未来をまもる子どもたちへ


エスキモー星雲(惑星状星雲 NGC9392)

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(大きな画像)


地球から1300光年の彼方にあるこの惑星状星雲は、毛皮のジャケットのフードを

まとった顔のように見えるためエスキモー星雲と呼ばれているんだ。惑星状星雲に

ついては「リング星雲」を参考にしてごらん。さてこのエスキモー星雲の外側の毛皮

の部分は、実は中心の死にゆく恒星から吹き出た彗星状物体によるリングで飾ら

れた円盤状の構造になっているんだよ。上の画像を見ると、彗星状物体が中心の

明るく輝く星に向かっていっているように見えてしまうけど、本当はその逆なんだ。

そして中心の明るく輝く星の周りには、もつれたボールを連想させる泡状構造が見

えるね。これは中央の恒星から高速に吹き出される物質で構成されたものなんだ

よ。ひとつの恒星の死の姿とはとても信じることが出来ないほど、この画像は美し

い。僕も自分の死を迎えるとき、このような美しさをもって死ぬことが出来たらどん

なに幸せだろうと思うことがある。ひょっとしたら死の瞬間って、その人の人生全て

が凝縮されたものかもしれない。そしてこの美しい死を迎えるために今を生きている

のかなと思うことさえあるんだけど、そんな奇麗ごとではすまされない状況があるの

もまた事実なのかも知れない。ただそれでも僕にとってインディアンの祈りは心に

強く響きつづけている。それは僕にとってまたひとつの事実なんだ。



あるアメリカ・インディアンの祈り


おお父よ、わたしはあなたの声を風のなかに聞き、

あなたの息はこの世界中のすべてのものに生命を与えています。

お聞きください。

 わたしはあなたの前に、あなたのたくさんいる子供たちのひとりとして、 

今、立っています。

わたしは小さくて弱く、

あなたの力と智恵とを必要としています。



どうかわたしを、美のなかに歩ませ、

なにとぞこの眼に、赤と紫の夕陽をお見せください。

この両手が、

あなたの創られたものを、尊敬させるようにしてください。

この耳を、

あなたの声が聞こえるように、鋭くしてください。

そうすればきっと、あなたがわたしの一族に与えられた教えを、

一枚一枚の木の葉や、

ひとつひとつの岩のなかにあなたが隠された教訓を、

このわたしも、理解するかもしれません。



父よ、わたしは力を求めています。

偉大なる敵と戦うことができるようになるための力ではなく、

その力で、汚れのない手と、濁りのない眼をもって、

わたし自身があなたのもとを訪れる準備をさせてください。

もしそれがかなうのなら、

日没の太陽が姿を消すように、わたしの生命が終わりを迎えたとき、

いささかも恥いることなく、

わたしのスピリットはあなたのもとを訪れることができることでしょう。



アクエサスネ・モホーク・ネーションのセント・レジス・リザベーションの

なかに立つ「トム・ホワイトクラウド」という名前のひとりのネイティブの

墓に刻まれている祈りの言葉・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「虹の戦士」 北山耕平翻案 太田出版より




右側に輝くのが冬の星座として有名なオリオン座だね。そしてその下に輝くのがおおいぬ座の

シリウスだよ。オリオン座のベテルギウス、おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオンを

結んだ線が冬の大三角と呼ばれるものなんだ。エスキモー星雲はこの大三角の上にある、

ふたご座に位置しているんだよ。さて話は飛んでしまうけれど、エスキモーに伝えられている

言葉を最後に紹介するね。


遊び方を知る者は、いかなる障害をも、飛び越える

歌うことと、笑うことを知る者は、いかなる困難にも、挫けない


イグルーク・エスキモーに残されている格言

「ネイティブ・マインド」 北山耕平 著 地湧社より





スピログラフ星雲(惑星状星雲 IC418)

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さまざまな宝石の輝く光を一つに集めたような美しい星雲。この星雲はスピログラフ星雲と

