未来をまもる子どもたちへ



Astronomy Picture of the Day Archive APOD: 2016 November 21 - Nova over Thailand

タイで撮影された、2016年10月に発見された超新星爆発。





NASA News & Features: Runaway Star Plows Through Space

これは赤外線天文衛星「WISE」がとらえたもので、へびつかい座ζ(ゼータ)星

付近の画像だよ。このζ(ゼータ)星は重い星との連星だったんだけれど、その

連星が超新星爆発を起こし、放出された物質が周りの物質とぶつかった姿だ。

このぶつかった部分はアーチ状のバウショック(弧状衝撃波)と呼ばれ、赤外線

の光を放っているんだ。


NASA - Shot Away from its Companion, Giant Star Makes Waves



2012年12月28日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿した記事です。 



(大きな画像)


「へびつかい座」ζ(ゼータ)星、そして弧状衝撃波(写真はNASAより引用)



「へびつかい座」ζ(ゼータ)星(写真中央で光り輝く星)は地球から約370光年離れた位置にあり、

私たちの太陽より20倍も重く、8万倍の明るさで輝く星です。



かつてこのζ星は、この星よりも重い星と連星(2つの恒星が両者の重心の周りを軌道運動して

いる天体)だった時期があり、重い方の星が超新星爆発してζ星は振り飛ばされてしまったと考

えられています。



ハンマー投げで手を離したとき、鉄球が飛んでいくように、爆発した星の重力から解放されたこ

のζ星も秒速24kmで宇宙空間を突き進んでいます。



秒速24kmというと、日本列島を2分もかからず縦断してしまう速さで、地球が太陽の周りを公転

する速度(秒速約30km)よりやや遅いです。



超新星爆発は5光年の範囲内の全てのものを焼き尽くしてしまうので、たとえこのζ星の惑星に

に生命がいたとしても、全てが絶滅したことでしょう。



私たちが良く見るシリウスは地球から8.6光年しか離れていませんので、もし仮に超新星爆発

したら(実際は起こりません)地球の生物の多くが死滅してしまいます。



オリオン座の一等星ベテルギウスがいつ超新星爆発をしてもおかしくはないと言われていますが、

ベテルギウスは地球から640光年も離れているので、直ぐに地球に大異変が起こることはないか

も知れません。



写真はζ星から噴出す激しい恒星風が、周囲のガスや塵(超新星爆発の痕なのかも知れません)

