未来をまもる子どもたちへ




上の画像は双眼鏡(倍率7倍の実視界約7°)で見る冬の星空・オリオン大星雲(M42、M43) オリオン座

距離・・・1600光年



上の画像は光害のない、そして透明感ある最高の星空を再現したものです

ので、光害などが残るところでは実際にはこのように見えない場合があります。


 




今から1600年前の世界とは?(2011年基点)

遠い昔に船出した星の光は、今それを見ている人の瞳に
映し出され、そしてその心には何が刻まれるのでしょう。


 


392年 ローマ帝国、キリスト教を国教とする

391年 (日本)任那に日本府

395年 ローマ帝国が東西に分裂
    5世紀の初め、ゲルマン人がヨーロッパ各地に建国

420年 宋、成立(南朝)(〜479)

439年 北魏が華北を統一(北朝)

476年 西ローマ帝国滅亡

485年 北魏の孝文帝が均田制を実施

486年 フランク王国建国

527年 東ローマ皇帝ユスティニアヌス大帝(〜565)

527年 (日本)磐井の乱

533年 ローマ法大全ができる






M42 散光星雲・・・オリオン大星雲とよばれる冬の代表的な大人気星雲・・・冬の代表的な

散光星雲として人気が高く、オリオン大星雲ともよばれる。夜空が暗ければ、肉眼でもオリオン

の小三つ星の中央の星の近くにぼんやりとした光のシミのように見え、また、双眼鏡でも淡い

光の広がりを確認できる。望遠鏡では、翼を広げた鳥のようなベール状の星雲が見え、その

中心には明るい四つの星の魂「トラペジウム」の輝きを見ることもできる。この場所は、大質量

星の形成領域としてもよく知られている。明るいため、メシエ以前の記録も多くあり、かのガリ

レオも、星雲は確認できなかったものの多くの微光星を発見している。また、紀元前の確認記

録もあるようだ。



M43 散光星雲・・・M42の一部で、鳥の頭のように見える星団・・・M42のすぐ北に位置し、

実際はM42の領域の一部であるが、メシエは独立した天体として番号をあたえて、自身のカタ

ログに登録している。M42を鳥の翼にたとえるなら、このM43は鳥の頭部に見られる。また、

M43の東の縁を切り取るように暗黒星雲が横切っていて、それがくちばしのような特徴的な形

をつくっているところが面白い。



「Newton ニュートン別冊 メシエ天体のすべて」より引用



 