呼ばれ、「うさぎ座」の方向2000光年の遠くに輝く惑星状星雲なんだ。今までに惑星状星

雲の姿は幾つか見てきたね。これは太陽と同じような質量を持つ星の寿命の最後を示して

いる姿なんだ。私たちの太陽のような星はその最後が近づくと、膨張し赤く低温な赤色巨星

となって輝く。そして赤色巨星はその外層部を少しずつ回りの宇宙空間に放出しはじめるん

だ。この放出されたガスが惑星状星雲を作るんだね、この画像の星雲の直径は0.1光年

の広がりを持つほど膨張している。そして外層部を失った赤色巨星の核の星は、高温の為

に強い紫外線を放射する白色矮星になっており、恒星の燃料とも言える水素を使い果たし

ている状態なんだ。つまり核融合反応が起こらなくなった星で、ガスの放出により大きさは

地球と同じくらいまで縮んでしまう。上の画像の美しい星雲、実はこの白色矮星から放射さ

れた紫外線がこの星雲をとても美しく輝かせているんだ。周りに広がるガス自体が光ってい

るわけではないんだね。今は明るく輝いているこの白色矮星は、数十億年をかけて少しずつ

冷えてゆき、宇宙の暗闇の中に沈んでしまうだろう。そしてその周りに広がる美しい星雲も、

次第に分散していく。私たちの太陽も今から50億年後にはこのような生涯を辿ると考えられ

ている。つまり太陽が50億年後、核融合反応の燃料の水素が少なくなりはじめ、もえかす

のヘリウムばかりが太陽の中心部に沈み込んでいく。このような状態になると太陽は膨張

し赤色巨星になる。その広がりは金星の近くまで達し、今の太陽の200倍ともなると考え

られている。そうなると勿論、水星と金星は太陽に飲みこまれ蒸発する。そして地球や火星

はひからびた高温の星になり、とても生命が住めるような惑星ではなくなってしまうんだ。そ

して今から70億年後、この赤色巨星から白色矮星になった太陽は次第に温度を下げ、

やがて冷たく暗い黒色矮星となって宇宙の暗闇にその姿を消していく。そんな運命をこの

美しい星雲が辿るとはとても考えられないね。でも死を目の前にしての最後の命の輝きな

のかも知れない。約120億年という長い生涯を一瞬に凝縮した輝き、それがこのスピロ

グラフ星雲と呼ばれる惑星状星雲なんだ。尚、星雲の中で赤く輝いている部分は電離窒素

からの放射を示し、星雲の中では最も温度が低いところ。緑の部分は水素からの放射で

あり、中心星の近くに輝く青色は電離酸素からもので星雲の中では最も高温な部分だよ。

でも、星雲の中に見られる模様の起源についてはまだわかっていない。




画面中央に見えるのがオリオン座で、冬の大三角が輝いている。左側の

「こいぬ座」のプロキオン、やや左下の「おおいぬ座」のシリウス、そして

オリオン座のベテルギウス。スピログラフ星雲(IC418)はオリオンの足

に輝いているくが、星座では「うさぎ座」に位置している。





HubbleSite Newsdesk: Dying Star Creates Fantasy-like Sculpture of Gas and Dust

2004年9月、NASAのハッブル宇宙望遠鏡に搭載されているACSカメラが捉えた、

キャッツアイ星雲(NGC 6543)の画像だよ。キャッツアイ星雲は、りゅう座の方向、

約3000光年かなたにある惑星状星雲だけどこの衝撃的な美しさに魅せられ、私の

サイトのトップページの背景にさせてもらっています。鋭い猫の目を思わせることか

ら「キャッツアイ星雲」と呼ばれているんだけど、実際は死にゆく星が造っている

ガスとちりの造形なんだ。この星雲の不思議なところは、同心円状の構造やジェット

などが画像から見えるんだけれど、これはおよそ1500年ごとに星から放出された

もののようなんだ。何故1500年ごとに質量放出が起こるのか現在でも不明のまま

なんだよ。 (大きな画像)

下の画像はX線で撮ったものだ。


Astronomy Picture of the Day Archive APOD: 2008 August 4 - X-Rays from the Cat's Eye Nebula


Astronomy Picture of the Day Archive APOD: 2008 March 22 - Cat's Eye Hubble Remix

(大きな画像)





アリ星雲(Mz3)

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これは死にゆく星の画像だ。星が死を迎えるときには核融合反応の燃料の水素が少なく

