地上へ、崖へ、川の中へ投げ入れ

た。その時、すべての動物たち、鳥たち、魚たちはたましいを得て動き

だし、森の木々も伸びていった。それがわたしがおまえたちに残したい

物語だ。木も、岩も、風も、あらゆるものがたましいをもってわたしたちを

見つめている。そのことを忘れるな。これからの時代が大きく変わってゆ

くだろう。だが、森だけは守ってゆかなければならない。森はわたしたち

にあらゆることを教えてくれるからだ。わたしがこの世を去る日がもうすぐ

やって来る、だからしっかり聞いておくのだ。これはわたしたちにとって

とても大切な物語なのだから。


(クリンギットインディアンの古老、オースティン・ハモンドが1989年、死ぬ

数日前に、クリンギット族の物語を伝承してゆくボブをはじめとする何人

かの若者たちに託した神話だった。この古老の最後の声を、ボブはテー

プレコーダーに記録したのだ。





さまざまとある正しい宗教の伝承は、すべて同一の真理の種々こと

なった反映にすぎず、おそらくその貴重さはひとしいのです。ところが

このことが理解されていません。各人はこれらの伝承のひとつだけを

生きており、他の伝承は外側からながめているからです。


シモーヌ・ヴェイユ「ある修道士への手紙」より





キリストを愛するとは、すべてを愛することである。

彼とともにすべてを愛するのでなければ、イエス・キリストを愛しているとは言え

ない。私たちはブッダを愛する。この人の誠実さはキリスト教的だから。マホメット

もまたしかり。いのちと愛の足跡を見いだすところなら、どこにおいても人は安ら

ぎを感じるだろう。なぜなら、そこで神に出会うからだ。


「沈黙を聴く」 モーリス・ズンデル著 福岡カルメル会 翻訳 女子パウロ会より引用

モーリス・ズンデル神父(1897-1975)

1897年 スイスに生まれる。

1919年 司祭に叙階される。

以後、そのユニークな思想のために教区を追われ、

長年、フランス、イギリス、エジプトなどを転々とする。

1946年 スイスに帰り、ローザンヌの小教区の助任司祭。

1972年 教皇パウロ6世により、ヴァチカンの黙想指導に招かれる。

1975年 ローザンヌで没する。





あなたがこの大地のうえで暮らしていて、

この大地で眠っている祖先をもっているなら、

あなたはこの大地のネイティブであると言ってもいいだろう。

ネイティブであるかないかには、

肌の色はまったく関係ない。

わたしは人間を

人種で差別するようには育てられてはいない。

われわれはみな、グレイト・スピリットの庭に咲く花なのであると、

わたしは教えられた。

われわれは同じ根っこをわけあっていると。

その根とは、母なる大地のことなのだ。

その庭が美しいのは、さまざまな色があるからだ。

そしてそれぞれの色は、

さまざまに異なる伝統や文化的な背景をあらわしている。


オー・シンナ(アメリカ先住民)

北山耕平訳 北山耕平さんのホームページ「Whole Life Catalog」より引用


 



