上の画像は双眼鏡(倍率7倍の実視界約7°)で見る冬の星空
ベテルギウス、あなたは今この時も輝きを宿しているのですか? オリオン座
距離・・・640光年
ベテルギウス、あなたは星の最後の時を迎えようとしている。あなたは太陽の20倍しか質量が ないものの、その直径は太陽の1000倍にも達する。もし太陽をあなたに置き変えたら、その大き さは木星の軌道上まで膨らんでしまう。 もしあなたが爆発したら、−11等級に輝き、昼間でも見える輝きが多くの人の目を奪うだろう。 太陽の視等級が約−26等級。季節によって異なるが、もし冬の時期に爆発したら昼は太陽が、 夜はベテルギウスあなたが天空に輝き、爆発の輝きが失われていく2週間の間、地球の夜を吹き 飛ばすかもしれない。冬以外の季節、それは太陽とあなたが共に昼間輝くことを意味している。 今わたしたちが見ているあなたの姿、それは640年前の姿。もしかしたらあなたは既に輝きを失い、 ブラックホールか中性子星になっているかも知れない。 超新星爆発、その威力は25光年の範囲内のすべてのものを焼き尽くしてしまう。冬の大三角を形 づくっているベテルギウス、シリウス、プロキオン。このシリウスは地球から8.6光年しか離れておら ず、もしシリウスが超新星爆発すると地球上のあらゆる生物は焼き尽くされ死を迎える。しかし、 シリウスの質量は太陽の2倍前後なので超新星爆発は起こらず、太陽と同じく白色矮星の道を辿 ることになってしまう。 過去に起こった生物大量絶滅は、超新星爆発から出たガンマ線(ガンマ線バースト)がオゾン層を 傷つけ宇宙線が多量に降り注いだためという説もあるが真実なところはわからない。 ベテルギウス、世界中の多くの観測データが、あなたが人間的なスケールで近い将来爆発すること を予告しているが、その時期は誰にもわからない。もう既に爆発しているかも知れないし、それは今日 起こるかも知れない。 ある学者は2012年にあなたベテルギウスが爆発すると言っている。つまり西暦1372年に既に爆発 しているというのだ。その爆発の光とエネルギーが640年かかって来年やってこようとしている。しか し、これさえも確実にそうなるものだとは言えない。 だがベテルギウス、あなたの最後の瞬き、地球に生存している多くの目がそれを目撃することにな るだろうことは疑いの余地がない。そしてその時、私たちの意識に何か変化が起こるのだろうか。 ベテルギウス、私が生きている間にあなたの最期の姿を目撃できるかはわからないけれど、宇宙の 多くの死と誕生の歴史があなたのなかに、そして私たち一人一人の生物の中に姿を変えながら生き続け ていることを呼び覚ましてくれればと思う。 2011年7月20日 K.K |
今から640年前の世界とは?(2011年基点) 遠い昔に船出した星の光は、今それを見ている人の瞳に 映し出され、そしてその心には何が刻まれるのでしょう。 |
1347年 ヨーロッパにペストが流行(〜1350) このころハンザ同盟の全盛期 1353年 ボッカチオの「デカメロン」完成 1356年 金印勅書 1368年 朱元璋が元を北方に追い、明を建国(〜1644) 1368年 (日本)足利義満が将軍に 1369年 中央アジアにティムール帝国が起こる 1378年 教会分裂(〜1417) 1381年 イギリスに農民一揆が起こる(ワット・タイラー) ティムールがアフガニスタン・イラン遠征 1392年 高麗滅亡、李氏朝鮮成立(〜1910) 1392年 (日本)南北朝の合一 1393年 ティムールがイル・ハン国を征服 |
爆発するとベテルギウスはどう見える?