なり、もえかすのヘリウムばかりが中心部にたまり、しだいにふくらみ始める。赤色巨星

になった星は、ヘリウムがどんどん中心部にたまると核融合反応が起こらなくなり、逆に

ちぢみ始める。これが白色わい星と言われており、画像では中心に明るく光る星がそう

なんだね。そして表面からはがれたガスは、温度の高い白色わ星の光に刺激されて星

雲が映し出される。それは今まで考えられていた星の最期の姿・惑星状星雲とは全く異

なる特異な姿、アリ星雲の対照的な形が天文学者を悩ませているんだ。何故このような

姿になってしまったんだろう。球形に広がる惑星状星雲とは全く異なる星の最期の姿。

一つ考えられているのは中心星の非常に近くの伴星の存在が、強力な重力潮汐作用を

起こし、このような対照的な放出ガスが出来たというもの。もう一つは中心星がスピンす

ることにより強力な磁場がねじれてしまい、放出された電荷した風がこの磁場の道を通

るというもの。この電荷した風は私たちの太陽風よりも何百万倍も密度が高く、一秒間

に1000Kmもの物凄い速さで星から放出されるらしい。まだ現代天文学では説明がつ

かないけれど、星が最期に見せる姿としてこのような形状をもつ星雲は、未だに見つ

かっていない。本当に特異な謎に満ちた星雲なんだね。尚、アリ星雲は定規座の方向

にあり、地球から約3000光年離れたところに輝いているんだ。





JPL 2003 News Release:
Final Death Throes of Nearby Star Witnessed First-Hand

2003年12月、NASAのハッブル宇宙望遠鏡が捉えた代表的な惑星状星雲、砂時計星雲の

姿だよ。この星雲、うみへび座Vはまさに惑星状星雲への進化を始めたばかりの天体で、死

につつある星から高速ジェットが出ており、100年から1000年をかけて、美しい幾何学模様の

惑星状星雲へと姿を変えていくんだ。砂時計のような形をしているためにこのような名前が

付けられたんだけど、下の3枚の写真も同じような形をしているので紹介するね。





APOD: 2017 February 8 - The Butterfly Nebula from Hubble

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APOD: 2013 June 7 - NGC 6903: The Butterfly Nebula

(大きな画像)



2013年6月7日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿した写真です。




バタフライ星雲(惑星状星雲 NGC6302)(写真はNASAより引用)



惑星状星雲は恒星が死の間際に膨張し、ガスを放出する姿のことですが、まるで宇宙空間を羽ばたく

蝶のようですね。



この星雲は「さそり座」の近く、地球から約3800光年離れたところにありますが、この恒星のガスの

放出は、2200年にわたり時速96万キロ以上の速さで広がりつつあるようです。



私たちの太陽も約63億年後に、赤色巨星から惑星状星雲になっていきますが、気が遠くなる未来ですね。



未来で思うのですが、現生人類(今の私たち)の寿命ってどのくらいなのかと考えたことがありました。



と言いますのも、現生人類が進化の最終段階であると断言することは誰もできないと思ったからです。



1万2000年前まで生きていたフロシエンシス(「指輪物語」で登場するホビットに例えられる)は約6万年、

現生人類が出現する前のネアンデルタレンシスは約30万年、ネアンデルタール人と現生人類の最後の

共通祖先ハイデルベルゲンシスは40万年の寿命を持っていました。



私たち現生人類がアフリカで誕生したのは約20万年前と言われていますが、たとえどの地点に現生人類

が置かれていても、私たちは今ここに生きている、ことは揺るぎない事実なのかも知れません。



地球上に生命が誕生して以来、多くの生命がそうであったように。



☆☆☆☆





APOD: 2014 October 1 - The Butterfly Nebula from Hubble

(大きな画像)