にぶつかって弧状衝撃波(バウショック)を生み出しているところです。








この写真はNASAのX線観測衛星チャンドラが撮影したもので、実際の宝石でもこのような

美しい姿をしたものはないかも知れない。これは地球から18万光年離れた大マゼラン雲に

ある N132という超新星残骸なんだ。






Chandra Photo Album: SN 1006: Liberating Star Stuff

NASAのX線天文衛星チャンドラと地上の電波望遠鏡などによる撮影データを重ね合わせた

画像だよ。爆発から1000年が経過して、見かけの大きさはほぼ満月程度に広がっている

けれど、実際には直径が60光年もあるんだよ。超新星爆発の残骸が実にくっきりと浮か

びあがっているね。






Spitzer Newsroom: NASA's Spitzer Captures Echo of Dead Star's Rumblings

325年前の超新星爆発の残骸であるカシオペヤ座 Aで光の「エコー(反響)」が捉え

たものがこれだよ。この画像はスピッツァーの赤外線画像(赤)、ハッブルの可視光画

像(黄)、そしてチャンドラのX線画像(緑、青)を合成したものなんだ。「エコー(反響)」

とは、地球とは違う方向に発せられた光が、形を変えながら、遅れて地球に届いたも

のなんだ。しかしこのエコーの元となった光の放出は1953年ごろに発生したものだと

考えられている。325年前に爆発したのに、その星からはまるで断末魔の叫びのよう

に光の放出が行われていたというんだね。超新星爆発の残骸である中性子星には、

いろいろなタイプがあり、おとなしいものからこの星のように活発なものまで様々ある

けど、もしかするとこの中性子星は「マグネター」と呼ばれる天体に分類されるかもし

れないんだ。マグネターは、高速で回転しながら非常に強力な磁場をもち、ときどき

表面でガンマ線の放出を伴う爆発を起こす。そうした爆発の一つが50年前に起き、

エコーとして捉えられたものと考えられているんだよ。





Chandra Photo Album: NASA'S Chandra Finds New Evidence on Origin of Supernovas

この画像は2011年4月、NASAのチャンドラX線観測衛星が撮影したティコの超新星残骸

の姿だよ。ティコの超新星は1572年にデンマークの天文学者ティコ・ブラーエが観測し

記録したもので、昼間でも肉眼で見えるほど明るく輝いていたという。ティコの超新星は

カシオペヤ座の方向、地球から約1万3000光年離れたところにあるんだ。このティコの

超新星残骸のX線画像の中心(画像中心からやや左)のその下に青く見える弧のよう

ものが見えるだろうか。これは高エネルギーX線で輝くアーク状の構造で、ティコの超新

星のようなIa型超新星爆発は白色矮星同士の合体ではなく、白色矮星と太陽のような

普通の恒星の連星から発生したとする説を裏付けるものらしいんだ。


Astronomy Picture of the Day Archive APOD: 2009 March 17 - Tycho's Supernova Remnant






Chandra Photo Album:
W49B: Smoking Gun Found for Gamma-Ray Burst in Milky Way

2004年6月、NASAのチャンドラX線衛星とパロマ山天文台の200インチ望遠鏡によって

描き出された疑似カラーの超新星残骸W49Bの姿だよ。W49Bは、3万5000光年離れた

わし座にあるんだけれど、天の川銀河内で見つかった初のガンマ線バースト残骸と考

えられると同時に、ブラックホールへと姿を変える崩壊星(コラプサー)の有力な候補で

もあるんだ。画像から赤外線で輝くリングや、鉄やニッケルを含む摂氏1500万度のガ

スから放射されるX線のバー、大質量星の爆発によって作られる両極に伸びるジェット

(鉄を多く含む)の存在が明らかとなったんだ。崩壊星の理論によれば、大質量星の核

燃料が尽き星が爆発してガンマ線バーストが起こる。そしてその際に高速で回転する高

温ガスの円盤を持ったブラックホールを作ると考えられているんだ。爆発で生じたガスは、

その殆どがブラックホールに吸い込まれ、残りの一部がジェットとして両極から光速に近い

スピードで放出されていく。






「魔法使いの手(神の手)」

チャンドラ X線観測衛星
http://chandra.harvard.edu/ , http://www.nasa.gov/mission_pages/chandra/main/index.html

