「最新 図解チェス 必勝の手筋」

渡井美代子著 松本康司監修 日東書院





全くの初心者に向けて書かれた本だが、
他の本にはない特徴がある。それは
フィッシャーと著者との親交が書いてあり、
グーフェルトが残した名局「モナ・リザ」が
グーフェルト自身の言葉で解説されてい
ること(日本での講義)、そして何より大
事なチェスをする上で心がけなくてはいけ
ないこと。これはマナーとでもいうべきもの
だが、悲しいことに他の文献には殆ど登場
しない。考えてみると、このマナーが日本
では軽く見られていたように思う。確かに
この本はチェスの戦術・戦略に多くのページ
をさいてはいないが、それ以前の大事なこ
とを教えてくれる唯一の文献である。






Eduard Gufeld の名局「モナ・リザ」

Vladimir Bagirov vs Eduard Gufeld
"The Mona Lisa"
Kirovabad sf ch-URS 1973 · King's Indian Defense: Saemisch Variation. Yates Defense (E83) · 0-1


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世界チャンピオン・ラスカーの「チェスとは・・・・」 (本書より引用)


1894年26才のとき、初代世界チャンピオン・シュタイニッツに挑戦し17対7で勝って

第二代のチャンピオンになったエマヌエル・ラスカーは27年間王座を守りとおした偉大

なチェスファイターでした。親交のあったアインシュタイン博士が「あの馬鹿がチェスな

んかにうつつを抜かしていたために物理学が30年遅れてしまった」、と嘆いたという逸

話が示すようにラスカーは数学及び哲学お博士号を持ったたいへんなインテリでした。

1895年、ラスカーはロンドンで12回にわたりチェスについての名講義をしました。「Co

mmon Sense in Chess」と題するその議事録は爆発的な売れ行きを示し、世界各国語

に訳され合計100万部以上がアッという間に売り切れたとのことです。毎回、「紳士諸

君」で始まるラスカーの名講義の第1ページを紐解いてみましょう。ここでは哲学者なら

ではのチェスというゲームについての見解が明解に打ち出されています。「紳士諸君、

通常は定義から入るものですが、ここに居られる諸君はチェスの歴史やルールや特徴

についての重要な事項についてよくご存知だと思いますのですぐに核心に入ることを許

してくださると思います。チェスは次のようにいわれてきました。『チェスは真剣な目的を

追求するものではなく暇つぶしのために作られたものである・・・・』。私にいわせればそ

れは誤解です。もしチェスがただの遊びや暇つぶしだったとしたらこのように昔から続け

て今も存在する真剣勝負に決して生き残ってこなかったでしょう。少なからぬ熱烈な愛

好者達によってチェスは学問または芸術として昇華してきているのです。またいうでしょ

う、『チェスはそのどちらでもない・・・・』確かにその本来の特徴は人間の野生が歓喜す

る闘争であるという風に見えます。しかし、実際にはチェスは粗野な人間の感情を刺激し

て闘争者の肉体に目に見える傷をつけ、血を流し合う戦いではなく、科学的で芸術的で

純粋に知的な要素が切り離されることなく支配している、そういう戦いなのです」。哲学者

ラスカーのチェスについての見解はこの後、世界中すべてのチェス愛好者に浸透しまし

た。そしてその見解はその後国際チェス連盟がそっくりそのままチェスの定義として踏襲

する所となりました。


 
 

渡井美代子さんの国際戦棋譜

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1995年3月24~25日 ジュニア選手権(蒲田チェスセンターにて) 
渡井美代子(Watai Miyoko)さん
(大きな画像)






2015年10月27日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿した記事です。





2001年9月11日、同時多発テロの日。



「ブッシュ大統領に死を! アメリカに死を! アメリカなんてくそくらえ!



ユダヤ人なんかくそくらえ! ユダヤ人は犯罪者だ。



やつらは人殺しで、犯罪者で泥棒で、嘘つきのろくでなしだ。



ホロコーストだってやつらのでっちあげだ。あんなの一言も真実じゃない。



今日はすばらしい日だ。アメリカなんてくそくらえ! 泣きわめけ、



この泣きべそかきめ! 哀れな声で泣くんだ、このろくでなしども! 



おまえたちの終りは近いぞ」



2013年2月17日、亡き伝説のチェス王者・フィッシャーのこの言葉をフェイスブックで紹介したが、フィッシャーの母はユダヤ人

であり、生涯その関係は血のつながりを感じさせる温かいものであった。



なのに何故?



何が彼をそこまで追いつめたのか?



以前、郵便チェスでアメリカ人と対局したことがあるが、彼は「フィッシャーは不幸にして病んでいる」と応えていたが、アメリカ人

の多くがそう思っていることだろう。



1972年のアイスランドでの東西冷戦を象徴する盤上決戦と勝利、マスコミは大々的に報じ、フィッシャーを西側の英雄・時代の

寵児として持ち上げた。



それから43年後の2015年。



フィッシャーの半生を映画化した「完全なるチェックメイト」(原題はPawn Sacrifice)が日本でも12月25日から全国で上映される。



主演はスパイダーマンで有名なトビー・マグワイアだが、このスパイダーマンの映画の中で心に残っている台詞は、



「これから何が起ころうと僕はベン叔父さんの言葉を忘れない。『優れた能力には重大な責任が伴う』 この能力は僕の喜び

でもあり悲しみでもある。だって僕はスパイダーマンだから。」



フィッシャーとスパイダーマン、一時的にはフィッシャーは英雄となったが、彼にとって「重大な責任」とはチェスの真髄を追い

つづけることだったのかも知れない。



東西決戦の後にフィッシャーがとった奇怪な言動は、妥協を決して許さない態度が周囲との摩擦を深めていく中で、奇異な

ものとなっていったのだろう。



フィッシャーの素顔。



アメリカから訴追され、日本に居たフィッシャーをアイスランドへ出国させる為に尽力した渡井美代子さんは、フィッシャーと

スパスキーとの再戦時(1992年)に招待された時のことを次のように書いている。



「フィッシャーは誠実の人です。約束は必ず守ります。だから、会うたび違うことをいう人を(どんな些細な食い違いであった

としても)絶対に信用しません。フィッシャーは、私が希望をいえば誠実に応えてくれる最高の友です。試合のない日は私と

食事するという約束は何があっも一度も違えませんでした。どんな偉い人がきても袖にしました。」



有名な写真家Harry Bensonは、フィッシャーが亡くなった後に、「Bobby Fischer against the World」という自らが撮った

フィッシャーの写真集を出版した。



そこには、花や馬と戯れるフィッシャーがいた。



アイスランド。



盤上決戦の地であり、フィッシャーが64歳で亡くなった地。



私がチェスに関心をもつ前に、ある写真集に惹かれ、それから写真・写真集に関心を持つようになったのだが、そのきっかけ

となったのがアイスランドに近いアイルランドの写真集だったのも何かの因縁かも知れない。










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