上の画像は双眼鏡(倍率7倍の実視界約7°)で見る春の星空 M3 球状星団(画像中央)。
りょうけん座 距離・・・約3万3900光年
上の画像は光害のない、そして透明感ある最高の星空を再現したものです ので、光害などが残るところでは実際にはこのように見えない場合があります。 |
今から3万3900年前の世界とは?(2011年基点) 遠い昔に船出した星の光は、今それを見ている人の瞳に 映し出され、そしてその心には何が刻まれるのでしょう。 |
約5万年前 隕石の衝突でバリンジャー・クレーター(アメリカアリゾナ州)が形成される。 3万2000年前 日本の旧石器時代の最古の人骨(山下町第一洞穴人) 約3万年前 ネアンデルタール人がこの頃絶滅。 最古の洞窟壁画現在知られている古いものでは、南フランスのショーヴェ洞窟壁画(約3万年前?)がある。 また、ラスコー(約1万8000年?1万6000年前)、アルタミラ(約1万4000年?1万3000年前)など多くの洞窟 壁画がある。 |
ネアンデルタール人 New Hall of Human Origins points to environmental change as major force in evolution of hominins Smithsonian Science ネアンデルタール人(ネアンデルタールじん、ホモ・ネアンデルターレンシス、Homo neanderthalensis)は、約20万 年前に出現し、2万数千年前に絶滅したヒト属の一種である。旧人であるネアンデルタール人は、我々現生人類 であるホモ・サピエンス (Homo sapiens) の最も近い近縁種である。ちなみにシベリアのアルタイ地方で発見され たデニソワ人も旧人であり、ネアンデルタール人の兄弟種にあたる。また、インドネシアのフローレス島で発見さ れた身長1mで脳の小さいフローレス人も旧人であり、ネアンデルタール人の兄弟種の可能性が高い。 かつて、ネアンデルタール人は、我々ホモ・サピエンスの祖先とする説があった。また、ネアンデルタール人をホモ・ サピエンスの一亜種であるホモ・サピエンス・ネアンデルターレンシス (Homo sapiens neanderthalensis) と分類する 場合もある。この場合ネアンデルタール人と現世人類との分岐直前(約47万年前)の共通祖先もまたホモ・サピエン スということになる。本項ではいずれの学名でも通用する「ネアンデルタール人」を用いる。しかしながら、遺骨から 得られたミトコンドリアDNAの解析結果から、ネアンデルタール人は我々の直系先祖ではなく別系統の人類である ことがほぼ明らかになった。この両者の遺伝子差異は、他の動物種ならば当然別種と認定されるレベルであり、 ネアンデルタール人とホモ・サピエンスは別種であって、混血できなかったとする考え方が有力であった。 しかしながら2010年5月7日のサイエンスに、現生人類ホモ・サピエンスのDNAに分岐後ネアンデルタール人遺伝子 が再混入している可能性があるとの論文が収載され、ネアンデルタール種属分類に新たな謎を投げかけることに なった。 ネアンデルタール人 - Wikipedia より引用 thethinkingblue.com Blog ≫ The Other Human DNA情報に基づき復元されたネアンデルタール人の女性。 (Photograph by Joe McNally) 2011年11月ネアンデルタール人(ホモ・ネアンデルターレンシス)が絶滅した原因は、現生人類 (ホモ・サピエンス)との異種交配だったという研究結果が発表された。異種交配の増加による影響 を計測するため、バートン氏の研究チームは、ネアンデルタール人1500世代にわたるコンピュータ ーモデルを開発し分析の結果、「現生人類による遺伝子汚染のために絶滅した」と判明したという。 伝子汚染が種の絶滅を引き起こすことはよく知られており、動物でも植物でも当てはまる。「ある種 が何らかの理由によって近縁種と交流を始め、それが活発化すると絶滅につながる場合がある。 片方の個体数が圧倒的に少ない場合は特に可能性が高い」とバートン氏は説明する。「保全生物 学では、これを“交配による絶滅”と表現している」。また、マックス・プランク進化人類学研究所の 古人類学者ベンス・フィオラ(Bence Viola)氏は、今回の研究を受けて次のように話す。「“異種交配 はそれほど進んでいなかった”というモデルもあるが、今回の研究結果は非常に興味深い。やはり、 異種交配は頻繁だったと考える方が妥当だろう。現生人類の男性がネアンデルタール人の女性に 出会ったら、必ず交配を試みたはずだ」。 Village Views: DNA Shows Neanderthals and Humans Did Mate and Mingle ネアンデルタール人の少女の想像復元図(画像元:英BBC) |