コンパス座の方向約1万7000光年の距離にある星雲をチャンドラがX線で捉えたものだよ。

手のひらの中心に輝くのは若いパルサー「B1509-53」だ。このB1509-53は地球の15兆倍

もある強い磁場を持ち、毎秒7回転している。このパルサーから流れ出した電磁波が上の

ガス星雲「RCW 89」に衝突し加熱されているのが良くわかると思う。ちなみにこの画像は3

種類のX線で撮影したデータを合成したものけど、まるで魔法使いの手(神の手)のようだね。



2011年12月27日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿した記事です。

画像省略

「魔法使いの手」

コンパス座の方向約1万7000光年の距離にある星雲を、X線観測衛星チャンドラが捉えた

ものです。



手のひらの中心に輝くのは若いパルサー「B1509-53」ですが、パルサーとは超新星爆発後

に残った中性子星から発せられている信号と考えられています。極めて周期が安定してい

るので、「宇宙の灯台」とも言われているんですね。想像できないことですが、このコンパス

座に位置する中性子星は大き目のペットボトル(2リットル)に富士山の質量をぎゅっと押し

詰めた状態なので、地球の15兆倍の強い磁場と桁外れの重力を持つことになります。この

重力から脱出するには、光の速さの3分の一というとてつもない速度が必要になるんです。

紹介した写真は、パルサーから流れ出した電磁波が上のガス星雲(指の部分)を赤く加熱

させているところです。



本当にまるで魔法使いの手のようですね。50代半ばの女性にとって「魔法使い」と言えば

「魔法使いサリー」を直ぐに思い浮かべるかも知れません。現代では多くの人が「ハリー・

ポッター」を連想するかと思います。私も「ハリー・ポッター」は好きで本や映画で楽しんでい

ますが、内容が奥深いル=グウィン作の「ゲド戦記」に私個人はずっと惹かれています。同じ

「ゲド戦記」でも、アニメ(スタジオジブリ制作)は原作とはかけ離れた内容だったので、途中

で見るのを止めてしまいました。



故・河合隼雄さんは最初この「ゲド戦記」にユングや老荘の思想が背景にあると感じておら

れたようですが、後に全ての根底にインディアンの叡智があったと気付きます。勿論、そこ

には「最期の野生インディアン イシ」と深い親交を結んだ人類学者アルフレッド・クローバー

(「ゲド戦記」を書いたル=グウィンの父親)の存在が大きかったのではないでしょうか。



「イシ」がいたヤナ族は元々3千人いましたが、その多くが白人の虐殺により死に絶えていた

と思われていました。しかし、1911年8月29日、一人の飢餓寸前の老インディアンが捕らえら

れます。それが「イシ」だったんですね。イシは家族数名と虐殺から逃れ暫くは家族と共に

生活しますが、家族が亡くなったり白人に発見されそうになった時に離散し、捕えられる前の

5年間は一人で孤独に生きてきました。



「イシ」の物語(邦訳「イシ 北米最後の野生インディアン」岩波書店)を書いたのはアルフレッ

ド・クローバーの妻シオドーラ・クローバー(ル=グウィンの母親)でした。何故イシと親しかっ

たアルフレッドは「イシ」のことを書けなかったのでしょうか、ル=グウィンはこう綴っています。



「カリフォルニア原住民の言語、暮らし方、知恵などについての情報を、大量殺戮が完了す

る以前に、少しでも多く蒐集するというのが、何年にもわたる父の仕事であり、このため父は

殺戮の目撃者となったのだ。ナチによるユダヤ人大量虐殺に等しいインディアン撲滅の生き

残りであるイシは、父の親しい友人かつ教師となった。それなのにそれから僅か5年後に結核

・・・・これまた白人からインディアンへの死の贈物である・・・・で死亡する。どれほどの悲しみ

や怒りや責任感に父は悩んでいたことだろう!」



捕えられてから5年後(1915年)イシは結核で亡くなりますが、アルフレッド・クローバーはイシ

が捕えれてから5年間ずっと保護されていた博物館に、次のように書き送っています。



「もし、イシが死ぬようなことがあったならば、できる限りイシの世界での風習通りに葬儀を行う

ように。学問の名を借りての遺体処理、解剖などは決してさせないように。そんな学問は犬に

でも食われてしまったほうがよいのです。責任は、すべて私が持つようにします」 



またアルフレッド・クローバーと共に「イシ」と親交があった医学部の教師サクストン・ホープは

「イシ」の死に際し次のように書き記しています。



「そのようにして、我慢強く何も恐れずに、アメリカ最後の野生インディアンはこの世を去った。

彼は歴史の一幕を閉じる。彼は文明人を知恵の進んだ子供---頭はいいが賢くはない者と

見ていた。われわれは多くのことを知ったが、その中の多くは偽りであった。イシは常に真実

である自然を知っていた。彼の性格は永遠に続くものであった。親切で、勇気があり、自制心

も強かった。そして彼はすべてを奪われたにも拘らず、その心にはうらみはなかった。彼の魂

は子供のそれであり、彼の精神は哲学者のそれであった。」



私が何故ル=グウィン作の「ゲド戦記」に出てくる魔法使いにひかれるのか、それはこの魔法

使いの背後に「イシ」の存在を感じたからかも知れません。「彼の魂は子供のそれであり、彼の

精神は哲学者のそれであった」。



(K.K)


 




HubbleSite - NewsCenter - 2003 - 16: Supernova Shock Wave Paints Cosmic Portrait

2003年6月、ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した鉛筆星雲NGC2736だ。この鉛筆星雲

は南天の「ほ座」にある天体で、太陽系から約815光年離れてところに位置してい

るんだ。実はこの星雲は、今から約11,000年前に起きた超新星爆発の残骸なんだ

よ。この爆発の時、超新星は金星の250倍も明るく輝いていたと考えられており、昼

間でもこの超新星を見ることができたはずなんだ。このガスは爆発直後には時速

3500万kmという猛烈な速さで広がっていったが、現在は時速60万kmまで減速して

いると見られている。


Astronomy Picture of the Day Archive APOD: 2012 September 24 - NGC 2736: The Pencil Nebula

(大きな画像)






Chandra Photo Album: N49: Stellar Shrapnel Seen in Aftermath of Explosion

この超新星爆発は今から5000年前に起こった。場所は地球から16万光年離れた大マゼラン雲

にあり、この超新星残骸N49はX線天文衛星チャンドラが捉えたものだ。画像の直ぐ右脇に青

い部分が見えると思うんだけど、これは超新星爆発の際に散らばったとみられる「銃弾」のよ

うな天体で、画像中央上あたり(青い領域の上に輝く星)にある光点から時速800万kmで遠ざ

かっているんだ。この光点は「軟ガンマ線リピーター(SGR)」と思われており、X線やガンマ線

を繰り返し爆発的に放射するパルサーの一種で、現在までに数個程度しか発見されていない

んだよ。


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