「M42・・・23倍にすると、星雲の全体像を難なく見ることができる。それはまるで燃え立つ

彗星のようであり、感受性の高かった昔の人々におそれや迷信を抱かせたものに近い。

この彗星のような外観は、南西方向に幅広くのびたガスのかたまりと、細かく割れた核か

らのびるジェットの曲線からきている。(ウェスト彗星のことを思いだそう。それが1976年に

太陽の近くをまわった時、核がどのようにして四つに分裂したか覚えているだろうか?)そ

のかき乱された中心領域から立ち上る大きな蒸気の泡をとらえるには、やはり低倍率が

必要である。北側のぶ厚い泡の腕は、バーナードには暗闇を南に打ちつけているように

見えた、コウモリの翼である。構造がはるかに詳細にわたって見えていることにより、この

星雲は実際よりも大きく見えている。M42は最も幅の広いところで1.5°あり、これはアン

ドロメダ銀河M31の3分の1の大きさで、散開星団M44とだいたい同じサイズである。しか

し、ほとんどの低倍率アイピースにオリオン大星雲はぴったりおさまる。オリオン星雲を描

いて、それを公平に評することなど、一体誰にできようか? トラペジウムを取り囲む星雲

状物質からなる内部の四角い領域は、まるで無秩序なひどい混乱状態にある。この星の

集団は非常に安定した状態であって、あたかも星雲というやわらかい子宮に抱かれた

形成中の胎児のように見える。実際にはトラペジウムの内部や周辺にも、暗いけれども

目で見える星がいくつもある。

「メシエ天体カタログ」ステファン・ジェームズ・オメーラ著 より抜粋引用




「翼を広げた鳥のようなM42は、小型双眼鏡から大口径の天体望遠鏡まで楽しめます。

一番明るい中心部をやや高めの倍率で観察すると、4つの星の集まり『トラペジウム』が

わかります。(中略) M42を飛んでいる鳥にたとえるなら、M43はその鳥の頭の部分

にあたります。M43を集中して観察するためには、明るいM42の中心部に心奪われ

ないためにも、大口径の反射望遠鏡で100倍以上の倍率をかけたいものです。鳥の

頭のような形がどこまで詳しく見えるでしょうか。」


「メシエ天体 ビジュアルガイド」 中西昭雄・著 誠文堂新光社 より引用


「M42・・・この星雲全体のひろがりは満月のざっと2倍くらいありますから、いきなり望遠

鏡でのぞくよりは、まず双眼鏡かファインダーで全体の形をつかんでみてください。すると

霧のような雲のようなぼうと輝くガス星雲が、羽をひろげた鳥のような形をしているのがわ

かるはずです。別名“こうもり星雲”などとよばれるのもこの形からきています。双眼鏡で

全体をつかんだら、こんどは30倍くらいに倍率を高めてのぞいてみてください。これくらい

の倍率になると鳥のような形はさらにはっきりしますし、星雲の周辺のひだがいく重にもお

りかさなったベールのような美しさを見せていることもわかるようになります。そして、星雲

の最も濃く見えるあたりに、青白い4個の星がトラペジウムとよばれる四重星となってきら

めいているのもみることができます。ここでとくに注目してほしいのは、なんといっても星雲

の色です。大望遠鏡によるカラー写真では、この星雲は全体にすばらしいピンク色をおび

ているのがわかりますが、実際に望遠鏡でながめても、星雲全体がほんのり赤味をおび

ているのを見ることができます。もちろん、できるだけ空の暗いところでじっくりながめなけ

ればこの色はわかりにくいことがありますが、目ざす点をじっと見つめるというのではなく、

いくらか目をそらし気味にしてそれとなく全体をながめるようにした方がよくみえることが

あります。

「星座ガイドブック 秋冬編」藤井旭著 より抜粋引用


「M42・・・天文ファンなら誰でも知っている『オリオン大星雲』だ。三つ星の南約5°

の小三つ星の真ん中に肉眼でもぼんやりと認めることができる。双眼鏡でも望遠鏡

でも
十分楽しめる星雲だが、一度は最高の空の下で大口径で、複雑に入り組んだ

ガスの流れをこの目で見ておきたい。 M43・・・M42のすぐ北にある散光星雲が

M43.M42を羽を広げた千鳥にたとえると、M43は頭にあたる。写真に撮るとちゃ

んとくちばしまでついてくるからおもしろい。 NGC1981・・・三つ星の南の小三つ星

のすぐ上にある。まばらな散開星団。肉眼では星がにじんだようにしか見えないが、

双眼鏡で見ると、10個ほどの星が『ハ』の字の形に並んでいるのがわかる。NGC19

81のすぐ南には、散光星雲NGC1977がある。双眼鏡でかすかに見えるが、カラー

撮影すると、青白い光と赤い光が入り乱れた星雲を、暗黒星雲が複雑に引き裂いて、

ガスの流れの激しさを物語っている。」

「エリア別ガイドマップ 星雲星団ウォッチング」浅田英夫著 より引用


「M42・・・肉眼でみられる“オリオンの大星雲”にまず目をむけてみよう。“小三つ星”の

中央のθをぼーっとつつむ光のシミが、もしみえなかったら、あなたの視力はすこし弱いの

では・・・? 双眼鏡をつかったら、だれの目にもバッチリ。口径5pでは、星雲の中に4重星

(トラペジウム)がかわいい。星雲は低倍率で、トラペジウムはすこし倍率をあげてみるとはっ

きりする。口径10cm低倍率では、星雲の形がはっきりして、マントをひろげた“空飛ぶ黄金

バット”の偉容があなたにせまるだろう。フィッシュマウス(魚の口)といわれる暗黒の湾の形

もはっきりみえるし、微秒なコントラストもみえてくるし、人によっては、カラー写真でみるよう

な美しいピンク色がかすかに感じられるという。とにかくこれは絶対見のがせない。小口径で

も、写真にない生の迫力を十分感じさせてくれる天体だ。ここでは多くの星が誕生しつつあ

るわけだが、そう思うとこの大星雲がやさしく子ども達をつつむ母親の姿にもみえてくる。

トラペジウムの4つの星も、事実ここで生まれたばかりの子ども達なのだ。 M43・・・ことさ

らM42とわけることもないのだが、口径5pクラスなら、大星雲M42の北に、ちぎれ雲のよ

うなかすかなひろがりが認められるだろう。形をみるには口径10cm以上がほしい。天体写真

のほとんどは、露光時間をながくとる関係で、M42とくっついていり。M42をひろげた鳥の