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Betelgeuse captured by ALMA | ESO
アルマ望遠鏡がとらえたベテルギウス。 アルマ望遠鏡がとらえたベテルギウス - アストロアーツより以下引用。 2017年6月30日 ヨーロッパ南天天文台】 オリオン座のベテルギウスは地球から約600光年の距離にある赤色超巨星である。現在知られている最大級の 恒星のうちの一つで、半径は太陽の1400倍(ミリメートル波長で観測した場合)にも達する。 ベテルギウスの年齢はほんの約800万歳だが(太陽は46億歳)、すでに一生の終末期に差し掛かっており、 天文学的な時間スケールで言えば間もなく超新星爆発を起こすと考えられている。ひとたび爆発が起これば、 その姿は昼夜を問わず地球から見えるようになるだろう。 これまでにベテルギウスは可視光線や赤外線、紫外線など様々な波長で観測されてきた。ヨーロッパ南天 天文台の超大型望遠鏡による観測では、星の表面から噴出したガスが太陽系とほぼ同サイズにまで広がって いることや、星の表面の巨大な泡構造も発見されている。これらの発見から、ガスと塵がどれほど激しく 大量に星から放出されているかを調べることができる。 アイルランド・ダブリン高等研究所のE. O'Gormanさんたちは今回、ベテルギウスをアルマ望遠鏡で観測した。 アルマが恒星の表面を観測したのは初めてのことで、非常に高解像度でとらえられている アルマによるサブミリ波の観測では、ベテルギウスの大気中の彩層のうち下層にある高温のガスがとらえられ ている。ガスによって局所的に温度が上昇しており、それを反映しているためベテルギウスの像は非対称な形 になっているのだ。 |
Astronomers capture best picture yet of the star in Orion’s armpit
APOD: 2018 March 21 - Camera Orion
Betelgeuse - Wikipedia, the free encyclopedia ベテルギウスの大きさ(大きな画像)
2012年12月3日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿した記事です。 (大きな画像) 月暈(白虹) スペイン、グアダラマ山脈にて(写真はNASAより引用) 日本では月暈(つきがさ、げつうん)、白虹(はっこう、しろにじ)と呼ばれるこのこの光の輪は、 月に薄い雲がかかった際に、この雲を形成する氷晶がプリズムの働きをして起こす現象の ようです。 この写真は先週の土曜日に撮られたものですが、良く見ると二つの輪が見えると思います。 また月の下にはプロキオン、シリウス、ベテルギウスが形作る「冬の大三角」やオリオン座が 見え、右側には木星が「おうし座」の中で明るく輝いています。 もっと目を大きく広げると、月を取り囲むように一等星たちが「冬のダイヤモンド」を形作って います。 太陽に同じような現象が起きることを日暈(ひがさ、にちうん)と言うそうですが、私はこの現象 は「日輪」だとずっと思っていました。 昔の中国では、太陽に光の輪が出来ることは「兵乱や大乱の兆し」と言われてきましたが、 日本では逆に縁起がいい現象とされているようです。 月の場合はわかりませんが、私がもしこのような光景に出会ったら、天に吸い込まれてしまい そうな幸福感に包まれるかも知れません。 |
2012年11月15日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿した記事です。 (大きな画像) 惑星状星雲「フレミング1」(写真はヨーロッパ南天天文台よりら引用) 惑星状星雲とは老いて膨張した恒星がその外層を放出して出来たガスのとばりで、私たちの太陽も今から約63億年後に 赤色巨星を経て惑星状星雲になります。。 私たちの太陽は、誕生から現在まで30パーセントほど明るさを増していると考えられていますので、地球の生物は10億年 後(23億年後という説もあります)には高温のため生存できる環境を失ってしまいます。 アンドロメダ銀河が私たちの天の川銀河に衝突する40億年後、地球ではこの壮大な光景を目にする生き物はいないで しょうが、天の川銀河のどこかに生き延びた人類が触れることができるかもしれません。 夜、いつ超新星爆発をしてもおかしくないオリオン座のベテルギウスの赤い光を浴びながら、「その瞬間に立ち合わせて 欲しい」とお願いしてきましたが、私たちの単調と見える一日一日も実はこのような神秘の連続かもしれませんね。 話を戻しますが、写真の惑星状星雲「フレミング1」が何故このように綺麗なS字ジェットを持つのか謎とされていました。 今年11月8日公開されたヨーロッパ南天天文台の観測結果によると、この惑星状星雲の中に、星の最後の姿である高温 高密度の白色矮星が2個(連星)あることがわかりました。 そしてこの2個の白色矮星が互いを僅か1.2日周期で公転することがわかり、この連星の働きによりこのような綺麗S字 ジェットが生まれたと考えられています。 惑星状星雲という星の最期の姿、その姿はどれも荘厳な気持ちを抱かせてくれます。 |
2012年2月6日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿した記事です。 |
2011年12月15日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿した記事です。
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2012年12月28日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿した記事です。 (大きな画像) 「へびつかい座」ζ(ゼータ)星、そして弧状衝撃波(写真はNASAより引用) 「へびつかい座」ζ(ゼータ)星(写真中央で光り輝く星)は地球から約370光年離れた位置にあり、 私たちの太陽より20倍も重く、8万倍の明るさで輝く星です。 かつてこのζ星は、この星よりも重い星と連星(2つの恒星が両者の重心の周りを軌道運動して いる天体)だった時期があり、重い方の星が超新星爆発してζ星は振り飛ばされてしまったと考 えられています。 ハンマー投げで手を離したとき、鉄球が飛んでいくように、爆発した星の重力から解放されたこ のζ星も秒速24kmで宇宙空間を突き進んでいます。 秒速24kmというと、日本列島を2分もかからず縦断してしまう速さで、地球が太陽の周りを公転 する速度(秒速約30km)よりやや遅いです。 超新星爆発は5光年の範囲内の全てのものを焼き尽くしてしまうので、たとえこのζ星の惑星に に生命がいたとしても、全てが絶滅したことでしょう。 私たちが良く見るシリウスは地球から8.6光年しか離れていませんので、もし仮に超新星爆発 したら(実際は起こりません)地球の生物の多くが死滅してしまいます。 オリオン座の一等星ベテルギウスがいつ超新星爆発をしてもおかしくはないと言われていますが、 ベテルギウスは地球から640光年も離れているので、直ぐに地球に大異変が起こることはないか も知れません。 写真はζ星から噴出す激しい恒星風が、周囲のガスや塵(超新星爆発の痕なのかも知れません) にぶつかって弧状衝撃波(バウショック)を生み出しているところです。 |
「フラムスチード 天球図譜」恒星社編 より引用
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