M3 球状星団・・・双眼鏡でも確認できる球状星団・・・1764年、メシエによって最初に発見さ れた球状星団で、春の代表的な観望天体の一つである。双眼鏡でも球状星団とわかるくらい 明るく、大口径の望遠鏡で観察すると、びっしりと集まった一つ一つの星が真珠の粒のように 白く明るく美しい。M2よりも遠くにあるにもかかわらず、絶対光度が明るく大きな星団であるた め、私たちの目にはこのように明るく見えるのだ。200個以上という多くの変光星が見つかって いる球状星団である。 「Newton ニュートン別冊 メシエ天体のすべて」より引用 |
「第二の目標は、コル・カロリとうしかい座のアルクトゥルスのほぼ中間付近にあるM3という 6等級のすばらしい球状星団です。双眼鏡やファインダーでも大きな丸い光斑がわかります が、8p150倍ぐらいの倍率をかければ、シーイングの良いときに周辺に星がいくつか見えて きます。20cmになると小さな星が無数に群がる星の大集団だということがはっきりわかり、 その光景に思わず見とれてしまいます。」 「星座ガイドブック 春夏編」藤井旭著 より抜粋引用 「りょうけん座のα星コールカロリと、うしかい座の1等星アークトゥールスの中間よりもやや アークトゥールス側によったあたりに見当づけ、7x50mm双眼鏡や望遠鏡のファインダーを 向けてみると、ふつうの恒星とは違い、ややにじんだ星のようなM3が見つけられます。」 「メシエ天体 ビジュアルガイド」 中西昭雄・著 誠文堂新光社 より引用
「りょうけん座の球状星団M3・・・うしかい座のアルクトゥルスとりょうけん座のコル・カロリとの ほぼ中間に、肉眼でも認められる球状星団。双眼鏡では、芯の明るい星雲状に見える。口径 8cmでは丸く明るく輝く星雲状で、倍率を上げると周辺部がポツポツと星に分解しはじめ、球状 星団らしくなる。大口径になれば、すごい迫力で視野に広がる。」 「星空フィールド日記」浅田英夫著 より引用
「M 3 は、うしかい座の1等星アルクトールスとりょうけん座のα星のほぼ中間にあり、うしかい 座の9番星、3番星、M3がつくる正三角形が目印となります。明るいので小さな双眼鏡でも見え ますが、うっかりすると恒星のように見えるので注意して下さい。4.2cm10倍の双眼鏡では周辺 がぼやけているので、恒星と区別できます。1°南西にある6等星とほぼ同じ明るさに見えます」 「双眼鏡で星空ウォッチング」白尾元理著 より抜粋引用
「絶対にみのがせない大きくて明るいスバラシイ球状星団。肉眼でも恒星状にみとめられ、 双眼鏡ではまわりに淡い光がつつむようすがみられる。広野のまっただなかにポツンといっ た感じで、めぼしい星が近くにないので、目標になる星からの道のりが長くて、なかなか道 がおぼえられないといった感じだ。αから、アークトウルス(うしかい座α)にむかって進む か、かみのけ座のβから約6°東をさがすとか、いろいろこころみるといい。約0.5°南西に 6等星がならんでいるので、低倍率で同視野にとらえられる。 「ほしぞらの探訪 肉眼・双眼鏡・小望遠鏡による」山田卓著 より抜粋引用
「銀河ばかり目につく春の宵の頭上には、めずらしく球状星団M3が見えています。りょうけん 座のα星コル・カロリと、うしかい座の1等星アルクトゥルスの、ほぼ中間あたりに双眼鏡を向 けるとすぐに見つけられます。」 「双眼鏡で星空を楽しむ本」藤井旭著 より抜粋引用
「有名な球状星団で光度6.4等、径10'です。3万個以上の星の大集団といい、明るく双眼鏡で もまるく輝いたところがはっきりわかりはじめます。5p20倍ぎれいで中心部が明るく輪郭もき れいになりはいじめます。まわりの微星は8cmからみえはじめます。この星団は実直径3万光 年、われわれからの距離10万光年といいます。」 「四季の天体観測 肉眼・双眼鏡・小望遠鏡で」中野繁著 誠文堂新光社 より抜粋引用
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APOD: 2007 June 9 - Globular Star Cluster M3
U-Th dating of carbonate crusts reveals Neandertal origin of Iberian cave art | Science
ネアンデルタール人が描いた6万4800年以上前の壁画
