上の画像は双眼鏡(倍率7倍の実視界約7°)で見る秋の星空 ガーネット・スター(ざくろ石の星) ケフェウス座。
距離・・・3500光年
以下、ガーネット・スター - Wikipediaより引用
「ガーネット・スター(the Garnet Star)は、ケフェウス座μ星のこと。学名はμ Cephei(略称はμ Cep)。この星
は元来エラキス(Erakis)という固有名が付いていたが、この星があまりにも赤い(スペクトル型がM2Iae の赤色
超巨星)ため、ウィリアム・ハーシェルによって“the Garnet Star”と名付けられた。
3.43等から5.1等の間を730日の周期で変光する脈動変光星であり、オリオン座のベテルギウスと並んでSRC型
(半規則変光星のうち赤色超巨星のもの)の代表星となっている。この星の直径は太陽の1420倍程度で、観測
されている恒星の中で8番目に大きい星である。光度は太陽の約35万倍(放射)で、絶対等級は-7.0等級とかな
り明るい。距離は3500光年と考えられている。
ガーネット・スターは双眼鏡で観測できる明るい変光星で、その赤さゆえに新星や超新星以外では見て楽しむこ
とができる数少ない変光星の1つといわれている。」
上の画像は光害のない、そして透明感ある最高の星空を再現したものです ので、光害などが残るところでは実際にはこのように見えない場合があります。 |
今から3500年前の世界とは?(2011年基点) 遠い昔に船出した星の光は、今それを見ている人の瞳に 映し出され、そしてその心には何が刻まれるのでしょう。 |
前2000頃 古バビロニア王国 前1800頃 ハムラビ法典制定 前1595頃 古バビロニア王国滅亡 前1570頃 エジプトの新王国時代 前1550頃 ミタンニ王国 前1500頃 アーリア人がインドのパンジャブ地方へ進入 エーゲ海のサントリニ島で火山爆発 前1500頃 殷王朝の成立 前1450頃 ギリシャのミケーネ文明 クレタ文明滅亡 |
Knossos by in Crete, Knossos on Fotopedia - The Photo Encyclopedia より引用 クノックス宮殿跡 以下、ミノア文明 - Wikipedia より引用 「ミノア文明(ミノアぶんめい)は、エーゲ文明のうち、クレタ島で栄えた青銅器文明のことである。伝説上の ミノス王にちなみ、ミノア文明ともよばれるが、クレタ文明と呼ばれる事もある。 紀元前2000年頃の中期ミノア期に、地中海交易によって発展し、クノッソス、マリア、ファイストスなど、島内 各地に地域ごとの物資の貯蔵・再分配を行う宮殿が建てられた。宮殿以外にもコモスやパレカストロのよう な港湾都市が繁栄。また、貿易を通じてエジプトやフェニキアの芸術も流入し、高度な工芸品を生み出した。 紀元前18世紀ごろには、線文字Aを使用している。 紀元前1600年頃の後期ミノア期には、各都市国家の中央集権化、階層化が進み、クノッソス、ファイストス が島中央部を、マリアが島東部をそれぞれ支配するに至ったが木材の大量伐採による自然環境の破壊が 文明そのものの衰退化を招き、紀元前1400年ごろにミュケナイのアカイア人がクレタ島に侵入、略奪され クレタ文明は崩壊した。 クレタの宮殿建築は非対称性・有機的・機能的な構成で、中庭は外部から直接に侵入でき、かつ建物の各 部分への動線の起点となっている。建物は常に外部に対して開放されており、当時のクレタが非常に平和 であったことが推察される。 初期の宮殿建築では、宮殿に接して市民の公共空間が設けられていたが、後期ミノア時代に社会体制が 中央集権化・階層化するとともに次第に公共空間は廃れ、他の建築物が建てられた。祭政を一体として行 っていたために、独立した祭儀場を持たない。」 森林破壊によってクレタ文明が滅びた経緯は、「森を守る文明・支配する文明」安田喜憲著にも 書かれているので参照されたし。 |
「しかし、これらの変光星の中でも最も興味深いのはδ星とα星を結んだ中間やや南 よりのところにあるμ星でしょう。この星は3.6等から5.1等まで明るさを変える半規則変 光星ですが、なんといっても注目したいのは、その異常に赤味をおびた色です。最初 にその見ごとな暗赤色に気づいたのは、ウイリアム・ハーシェルですが、彼はさっそくこ の星に“ガーネット・スター(ざくろ石星)”と名づけました。暗いので肉眼でこの“ガーネ ット・スター”の宝石のような色を見分けるのはちょっとむずかしいかもしれませんが、 双眼鏡ならよくわかります。できれば白色のα星などと見くらべながらながめると、そ の赤さかげんがよくわかります。」 「星座ガイドブック 秋冬編」藤井旭著 より抜粋引用
「δ星とα星の間にあるμ星も変光星だ。こちらは周期700日ほどで、3.6〜5.1等まで 変光する。この星は血のように真っ赤な色をしていることから、「ガーネットスター」と呼 ばれている。双眼鏡で、純白のα星と比べてみよう。」 「星空フィールド日記」浅田英夫著 より抜粋引用
「δ、α、μで平たい三角ができる。肉眼ではさえない4等星だが、ウイリアム・ハーシェル に“ガーネット・スター”と命名されたM級の低温星だ。双眼鏡または小口径望遠鏡で“こぼ れた一滴の血のように”とか、“こぼれたザクロの実”のようだと表現されたあざやかなμ がみられる。もっとも、色の感じ方は主観的なものだから、あなたの目にうつるμが赤くみ えるかどうかはわからない。朱色にみえるかもしれないし、オレンジにみえてくるかもしれ ない。とにかく一度自分の目でみることだ。双眼鏡なら、白色のαを同視野に入れてみくら べるといい。」 「ほしぞらの探訪 肉眼・双眼鏡・小望遠鏡による」山田卓著 より引用
「ケフェウス座μ(ミュー)星は深紅色の星として知られています。双眼鏡や望遠鏡を向け ると、驚くほど赤い色をして見えます。貴石のガーネット(ざくろ石)のような色だというので、 ガーネットスターと名づけられました。」 「星空ウォッチング」沼澤茂美+脇屋奈々代著 より引用
「不規則変光星ですが、とくに色がきれいで、W・ハーシェルは『ガーネットスター(ざくろの 石)と名づけたものです。いつも深紅色をみせるが、大気の状況で変わってみえるなどとい う人や、20cmで深いだいだい色、32cmでは黄橙という人もあります。αとδをむすぶ線の 北側にあって、オペラグラスでこのあたりをさぐると、純白や青色の星にまじって、ひときわ この紅色の星がめだちます。ほかの星とくらべてごらんなさい。」 「四季の天体観測 肉眼・双眼鏡・小望遠鏡で」中野繁著 誠文堂新光社 より抜粋引用
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IC 1396 より引用
ガーネット・スターのすぐ南に広がるIC1396(散光星雲)。カメラに長時間露出をかけないと
このように見えません。星雲の中の黒い部分は暗黒星雲。
APOD: 2005 September 30 - IC 1396 H-Alpha Close-Up
象の鼻星雲(Elephant's Trunk nebula)と呼ばれる散光星雲IC 1396の画像
だよ。地球からこの星雲まで3000光年という比較的近い距離にある星雲で、
ケフェウス座に位置しているんだ。ここで新しい星たちが生まれているんだね。
APOD: 2018 January 16 - An Elephant's Trunk in Cepheus
APOD: 2017 August 2 - The Dust Monster in IC 1396
「フラムスチード 天球図譜」恒星社編 より引用
(映し出されるまで時間がかかる場合があります)