1993年7月に書き、俳句雑誌「多羅葉」に掲載。
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APOD: 2012 December 12 - Milky Way Over Quiver Tree Forest
2013年6月4日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿したものです。 ニーチェと宮沢賢治(写真は1年前に作ったレゴの蒸気機関車です) ニーチェの「神は死んだ」の言葉に象徴される虚無主義(ニヒリズム)と「超人」思想。 私はニーチェの著作に触れたことがなく正しく読み取っていないかも知れませんが、、現世から目を背けている 当時の風潮に対して、彼は果敢な挑戦状を叩きつけたのだと思います。 しかし、来世のことだけを語る宗教への断罪と虚無主義。一部において何故彼がこう考えたのか納得はするも のの、私たち一人一人は空気や水・食べ物など、地球や他の生命が養い創ったもののなかでしか生きられま せん。人間は決して単独で存在できるものではありませんし、他のものとの関係性なくしては生きられないので はないかと疑問に思ったのも事実です。 デカルトの「われ思う、ゆえにわれあり」からニーチェ、ハイデッガー。彼らの「個(人間)」だけを世界から切り 離した思索、人間中心主義が横行した西洋哲学に対して、梅原猛さんはその著「人類哲学序説」の中で鋭く 批判しています。 これらの西洋哲学者の対極にいるのが宮沢賢治や先住民と呼ばれる人なのかも知れません。西洋哲学が 人間を世界から切り離して真理に近づこうとしていたのに対し、賢治や先住民は他のものとの関係性(繋がり) を基軸に据え、賢治の場合は「銀河鉄道の夜」などの童話を通して私たち後世の人に想いを託したのでしょう。 賢治が言う「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」という言葉は、互いの繋がりを 真に肌で感じた者にしか発することが出来ない言葉なのだと思います。 梅原さんは前述した本の中で、宮沢賢治と江戸時代の画家「伊藤若沖」を紹介され、二人の思想の背景には 「草木国土悉皆成仏(そうもくこくどしっかいじょうぶつ)」(国土や動物・草木も仏性を持ち成仏できる意味)が あり、縄文時代やアイヌを含む世界各地の先住民の世界観に共通しているものがあると言われます。 またノーベル賞を受賞した福井謙一さんの言葉「科学はいまに、裁かれる日がくるだろう。自然を征服する科学 および科学技術から、自然と共生する科学および科学技術へと変わらなければいけない」を紹介されていました が、科学技術文明の基となったデカルト以来の西洋哲学にも同じことが言えると主張されています。 私たちはデカルト以来の西洋哲学を、反面教師として捉える時期なのかも知れません。 ニーチェの「神は死んだ」、私は彼の思索の片鱗も理解できていないかも知れませんが、虚無としか映らない 状況のなか一筋の光りを見た女性がいました。 ニーチェの「超人」思想がヒトラーに悪用され、ハイデッガーがナチスの思想ではなくヒトラーの強い意志に魅了 されていた同じ頃、アウシュヴィッツの強制収容所で亡くなった無名の人ですが、賢治の銀河鉄道と同じように 多くの人の道標として、これからもその軌道を照らしていくのだと思います。 最後に、フランクル「夜と霧」から抜粋引用し終わりにします。 ☆☆☆☆ それにも拘わらず、私と語った時、彼女は快活であった。 「私をこんなひどい目に遭わしてくれた運命に対して私は感謝していますわ。」と言葉どおりに彼女は私に言った。 「なぜかと言いますと、以前のブルジョア的生活で私は甘やかされていましたし、本当に真剣に精神的な望みを 追っていなかったからですの。」 その最後の日に彼女は全く内面の世界へと向いていた。「あそこにある樹は一人ぽっちの私のただ一つのお友達 ですの。」と彼女は言い、バラックの窓の外を指した。 外では一本のカスタニエンの樹が丁度花盛りであった。 病人の寝台の所に屈んで外を見るとバラックの病舎の小さな窓を通して丁度二つの蝋燭のような花をつけた 一本の緑の枝を見ることができた。 「この樹とよくお話しますの。」と彼女は言った。 私は一寸まごついて彼女の言葉の意味が判らなかった。彼女は譫妄状態で幻覚を起こしているだろうか? 不思議に思って私は彼女に訊いた。 「樹はあなたに何か返事をしましたか? -しましたって!-では何て樹は言ったのですか?」 彼女は答えた。 「あの樹はこう申しましたの。私はここにいる-私は-ここに-いる。私はいるのだ。永遠のいのちだ。」 ☆☆☆☆ |
2012年6月29日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿した記事です。 (大きな画像) 宮沢賢治「よだかの星」(写真は岩田山公園にて) 宮沢賢治の童話「よだかの星」、あらすじを「ウィキペディア」より引用します。 ☆☆☆☆ よだかは、美しいはちすずめやかわせみの兄でありながら、容姿が醜く不格好なゆえに 鳥の仲間から嫌われ、鷹からも「たか」の名前を使うなと改名を強要される。 自分が生きるためにたくさんの虫の命を食べるために奪っていることを嫌悪して、彼は ついに生きることに絶望し、太陽へ向かって飛びながら、焼け死んでもいいからあなた の所へ行かせて下さいと願う。 太陽に、お前は夜の鳥だから星に頼んでごらんと言われて、星々にその願いを叶えて もらおうとするが、相手にされない。 居場所を失い、命をかけて夜空を飛び続けたよだかは、いつしか青白く燃え上がる 「よだかの星」となり、今でも夜空で燃える存在となる。 ☆☆☆☆ (K.K) |
2012年4月17日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿した記事です。 |
2012年3月30日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿した記事です。 |
2012年4月25日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿した記事です。 |
2014年10月31日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿したものです。 (大きな画像) 天の川とデビルスタワー(ワイオミング州北東部) 写真はNASAより引用 この巨岩は約2億年前に、ロッキー山脈が隆起した際のマグマです。 この時代(三畳紀末)はアンモナイトの絶滅など、全生物種の76パーセントが絶滅した時代ですが、その原因として 火山活動や隕石衝突などが考えられています。 隕石衝突説の根拠として、岐阜県坂祝町にある木曽川の河床の地層(約2億1500万年前)から、隕石に豊富に含ま れている白金族元素が通常の20倍から5000倍の濃度で見つかっています。 ところで、この巨岩は近くに住んでいたアメリカ先住民(インディアン)の部族が熊信仰の対象としており、また岩の 垂直方向の割れ目は灰色熊によってつけられたものとされています。 「クマとアメリカ・インディアンの暮らし」ロックウェル著(私は未だ読んでいません)に詳しく書かれているのではと 思いますが、アイヌの方と同じ視点を持っていたのかも知れません。 また宮沢賢治の童話「なめとこ山の熊」にも、この視点が流れているように思います。 |