羽根にみると、ちょうどとがったクチバシのように見える部分がM43だ。月のない暗夜、低

倍率をつかってさがしてみよう。

「ほしぞらの探訪 肉眼・双眼鏡・小望遠鏡による」山田卓著 より引用


「冬の夜空を代表する散光星雲で、勇者オリオンのベルトをつくる三つ星のすぐ下にある

ので、楽に探せます。光害のない場所では、肉眼でも小三つ星の中央付近がにじんだよう

にオリオン大星雲が見えます。双眼鏡ではコウモリが大きく羽根を広げたように見え、大き

な双眼鏡ほど外側まで広がっているようすがわかります。オリオン大星雲は2つのメシエ天

体でできていて、コウモリの羽根を広げた部分をM42、北側の羽根のつけ根がM43です。

オリオン大星雲は推定年齢がわずか1万年で、現在でも星が誕生している現場です。

「双眼鏡で星空ウォッチング」白尾元理著 より抜粋引用


「M42・・・三つ星の南に、肉眼でぼんやりとにじんだ光をすぐみることができます。光度

4等で径66’×
60’という大きな散光星雲です。7×50双眼鏡で、いびつな形がみられます。

4cm20倍ぐらいでも鳥が羽根をひろげたようなとも、魚の口のようだともいわれる姿がみえ

はじめますが、7.5cm級になりますと、星雲に濃淡のあること、15cmで何ともたとえようのな

い光のうずがみられます。θ1はこの星雲の明暗の境界線に埋めこまれた多重星です。」

「四季の天体観測 肉眼・双眼鏡・小望遠鏡で」中野繁著 誠文堂新光社 より抜粋引用



APOD: 2016 December 4 - Official Star Names for Orion

(大きな画像)



その他の画像          10 11 12 13 14 15 16 17 18



WISE - Multimedia Gallery: Flame Nebula

NASAの広域赤外線探査衛星WISEが撮影した火炎星雲NGC 2024(中央上の明るい領域)、

馬頭星雲、NGC 2023の姿です。オリオン座の三つ星の左端近くにあるこの星雲の中では星が

作られつつあります。画像左上にひときわ明るく輝く星、これはオリオン座の三つ星のアルニタク

で、地球から736光年離れたところに位置し太陽より24倍大きな青色超巨星です。画像の右下に

見える赤い弧に光るのがσ(シグマ)星ですが、地球から1070光年離れているこのσ星は1秒間

に50キロという速度で移動しており、その衝撃波が赤く映し出されています。 (大きな画像)


APOD: 2017 March 12 - At the Heart of Orion

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APOD: 2015 November 23 - A 212 Hour Exposure of Orion

2013年から14年にかけての212時間、1400枚の写真を処理したものです。

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APOD: 2014 November 11 - Orion in Gas, Dust, and Stars

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Stunning New Images of M42 From ESO | Astronomy Central より引用


APOD: 2013 October 29 - Horsehead and Orion Nebulas

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APOD: 2015 November 4 - The Great Orion Nebula M42

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APOD: 2014 April 8 - M42: Inside the Orion Nebula

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APOD: 2012 October 6 - At the Heart of Orion

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APOD: 2012 July 15 - Orion Nebula: The Hubble View

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APOD: 2013 June 4 - Orion Nebula in Oxygen, Hydrogen, and Sulfur

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APOD: 2011 September 13 - Great Orion Nebulae

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APOD: 2013 February 3 - LL Ori and the Orion Nebula

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APOD: 2010 October 23 - Orion: Head to Toe

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APOD: 2013 February 13 - Infrared Orion from WISE

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APOD: 2018 March 29 - NGC 2023 in the Horsehead s Shadow

オリオン大星雲の近く、右に馬頭星雲も見える NGC 2023。約10光年の広がりを持つ星雲。

星雲の中に明るく光る星は地球から1500光年離れています。(大きな画像)




