衛星イオとその上空から見た木星
木星4大衛星のひとつであるイオ。このまだら模様は何なんだろう。実は これは火山活動にともなって撒き散らされた噴出物なんだ。この火山の存 在は、1979年のボイジャー探査機によって発見されて大ニュースになった んだ。何故って言えば、太陽系の天体の中で、地球以外で観測された唯一 の火山活動だからなんだ。何故こんな火山活動が起こるかと言えば、木星 と衛星エウロパの引力のためだと言われている。さてこのイオだけど、月と 同じ大きさの衛星で、イオを含めて木星の四つの大きな衛星はガリレオ衛 星と呼ばれている。1610年にイタリアの天文学者ガリレイが見つけたん だ。双眼鏡で見ると木星の周りを回っている衛星の小さな光が幾つか見え ると思うよ。ガリレオ・ガリレイは地動説を説き宗教裁判にかけられたんだ けど、「それでも地球は動く」と言ったと伝えられているね。コペルニクスも ガリレイより100年も前に地動説を唱えた一人なんだ。でも先住民の方た ちは既にこの事実を、太古の昔から知っていたんだよ。どうしてなんだろう ね。不思議だね。さて、このイオの火山活動に関してだけど、つい最近劇 的な火山活動が起こったんだ。火山性堆積物である黒点地域がなんと直 径400キロに広がっていたことが観測されたんだよ。1997年の6月に、ガリ レオとハッブル宇宙望遠鏡によって高さ約120キロほどにもおよぶ大きな火 山活動が観測されていたことから天文学者が注目して観測していたんだ。
|
APOD: 2014 March 30 - Io in True Color APOD: 2010 October 3 - Io in True Color
木星衛星軌道上で活動中の探査機「ガリレオ」が捉えた衛星イオと火山の鮮明な画像(上) 自然色のイオで、全体を覆い尽くすこの独特な黄色は硫黄と溶けた珪酸塩による。 Galileo Project
|
APOD: 2008 January 8 - A Jupiter-Io Montage from New Horizons
APOD: 2016 September 4 - Io over Jupiter from Voyager 1
NASAの探査機ボイジャー1号が撮影した木星とイオ (大きな画像)
1996年10月5日 NASA発
APOD: 2017 May 29 - Beneath Jupiter
下から見た木星 (大きな画像)
太陽系の中で最大の惑星である木星。実は太陽系全ての惑星全部 の重さの三分の二が木星に集中しているんだよ。そしてこの木星の 重さが今より100倍も重かったら、中心部で核反応が起こり、太陽み たいに自分で光り輝いていただろうと言われている。でもこの木星の 殆どが水素とヘリウムで出来ているから、巨大なガスの惑星と呼ばれ ているんだ。木星の特徴のひとつである縞模様は、巨大な雲の流れ なんだ。雲といっても地球の雲とは違うんだよ。白い雲はアンモニア の氷で、茶色っぽい雲は硫化水素アンモニウムで出来ている。そし てその白い雲と茶色の雲は、それぞれ反対の方向に動くんだ。さて、 もう一つ木星で忘れてはいけないものが「大赤斑」なんだ。上の画像 でも下の方に大きな渦が見えるだろうか。この渦に地球が3個も入るん だよ。そして何とこの渦の速さは秒速100mもあるんだ。地球上のど んなに強い台風でもこんなに速くない。毎日毎日がこのような猛烈な 嵐が吹き荒れているんだろうね。また皆さんは木星にも土星のような 輪があることを知っていたかな。最近の木星探査機「ガリレオ」での 調査でこの輪は、木星の4個の小衛星に隕石が衝突して飛び出した 塵で作られたものではないかと言われるようになったんだ。でも本当 に薄い輪(数ミクロン)だから大きな望遠鏡でも見えないと思うよ。
|
APOD: 2011 May 2 - Jupiter's Great Red Spot from Voyager 1
木星に関するあらゆる情報を網羅するサイト。
シューメーカー・レビー第9彗星と木星の衝突 の画像や情報を詳しく掲載しているサイト。
ガリレオ・ホームページ(英文)ガリレオ探査機のホームページ 木星で活動中のガリレオ探査機が衛星のイオでおきているオーロラの様子を鮮明にとらえ た画像とともに、衛星イオの鮮明な画像も紹介しているところだよ。現在「ガリレオ」は周期 的に衛星に接近する軌道をとり、木星および衛星の画像を撮影し続けているんだ。また、 木星の両極に現れたオーロラを撮影した画像もあるよ。
|
2013年10月14日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿した写真です。 (大きな画像) 本日14日のお月様と17時頃の光景です。 一年前に九州から母が来たとき、双眼鏡で木星の衛星たち(ガリレオ衛星)を見てもらったが、これらの配列が 裸眼でも見えていると言った。 83歳になる母の視力がどれほどのものなのか詳しくは知らないが、双眼鏡で確認できる衛星の配列が、何も 使わない裸眼で見えるとは信じられず耳を疑った。 ただ、中国の斉の天文学者・占星術師の甘徳が、ガリレオが望遠鏡で木星の衛星を見つける遥か2000年も 前(紀元前364年)に木星の傍らにこれらの星があることを記録していることを考えると、人類の歴史上、名は 知られていない沢山の人の目に見えていたのかも知れない。 月のクレーター、これも双眼鏡でないと確認できないが、木星の衛星と同じで、月にはでこぼこしたものがある と見ていた人もいたのだろう。 科学の進歩により今まで見えなかった実体が明確にわれわれ人類に映し出されつつある一方、心はどう変化 しているのだろう。 今日は双眼鏡で月を見ながら、その光に吸い込まれてしまっていた。 ☆☆☆☆ |
(映し出されるまで時間がかかる場合があります)