上の画像は双眼鏡(倍率7倍の実視界約7°)で見る春の星空 M104 ソンブレロ銀河(赤印)と面白い矢の並び)。
おとめ座 距離・・・4600万光年
上の画像は光害のない、そして透明感ある最高の星空を再現したものです ので、光害などが残るところでは実際にはこのように見えない場合があります。 |
今から4600万年前の世界とは?(2011年を基点) 遠い昔に船出した星の光は、今それを見ている人の瞳に 映し出され、そしてその心には何が刻まれるのでしょう。 |
4500万年前 インド亜大陸が北上を続け、ユーラシア大陸に衝突し、ヒマラヤ山脈を形成 約4000万年前 南極大陸で氷河の形成がはじまり、徐々に寒冷化。 これ以前は非常に温暖な時期だった。 |
始新世(ししんせい、Eocene)は地質時代の一つで、約5,500万年前から約3,800万年前 までの期間。新生代の第二の時代。古第三紀の第二の世。 |
M104 渦巻銀河・・・つばの大きな帽子に似た「ソンブレロ銀河」・・・1781年にメシャンが 発見、1784年にはW.ハーシェルが独立発見している。オリジナルのカタログには記載されて おらず、出版後のカタログにメシエが手書きで追記したことから、1921年になってからメシエ カタログに加えられた。メキシコ人のかぶるつばの大きな帽子に似ていることから、「ソンブレ ロ銀河」という愛称で親しまれている。渦巻銀河を真横から見た“エッジオン”の銀河。中央を まっすぐ横切る暗黒帯が特徴だが、これはハーシェルが自身の大型望遠鏡で発見している。 比較的明るい銀河で、小口径望遠鏡で確認はできるが、形まではわからない。 「Newton ニュートン別冊 メシエ天体のすべて」より引用 |
「M104を見てもらえば、これがソンブレロ銀河といううまい名前がつけられているかがわ かるだろう。これはおとめ座をちょうどまたいでいるからす座のη星の北東3.5°のとこ ろに浮かんでいるように見える。私の妻は7×35双眼鏡でこのあたりを見まわしただけ で、この明るい8等の輝きを見つけてしまったのである! おとめ座銀河団のおよそ20° 南にあり、ソンブレロ銀河はその端に位置するが、おそらくこの銀河団の一員であろう。 現在天文学者は、これが秒速960キロでわれわれから遠ざかっており、6500万光年とき わめて遠いと考えている。(中略)ここには暗黒の帯につながっている、ぼんやりとした 光のドームがある。低倍率にして全体をおおっているやわらかな光が見分けられるよう にしてみよう。そして高倍率にかえてみる。銀河の腕一つ一つが分解できて、光と闇の 三日月が核から波打って出ているように見えただろうか? 少し想像力をはたらかせれ ば、これらの三日月が銀河を3次元に見せてくれるのに役立つ。まるで土星とそのリング が、われわれの視線方向にほぼ平行に走っているのを見た時と同じようである。小口径 の望遠鏡しかもたない人でも、こんなに面白い光景を目にできる天体は、世の中には ほとんどないといえるであろう。 「メシエ天体カタログ」ステファン・ジェームズ・オメーラ著 より抜粋引用
「M104は、その形がメキシコ人のかぶるソンブレロという縁の広い帽子に似ていので、 『ソンブレロ星雲』というニックネームをちょうだいしているものですが、この形は空のよい ところであれば6cmくらいの口径でも見ることができます。位置はほとんどからす座との 境界線上ですから、見つけだすにはむしろからす座のυ星とδ星を結んで、δ星の方へ 1.7倍あまり延長したあたりと見当をつけてたどった方がわかりやすいかもしれません。 8pになるとまん中がぷっくりふくらんで、中央にごく細い暗黒帯が入りこんできているの がわかるようになりますので、これを見のがさないようにしてください。」 「星座ガイドブック 春夏編」藤井旭著 より抜粋引用
「双眼鏡で星雲状に見え、5cm50倍でふっくらとした中央部から、左右にちょこちょこと腕が 伸びて、ソンブレロの雰囲気が味わえる。10cm70倍になると、よりはっきりし、下半分を切 るように暗黒帯が横切り、その下に光芒が広がっている。」 「エリア別ガイドマップ 星雲星団ウォッチング」浅田英夫著 より抜粋引用
「銀河の原からひとつ離れて、からす座との境界付近にあるのだが、これはみのがさないで ほしい。メキシコ人のかぶるつばの広い帽子、つまりソンブレロに似ているので、その名が あるのだが、ソンブレロになじみのない私には、どっちかというと“ハンバーガー銀河”にみ えてしまう。円ばん状の渦巻き銀河をまよこから見た美しい姿がみられる。からす座のδ、 ηから北へたどるか、χから南へたどるといい。双眼鏡でも位置確認ができる。口径5cmで 中央部がぼんやりした光のシミとしてみられる。条件のいい夜なら、すこし倍率をあげると よこ長の全体像もみられるだろう。」 「ほしぞらの探訪 肉眼・双眼鏡・小望遠鏡による」山田卓著 より抜粋引用
「からす座の境に近く、形のおもしろい小宇宙で、メキシコ人のかぶる帽子に似ていること から『ソンブレロ星雲』とか『日がさ星雲』といわれるものです。明るく光度8.7等、径6.0′× 2.5′で、さがすのはさほど手間をとりません。よく晴れた夜、7×50双眼鏡では、小さく左 右にのびた姿がキャッチできますが、やや不十分かもしれません。さがしかたのひとつで すが、からす座のδから北にすすんで、東西にならぶ弓形、等間隔の3個の星をとらえ、そ のまがった方向を東にのばしたところにみつかります。10cmぐらいから天体写真に似た姿 になります。」 「四季の天体観測 肉眼・双眼鏡・小望遠鏡で」中野繁著 誠文堂新光社 より抜粋引用
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APOD: 2007 January 21 - The Sombrero Galaxy in Infrared
「フラムスチード 天球図譜」恒星社編 より引用
(映し出されるまで時間がかかる場合があります)