2015年12月24日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿した記事です。




本日12月24日の夜明けです。



今から24年前に創った散文詩(星夜の調べ)を載せます。

この中に出てくる戦時中の出来事は実話で、「世界のうらおもて」カンドウ神父・著に書かれています。



☆☆☆

オリオンの三つ星たちよ

凍える冬の天空にお前は腰掛け

その胎内からは光を与えられた星々が生まれる

薄い赤味を帯びた雲は

まるで鳩が平和という願いの翼をひろげ

飛翔しているかのよう

大地に夜の帳が落ち

明日のために羽根を休める時

アルビレオの星がその頭上に輝く



見るがいい

この対比は一体どうしたことだろう

黄玉と青宝石の異なる輝きを擁く二つの星が

恋人のように寄り添う

これらの星はどの地にも

余す所無く光の粒子を落とす

それが戦争という極限の状況に置かれた

兵士の上にでも



さあ僕と一緒においで

君をある過去に連れて行ってあげよう

あの四辺形に見える星々を見てごらん

あれはペガスス座といって翼を持った天馬のことなんだ

そのα星までの距離 約八十光年

この星を見つめてごらん

僕たちの瞳に飛びこんでくる光の粒子は八十年前のもの

それは欧州に多くの血が流された

第一次世界大戦の時なのだ



闇を突き刺す砲弾の音

恐れ逃げ惑う足音

街はもうすぐクリスマスを迎えようとしていた

そして それは同じく

前線の兵士たちの上にも

彼らは夜になっても続く

激しい戦闘と厳しい寒さに疲れ切っていた

凍傷で足を切断することを恐れ

缶詰の空缶に炭を入れ靴に縛りつける

靴の底が焼けても構わず

唯、我武者羅に

数十メートル先の敵の塹壕目掛けて

手榴弾を投げ合っていた



兵士の一人が呟いた

ああ 今頃みんな教会で讃美歌を歌っているだろうな

といきなり 「天に栄光 地には平安」と

クリスマスの聖歌を唄い出した

その歌は広がり

塹壕中 大合唱になった

それを聞いていたドイツ軍の塹壕が

何となくひっそりしたと思うと

途端に張りのある美しい何部合唱かで

コーラスに加わってきた



君にも聞こえるだろう

降誕祭を祝う調べが

あらゆる讃美歌が

敵、味方なく交互に歌い継がれてゆく

彼らの瞳は

オリオンの整然と並んだ

七つの星に見入っただろう

兵士たちは手榴弾を持つことを忘れ

その瞳はゆっくりと閉じてゆく

まるで幾年か前に

家族と共に楽しく過ごしたクリスマスに

優るとも劣らない

平和な鳩を抱きしめたのだ



さあこの地を離れよう

明日になれば

兵士たちは再び手榴弾を握るのだろう



アルビレオよ

何故お前たちは

そのように寄り添っていられるのだ

全く異なる二つの星が

私の目には一本の松明としか映らない

何故 人類は

お前のように生きていけないのだ

思想が異なる為なのか

民族が異なる為なのか

宗教が異なる為なのか

何故このことの為 人は憎み合い争わねばならないのか



アルビレオよ 教えてくれ

二つの異なる光が何故そのように共に輝いていられるのだ

アルビレオよ 私を見ておくれ

私は弱く醜い姿を曝け出している

唯 私はこの体内に心の平和が宿ることを願いたい

どのような理想国家が机上にて産み出されようとも

どのような奇跡が人々の前に現れようとも

一人一人に

人を憎むことのない心の平和が体現しない限り

戦争という不幸は永久に生き続けることだろう



君の瞳に写し出されているアルビレオは三百五十年前の姿  

この星から船出した二つの光芒は

三百五十年後

どのような地球・人類を見ることになるのだろうか

今 時は一九九二年・降誕祭


 

2012年12月3日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿した記事です。 



(大きな画像)

月暈(白虹) スペイン、グアダラマ山脈にて(写真はNASAより引用)



日本では月暈(つきがさ、げつうん)、白虹(はっこう、しろにじ)と呼ばれるこのこの光の輪は、

月に薄い雲がかかった際に、この雲を形成する氷晶がプリズムの働きをして起こす現象の

ようです。



この写真は先週の土曜日に撮られたものですが、良く見ると二つの輪が見えると思います。



また月の下にはプロキオン、シリウスベテルギウスが形作る「冬の大三角」やオリオン座

見え、右側には木星「おうし座」の中で明るく輝いています。



もっと目を大きく広げると、月を取り囲むように一等星たちが「冬のダイヤモンド」を形作って

います。



太陽に同じような現象が起きることを日暈(ひがさ、にちうん)と言うそうですが、私はこの現象

は「日輪」だとずっと思っていました。



昔の中国では、太陽に光の輪が出来ることは「兵乱や大乱の兆し」と言われてきましたが、

日本では逆に縁起がいい現象とされているようです。



月の場合はわかりませんが、私がもしこのような光景に出会ったら、天に吸い込まれてしまい

そうな幸福感に包まれるかも知れません。



 

2012年12月22日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿した記事です。 



(大きな画像)