Forgetful? Distracted? Foggy? How to keep your brain young | The Independent




人類発祥時からの流れをつかむ、その探求を避けては真の哲学の意味など見出せないでしょう。

哲学=西洋哲学ではなく、人類が先ず世界とどのように関わってきたのか、太古からの生き方を

受け継ぐ世界各地の先住民族の考え方や視点、そしてその世界観を知ることを基底としなければ

ならないと思います。現在の自分自身の立っている場を正しく捉えるためにも、この探求は必要

不可欠なものだと感じます。




「ギリシャ、エジプト、古代印度、古代中国、世界の美、芸術・科学におけるこの美の純粋にして正しい

さまざまの反映、宗教的信条を持たない人間の心のひだの光景、これらすべてのものは、明らかに

キリスト教的なものと同じくらい、私をキリストの手にゆだねるために貢献したという私の言葉も信じて

いただいてよいと思います。より多く貢献したと申してもよいとすら思うのです。眼に見えるキリスト教

の外側にあるこれらのものを愛することが、私を教会の外側に引き留めるのです。」

シモーヌ・ヴェイユ「神を待ちのぞむ」より






アビラの聖女テレサ(イエズスの聖テレジア)の生涯と「霊魂の城」

「夜と霧」 ドイツ強制収容所の体験記録 ヴィクトール・フランクル著 霜山徳繭訳 みすず書房

「100の思考実験: あなたはどこまで考えられるか」ジュリアン バジーニ (著), 河井美咲 (イラスト), 向井 和美 (翻訳) 紀伊国屋書店

「薩垂屋多助 インディアンになった日本人」 スーザン小山 著

「シャーマニズムの精神人類学」癒しと超越のテクノロジー ロジャー・ウォルシュ著 安藤治+高岡よし子訳 春秋社

「哲学大図鑑」ウィル バッキンガム (著), 小須田 健 (翻訳) 三省堂

「チベット永遠の書・宇宙より遥かに深く」テオドール・イリオン著 林陽訳 徳間書店

「人類哲学序説」梅原猛・著 岩波新書

「日本人の魂の原郷 沖縄久高島」比嘉康雄著 集英社新書

「みるみる理解できる相対性理論」Newton 別冊

「相対性理論を楽しむ本」よくわかるアインシュタインの不思議な世界 佐藤勝彦・監修

「生物と無生物のあいだ」福岡伸一 著 講談社現代新書

「脳科学が解き明かす 善と悪」なぜ虐殺は起きるのか ナショナルジオグラフィック

「英語化は愚民化」施光恒・著 同化政策の悲劇を知らない悲しい日本人

「進化しすぎた脳」 中高生と語る大脳生理学の最前線 池谷裕二著 講談社

「野の百合・空の鳥」&「死に至る病 」(漫画) キルケゴール(キェルケゴール)

「生と死の北欧神話」水野知昭・著 松柏社

プラトン 「饗宴」・「パイドロス」

「人類がたどってきた道 “文化の多様化”の起源を探る」海部陽介著 NHKブックス

良寛『詩歌集』 「どん底目線」で生きる  (100分 de 名著) NHKテレビテキスト 龍宝寺住職 中野東禅・著

カール・ラーナー古希記念著作選集「日常と超越 人間の道とその源」カール・ラーナー著 田淵次男 編 南窓社

「ネイティブ・アメリカン 叡智の守りびと」ウォール&アーデン著 舟木 アデル みさ訳 築地書館

「ホピ 神との契約」この惑星を救うテククワ・イカチという生き方 トーマス・E・マイルス+ホピ最長老 ダン・エヴェヘマ 林陽訳 徳間書店

「火の神の懐にて ある古老が語ったアイヌのコスモロジー」松居友著 小田イト語り 洋泉社

「新版 日本の深層」縄文・蝦夷文化を探る 梅原猛 著 佼成出版社

「沖縄文化論 忘れたれた日本」岡本太郎著 中公文庫

サンデル「正義とは」ハーバード白熱教室 & 「ソクラテスの弁明(マンガで読む名作)」プラトン・原作

「意識の進化とDNA」柳澤桂子著 集英社文庫

「宗教の自殺 さまよえる日本人の魂」 梅原猛 山折哲雄 著 祥伝社

「動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか」福岡伸一 著 木楽舎

「アンデス・シャーマンとの対話」宗教人類学者が見たアンデスの宇宙観 実松克義著 現代書館

「沖縄の宇宙像 池間島に日本のコスモロジーの原型を探る」松井友 著 洋泉社

「木が人になり、人が木になる。 アニミズムと今日」岩田慶治著 第16回 南方熊楠賞 受賞 人文書館

「史上最強の哲学入門」飲茶・著 河出文庫

「10代からの哲学図鑑」マーカス・ウィークス著 スティーブン・ロー監修 日暮雅通・訳 三省堂

「面白いほどよくわかるギリシャ哲学」左近司 祥子・小島 和男 (著)

「哲学者とオオカミ 愛・死・幸福についてのレッスン」マーク・ローランズ著 今泉みね子・訳 白水社

「エデンの彼方」狩猟採集民・農耕民・人類の歴史 ヒュー・ブロディ著 池央耿・訳 草思社

「ワープする宇宙 5次元時空の謎を解く」 リサ・ランドール著 塩原通緒・訳 NHK出版

「カラマーゾフの兄弟 (まんがで読破)」ドストエフスキー・作 バラエティアートワークス

「罪と罰 (まんがで読破)」ドストエフスキー・作 バラエティアートワークス

「夜間飛行 (まんがで読破)」サン=テグジュペリ・作 バラエティアートワークス

「若きウェルテルの悩み (まんがで読破)」ゲーテ・作 バラエティアートワークス



美に共鳴しあう生命

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