HubbleSite Newscenter: Hubble Opens New Eyes on the Universe

Hubble ESA Information Centre - heic0407: Demise in ice and fire

2004年5月、ハッブル宇宙望遠鏡が捉えた惑星状星雲NGC 6302はバグ星雲と

呼ばれ、約4000光年離れたさそり座にあるんだ。それにしても不思議な光景だ

ね。約1万年前に放出された星雲がどのようにして作られたのか謎の多い星雲

だけど、圧縮されたガスの壁や星雲をドーナツ形に取り巻くちりが写しだされて

いる。中心には、強い紫外線を放つ摂氏25万度の星(ちりに埋もれて見ること

が出来ない)が存在しているけれど、これは知られている星の中でも最も高温

な星の部類に入るんだ。また、この星雲の構成物質も鉱物や結晶構造をした氷

(小さなちりの粒に結したひょう)の混合物だけど、他の天体では殆ど見られない

ものなんだ。






Gemini Observatory: http://www.gemini.edu/home.php

2010年2月、ジェミニ北望遠鏡が捉えた「Sh2-106」。この星雲ははくちょう座の方向

約2000光年の距離に位置し、幅0.5光年、長さ約2光年の拡がりを持つんだけど、その

中心には太陽の15倍ほどの質量を持つと考えられている若い星「IRS4」が存在してい

るんだ。このIRS4が秒速200km以上という高速で物質を放出していることにより、砂時

計のように見えるんだね。IRS4は10万年ほど前に誕生したと考えられているけれど、

この領域には若い天体が数多く存在している証拠が見つかっており、やがて50個か

ら150個の星の集団ができると考えられている。






European Homepage for The NASA/ESA Hubble Space Telescope:A Dying Star Starts Shedding its Skin

2010年7月、ハッブル宇宙望遠鏡(HST)が捉えた「瀕死の白鳥の舞い」の姿だ。

この原始惑星状星雲は、はくちょう座の方向約1万5000光年の距離に位置しており、

中心に明るく光る星は「IRAS 19475+3119」と呼ばれている。白鳥の羽根の部分は、

この星から異なる角度にジェットが放出された際に、周囲の塵がくりぬかれるように

してできた構造だと考えられているんだ。この原始惑星状星雲はやがて中心星が

物質を放出し続けることで高温の中心核が現れ、その強力な紫外線放射によって

周りのガスが輝くことになるんだよ。尚、この中心星「IRAS 19475+3119」は、1983年

赤外線天文衛星IRAS(アイラス)によって発見された天体の1つなんだ。





NGC3132(惑星状星雲8の字星雲)

NGC3132(惑星状星雲8の字星雲)


この地球に最も近い惑星状星雲のひとつであるNGC3132は、地球から2000光年

の彼方にあるんだ。この星雲の中心に明るい星が見えるでしょう。これは死にかけ

ている星なんだよ。そしてこの明るい星のちょっと上に仲間の小さな星が見えると思

う。この小さな星は私たちの太陽よりも小さいがとても高温なんだ。そしてその表面

からはとても強い紫外線が放射されているため、白く光っているんだ。この星たち

を取り囲むガスは一秒間に約15キロの速さで今でも膨張しているんだ。ガスの色

もいろんな色があってとても美しいでしょう。中心に近い青いガスはとても高温で、

外側の赤いところは低温なんだよ。そして私たちの太陽も60億年後にはこのよう

なガスを吐き出し、惑星状星雲の中に光る星となってゆくんだよ。星の最期の姿

とは言え、この0.4光年のひろがりを持つ星雲の姿は輝く宝石のように美しいね。




この惑星状星雲8の字星雲は、ポンプ座という星座の中にあるんだけれど、私たちが

住んでいる北半球からは地平線付近にしか見ることができないんだ。だからこの星雲

は南半球からの方が観測しやすいんだ。上の画像の右下にオリオン座が見えている

でしょう。そしてその左におおいぬ座のシリウス、その上に一角獣座があり、こいぬ座

のプロキオンがある。このオリオン座左上のベテルギウス、シリウス、プロキオンが作

る三角形を「冬の大三角」と呼ぶんだ。すべてこれらの星は一等星だから光害がある

街でもたやすく見つけられると思うよ。この画像の左側が南の方角だから、惑星状星

雲8の字星雲はこれらの星座のずいぶん南にあるのがわかると思う。ちなみに明るく

輝いているのは太陽で、このような設定をしないとこの星雲は北半球からは観測でき

ないのです。


Astronomy Picture of the Day Archive APOD: 2013 April 9 - NGC 3132: The Southern Ring Nebula


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