古代マヤ文明の「チチェン・イッツァ遺跡」にあるEl Castillo(エルカスティージョ)とオリオン座

(マヤでは亀を意味しています)。写真はNASAより引用



立教大学社会学部の生徒たちは幸せだと思う。この学部には阿部さん、実松さんという優れた研究者がいる。

阿部珠理さんはアメリカ先住民(インディアン)研究の日本の第一人者であり、実松克義さんも南米の先住民

シャーマニズム研究では第一人者である。お二人に共通することは熱い心と卓越した現地調査力、そして

研究者としての冷徹な視点と平衡感覚を併せ持っていることである。



この一人、宗教人類学者である実松克義さんが2000年に書いた「マヤ文明 聖なる時間の書」は、アメリカ大

陸最大の神話「ポップ・ヴフ」を基に多くのシャーマンたちとの対話の中で、マヤの世界観を明らかにしていくこ

とだった。



「時間とは生命の瞬間の連続であり、世界に生命を与えるものだ」、ヴィクトリアーノ・アルヴァレス・ファレス(グ

アテマラ・マヤ科学研究所の代表者)。



同じ民族のシャーマンでもその世界観や技法は微妙に、或いは大きく異なる。これは沖縄・奄美のユタもそうで

あるが、しかしそれは彼らの中に流れる源流の底知れぬ深遠さを逆に教えてくれるのではないだろうか。人智

を超えた大いなる光の流れ(振動)、この光は一つとして同じものはない遺伝子をもつ生命の魂を共鳴させ、

まるで虹のように様々な色を映し出させているのかも知れない。



「マヤ文明 聖なる時間の書」、私のサイトに書いた当時の感想を以下に引用します。



☆☆☆☆



マヤ民族、それは私たちにどのような想像を植えつけていただろう。



マヤンカレンダー、驚くべき天文学的知識を持った偉大な天文学者、ブルホ(黒呪術)、そして人間の生贄の

儀式の存在など多くの謎に満ちた世界。



しかしマヤ文明の根底に流れている神話、アメリカ大陸最大の神話「ポップ・ヴフ」を紐解く時、彼らの驚くべき

世界・宇宙観が見えてくる。



この神話によると人間の生贄の儀式が復活した時代は、第五段階と呼ばれた退廃の時代であり、現代はその

時代よりも重大な危機を迎えている第七段階に位置していると言われている。



立教大学社会学部教授である著者は、グアテマラに暮らすマヤの末裔・シャーマンを6年にわたって現地調査

し、多くのシャーマンとの対話を通してマヤンカレンダーに代表される彼らの時間の捉え方を解き明かす。



それは時間そのものが生命を持った創造的存在であり、調和の思想だった。



そこには人間の生贄の儀式など存在しない世界・宇宙観が横たわっている。



本書は本格的マヤ神秘思想研究の第一級の書であり、あるべき未来の扉を開く鍵をも提示している。



☆☆☆☆



 

2016年3月17日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿した記事です。



(大きな画像)


不死鳥のオーロラ(写真はNASAより引用)


アイスランドにて昨年9月に撮影されたものですが、オーロラを見に集まっていた人々が帰った午前3時30分、

光が弱くなっていたオーロラが突然空を明るく照らします。



場所はアイスランドの首都レイキャビクから北30kmにある所で、流れている川はKaldaと呼ばれています。



画像中央やや上にはプレアデス星団(すばる)が輝き、山と接するところにはオリオン座が見えます。不死鳥の

頭の部分はペルセウス座と呼ばれるところです。



☆☆☆



この不死鳥のくちばしの近く、やや右下に明るく輝く星・アルゴルが見えます。



アラビア人は「最も不幸で危険な星」と呼んでいましたが、それはこの星が明るさを変える星だったからです。



イギリスの若者グッドリックは、耳が聞こえず口もきけないという不自由な体(子供の時の猩紅熱が原因)でした

が1782年から翌年にかけてアルゴルの変光を追いつづけ、この星が明るさを変えるのは暗い星がアルゴルの

前を通過することによって起こる現象ではないかと仮説を立てます。



1786年、その功績によりロンドンの王立協会会員に選出されますが、その4日後にグッドリックは肺炎により

22歳の若さで他界してしまいます。



グッドリックの仮説が認められたのは100年後(1889年)の分光観測によってでした。



今から230年前の話です。



不死鳥のオーロラ、多くの魂が光の中で飛翔していますように。





「フラムスチード 天球図譜」恒星社編 より引用







双眼鏡で見る春の星空 双眼鏡で見る夏の星空

双眼鏡で見る秋の星空 双眼鏡で見る冬の星空

天体観測に適した小・中口径の双眼鏡

天体観測に適した大口径の双眼鏡

(映し出されるまで時間がかかる場合があります)

いい双眼鏡とはどんなもの

雑記帳(魅せられたもの)

美に共鳴しあう生命

神を待ちのぞむ

天空の果実


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