Neanderthals were artistic like modern humans, study indicates - Bintroo 1913年の論文に掲載されたスペインの洞窟壁画を写した絵=サイエンス誌提供 ネアンデルタール人が描いた? 世界最古の洞窟壁画:朝日新聞デジタル より以下引用。 スペイン北部の世界遺産のラパシエガ洞窟の壁画が世界最古の洞窟壁画であることが国際研究チームの調査でわかった。 現生人類は当時欧州におらず、絶滅した旧人類ネアンデルタール人が描いたものとみられる。22日付の米科学誌サイエンス 電子版に発表された。 研究チームはラパシエガ洞窟など3カ所で動物や手形などの線描の部分に含まれる天然の放射性物質を高精度な年代測定法 で調べた。三つとも6万4800年以上前に描かれたものだとわかった。 現生人類がアフリカから欧州にやってきたのは4万〜4万5千年前とされる。1万数千年前のアルタミラ洞窟(スペイン)や約2万 年前のラスコーの洞窟(フランス)など、これまでの洞窟壁画はすべて現生人類が描いたと考えられてきた。 4万年前に描かれたスペイン北部のエルカスティーヨ洞窟の壁画がこれまで最古とされてきたが、さらに2万年さかのぼる古い 洞窟壁画と確認されたことで、研究チームは「すでにいたネアンデルタール人が描いた洞窟壁画だ」としている。ネアンデルタール 人は現生人類に近い種で、約40万年前に出現し、4万年〜2万数千年前に絶滅した。 ラパシエガ洞窟の壁画には線を組み合わせたはしごのような図形もあった。抽象的な考えを具体的な形で表す「象徴表現」の 可能性がある。人類の進化に詳しい佐野勝宏・早稲田大准教授は「象徴表現は現生人類のみが生まれつき持つ固有の認知能力 という考えが多数派だった。今回の年代が正しければ、ネアンデルタール人にもこの能力があったことになる」と指摘している。 |
「いのちの日記 神の前に、神とともに、神なしに生きる」柳澤桂子著 小学館より以下抜粋引用 ネアンデルタール人は遺体を埋葬して花を飾った。私はこれを、今から8万年も前に、ヒトがすでに 自然や生命に対して何らかの宗教的感情をもっていた証と見たい。宗教というと、科学の反対側に あるもののようにいわれる。しかし、私は、宗教というのは、よほど古い時代から人間の脳の中に 存在する神経回路に刻み込まれたものではないかと思う。 そのような神経回路を発達させる可能性が、人間の脳の中にはあるのではなかろうか。その基本と なる原基が脳内に備わっているとすれば、生活環境の中で宗教について考えられるにしたがって、 神経回路は発達する。キリスト教の教育を受ければ、キリストを信じる回路が発達する。 人間はそのような原基をもつから、何の宗教教育もあたえないでおくことは、その神経回路の発達を 抑制してしまうことになる。私たちの生がはかなく、この世に苦しみがなくならない以上、自然発生的 に脳の中に芽生え、脳の中で育つ神を抑圧したままにしておけるはずがない。 |
「永遠のなかに生きる」柳澤桂子著 集英社 より以下抜粋引用 遺伝学者のブライアン・サイクスは、骨からDNAを抽出する方法を開発し、世界中の人から採取した 試料のミトコンドリアDNAの塩基配列を比較しました。その結果、世界中の人のミトコンドリアDNAを 35の群(クラスター)に分けることが出来ました。これらの人々の系譜を調べていきますと、世界中 に暮らす60億人の人たちが、ただ一人の女性の母系子孫であることがわかったのです。これは、こ の女性が当時存在していた、たった一人の女性だということではありません。15万年前の人口は、 1000人か、2000人だったと思われます。その中で、この一人の女性の系列だけが、現在まで生き 残ったということなのです。また、アフリカにいた13の系統のうち、ただ一人がアフリカを離れ、現在 アフリカ以外の土地にいる人々のすべてが、この母親の子どもであるというのです(『イヴの7人の娘 たち』B・サイクス著 大野晶子訳 ソニー・マガジンズ)。世界の人々が一人の母親の子孫であるこ と、また、一つの系列が15万年間とぎれずに続いて来たということは、信じがたいことです。 発見された遺跡の中には死者を花で飾って埋葬したと思われるものがあります。中東のシャニダール という洞窟遺跡です。埋葬されたと見られる人骨の周りには、分析により夥しい量の花粉が発見され ました。花の種類は7種もあり、風などによって洞窟内に運び込まれたとは考えにくいので、人の手に よって置かれたものということになります。また、さらにむかしの原人の時代で、足の骨が折れたり、 変形して曲がったりしながらもその後何年も生きた人間の化石が見つかっています。これらのことは 家族や仲間の死を悼み、大切に弔うこころが何十万年前からあったことを意味します。また、ひとりで は生きていけなかったと思われる仲間を共同で助けるいわゆる介護や互助の精神が何百万年も前か らあったということです。人類は誕生して間もないころから優しいこころをもち続けているのだと考える と人類の未来にも希望がもてます。 優しさは遺伝子のなかに書かれているものなのでしょうか。反対に残虐性の遺伝子があるのでしょう か。「いのちとはなにか」で私はDNAについて触れましたが、ここでもう少し遺伝子とDNAについて お話ししたいと思います。 |
