上の画像は双眼鏡(倍率7倍の実視界約7°)で見る夏の星空 NGC6231 H12 NGC6242 NGC6268 ζ(二重星) さそり座。
距離・・・NGC6231(5900光年)、H12(1230光年)、NGC6242(遠い星で9300光年)、NGC6268(3350光年)、 ζ星(151光年)
上の画像は光害のない、そして透明感ある最高の星空を再現したものです ので、光害などが残るところでは実際にはこのように見えない場合があります。 |
今から9300年前の世界とは?(2011年基点) 遠い昔に船出した星の光は、今それを見ている人の瞳に 映し出され、そしてその心には何が刻まれるのでしょう。 |
約1万年前 この頃、ヨーロッパ中部の火山活動が終息へ。 アイフェル高地(ドイツベルギー)や中央高地(フランス)の火山活動がおおむね終息。 ピュイ=ド=ドームは約8,000年前まで活動を続けた。 農耕革命(農耕の開始) 人類史上、重大な事件の1つとされる。この時期より主に磨製石器が使われたことから 新石器革命(新石器時代)とも。 日本、縄文時代へ。 |
今から5900年前の世界とは? |
前5000年〜前3000年頃 完新世の気候最温暖期。 この頃、海面は現在よりも数m(4mから10mまで諸説あり)程度高かったと考えられている。 前3000年頃(5000年前)初期の文明が現れる。古代エジプト文明、メソポタミア文明など。 人為による環境破壊がそろそろ表面化。塩害、塩類集積、森林破壊、 レバノン杉など参照。 |
今から3350年前の世界とは? |
前1800頃 ハムラビ法典制定 前1500頃 殷王朝の成立 |
今から1230年前の世界とは? |
768 カール大帝(〜814) このころから、ヨーロッパが封建制度の時代に向かう 769 (日本)宇佐八幡宮神託事件 774 カール大帝がロンバルド王国征服 774 空海生まれる 真言宗の開祖 786 アッパーズ朝のカリフ・ハールーン・アッラーシード(〜809)〜サラセン文化の全盛 794 (日本)平安京に遷都 809頃 小野小町生まれる。 |
今から151年前の世界とは? |
1853 イギリス・フランス・トルコがロシアと戦う(クリミア戦争 〜1856) 1853 (日本)ペリー来航 1859 イギリスのダーウィンが『種の起源』を著す 1859 (日本)安政の大獄 1860 (日本)桜田門外の変 1861 アメリカ南北戦争(〜1865) イタリア王国が建国される ロシアのアレクサンドル2世が農奴解放令発布 1863 アメリカ大統領リンカーンが黒人奴隷解放宣言 1863 (日本)薩英戦争 1864 ロンドンで国際労働者協会(第一回インターナショナル)が結成される 1864 (日本)第一次長州征伐 1865 オーストリアのメンデルが「遺伝の法則」を発見 1866 (日本)薩長同盟 1867 アメリカがアラスカをロシアから買収 スウェーデンのノーベルがダイナマイトを発明 1867 (日本)大政奉還 1869 スエズ運河が開通 |
「NGC6231・・・さそり座に尾にあるこの2.6等という明るい散開星団は、どういうわけか メシエに気づいてもらえなかった。私はそのことにおどろいた。なぜならそれは、彗星では ないが肉眼で見える中で最も彗星に似ているように見える・・・とくに、北にあるハーバード 12番星とかトランプラー24番として知られる長い星団を含めた時には・・・からである。NGC 6231とハーバード12番は、幅広いダストテイル(ちりの尾)をもった明るい彗星のように南 の地平線にある。これらの天体はちがうカタログで固定されているが、それらの星は混合 されている。というのは、それらは『さそり座OB1アソシエーション」として知られる、非常に 明るい星と同じグループに属しているからである。それはわれわれの銀河の渦巻き腕の 一つ・・・われわれの太陽が属する腕よりも銀河中心に近い方の腕・・・にある。これらの 天体は、メシエが見つけていたとすれば、まちがいなくメシエカタログにのせるのにふさ わしいものであっただろう。」 「メシエ天体カタログ」ステファン・ジェームズ・オメーラ著 より抜粋引用
「ζ星・・・μ星の南にある4.9等のζ1星と3.8等のζ2星です。この二つは角距離16′の 幅広い肉眼重星で、すぐ南にある5.8等星と小さな三角形をつくっています。このあたりは H12やNGC6231などの散開星団がいくつも集まっていて、星がごちゃごちゃじつににぎや かなところです。双眼鏡でも一度そのごちゃごちゃぶりをのそいてみてください。」 「星座ガイドブック 春夏編」藤井旭著 より抜粋引用
「H12はさそり座の尾のつけ根にある散開星団で、ζ星の北3°になります。H12は、1.5 ×3°の細長い地域に数十個の7〜8等星がつらなります。H12を中心としてNGC6242,NGC 6268,NGC6231という3つの散開星団が取り囲み、さらに北東3°にはNGC6281という明る い散開星団があります。これらを7倍の双眼鏡で同時に見ることができるので、たいへん にぎやかな眺めとなります。このうちNGC6242とNGC6281は4.2cm10倍の双眼鏡で個々の 星に分解できます。日本からは南中高度がわずか10°しかなりませんが、透明度のよい ときをねらってぜひながめてほしい場所です。」 「双眼鏡で星空ウォッチング」白尾元理著 より抜粋引用
「H12・・・肉眼でもなんだかごちゃごちゃしている感じを受けるが、双眼鏡で見ると、まるで 宝石箱をひっくり返したような美しさだ。中でもH12は、6〜7等星の星が広範囲にばらまか れた双眼鏡向きの散開星団だ。NGC6231・・・さそり座の双眼鏡二重星、ζ星のすぐ北に ある明るい散開星団。肉眼で恒星のように見え、双眼鏡では明るい星がごちゃごちゃと集 まっていることがわかる。8pでは明るい星暗い星が折り重なるように群がっていて、なか なか見ごたえのある散開星団南中高度は約13°(東京)。」 「エリア別ガイドマップ 星雲星団ウォッチング」浅田英夫著 より抜粋引用
「NGC6231・・・ζ1ζ2のすぐ上にある。双眼鏡でみると比較的明るい星がごちゃごちゃむら がっている。口径10cmクラスではなかなかみごと。H12・・・NGC6231のさらに上(北)に、6〜 7等星がずい分広くひろがっている。NGC6242・・・μ1,2の約1°南にある。小さいが口径5cm でみとめられる口径10cmでなら楽しい。」 「ほしぞらの探訪 肉眼・双眼鏡・小望遠鏡による」山田卓著 より抜粋引用
「NGC6231・・・ζの北30'にあるこじんまりした明るい散開星団ですが、5pでごらんくださ い。ただし倍率を高めにします。」 「四季の天体観測 肉眼・双眼鏡・小望遠鏡で」中野繁著 誠文堂新光社 より抜粋引用
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APOD: 2011 April 27 - The Dark Tower in Scorpius
NGC 6231の下に立つ「黒い塔」で、彗星状小滴 (cometary globule) として知られており、
塵や分子ガスの塊が漂っています。そしてNGC 6231の高温の星たちで構成されるOB ア
ソシエーション (OB association) 、そこから放たれる強烈な紫外線が、これらの塵や分子
ガスの塊を彗星状小滴として輝かせています。NGC 6231及び「黒い塔」の星雲は地球か
ら5000年光年離れた位置にあります。 (大きな画像)
「フラムスチード 天球図譜」恒星社編 より引用
(映し出されるまで時間がかかる場合があります)