2012年6月28日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿した記事です。 (大きな画像) 氷河期の記憶(写真は岩田山公園にて撮影) 太陽の魂、暖かさを地上にもたらす鳥の伝説は2月5日に投稿した「ワタリガラスの伝説」があるが、 寒冷地に住む民族ほどこのような伝説を産みだしやすいのかも知れない。 このような伝説は、7万年前から1万年までの最終氷期を生き抜いた人類が子孫に伝える教訓とし て伝説や神話の中に生きている。 自身の「死の自覚」から神(創造主)との接点、それが神話の誕生に繋がったのかも知れないし、 それらはほぼ同時期に産まれたのかも知れない。 世界屈指の古人類学者のフアン・ルイス・アルスアガは、「死の自覚」が今から40万〜35万年前の ヒト族に芽生えたと言っているが、それは我々の祖先と言われてきたミトコンドリア・イブ(約16万年 前)よりも遥かに古い時代である。 エレクトゥス(100万〜5万年前)、ハイデルベルゲンシス(60万〜25万年前)、ネアンデルターレンシス (35万〜3万年前)のヒト族は既にこの世界から絶滅しているが、もし彼らに「死の自覚」、神との接点、 神話があったとしたら、それはどのようなものだったのだろう。 そして現生人類(我々)の最古の宗教であるシャーマニズム、そして現存する多くの宗教はどのよう に関わっているのだろう。 2010年に現生人類(我々)の遺伝子にはミトコンドリア・イブだけでなくネアンデルターレンシス(ネア ンデルタール人)の遺伝子がある可能性が指摘されたが、今後の遺伝子研究や発掘により、彼らの 真実が明らかになってくることだろう。 ただどんなに過去や未来に想いを馳せようが、我々は今この瞬間を生きていることだけは確かな ことかも知れない。 過去未来に関わらず、すべての生命がそうであった(ある)ように。 (K.K) |
2012年1月20日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿した記事です。 |
2012年1月18日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿した記事です。 |
2013年6月7日、フェイスブック(http://www.facebook.com/aritearu)に投稿した写真です。 (大きな画像) バタフライ星雲(惑星状星雲 NGC6302)(写真はNASAより引用) 惑星状星雲は恒星が死の間際に膨張し、ガスを放出する姿のことですが、まるで宇宙空間を羽ばたく 蝶のようですね。 この星雲は「さそり座」の近く、地球から約3800光年離れたところにありますが、この恒星のガスの 放出は、2200年にわたり時速96万キロ以上の速さで広がりつつあるようです。 私たちの太陽も約63億年後に、赤色巨星から惑星状星雲になっていきますが、気が遠くなる未来ですね。 未来で思うのですが、現生人類(今の私たち)の寿命ってどのくらいなのかと考えたことがありました。 と言いますのも、現生人類が進化の最終段階であると断言することは誰もできないと思ったからです。 1万2000年前まで生きていたフロシエンシス(「指輪物語」で登場するホビットに例えられる)は約6万年、 現生人類が出現する前のネアンデルタレンシスは約30万年、ネアンデルタール人と現生人類の最後の 共通祖先ハイデルベルゲンシスは40万年の寿命を持っていました。 私たち現生人類がアフリカで誕生したのは約20万年前と言われていますが、たとえどの地点に現生人類 が置かれていても、私たちは今ここに生きている、ことは揺るぎない事実なのかも知れません。 地球上に生命が誕生して以来、多くの生命がそうであったように。 ☆☆☆☆ |
「フラムスチード 天球図譜」恒星社編 より引用
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