「アメリカ先住民を知るための62章」

阿部珠理・編著 明石書店






2017年6月4日 投稿




 本書 はじめに 阿部珠理 より引用


「アメリカ先住民族」のすべてを62章に収めるのは、かなり難しい仕事である。アメリカ先住民族の歴史、社会問題、

文化、それぞれで容易く62章が構成できるほど、彼らの歴史はことに連邦政府との関係で単純ではなく、多くの社会

問題を抱え、それにも拘らず豊穣な文化を保有しているからだ。そもそも言語や文化の異なる多数の部族社会を

「先住民」として一括りにすること自体に無理があるかもしれない。現在も話されている言語は200以上、連邦から承認

を受けた部族は、悠に500を越えているからだ。



しかし、北アメリカ大陸で西欧列強の殖民事業から、アメリカ合衆国を経て現代にいたるまで、彼らが被害者として

被った植民地主義の歴史的体験は共通している。本書では、そのような共通のベース部分に、部族文化ののような

固有な部分を加え、総じてアメリカ先住民の全体像がより広く、かつ深く紹介できるように努めた。



第T部 「連邦・・・・インディアン関係」では、過去から現在にいたる連邦インディアン政策の重要部分、またそれら

政策へのインディアン社会の対応を項目化した。それによって、連邦・・・・インディアン関係の歴史と問題点、その

関係性が規定してきたインディアンの合衆国における政治的、社会的、法的立場の複雑さ、および現在の課題が

明らかになることを意図している。



第U部 「現代社会問題」では、インディアン社会の今日の現実を可能な限り詳らかにした。インディアン社会共通の

負の体験から導きだされる経済や健康といった深刻な社会問題、インディアン社会の民族再生に向けての取り組み、

部族民認定等の部族社会の今日的課題、戦跡保存や博物館設置のあめの合衆国との交渉など、先住民が直面する

現代的イシューを通して、インディアン社会の今を見渡せるよう努めた。



第V部 「文化と宗教」では、インディアン文化の豊かさを伝えることを目指した。宗教儀式に代表される伝統文化は、

部族固有性が高く、一般化することはできない。本章で取り上げた儀式は、主に南西部、北西海岸、大平原地域の

先住民のものだが、それらの儀式が信仰心に支えられ、現在も力強く実践されており、ある意味先住民の「代表的」

儀式になっていることを、選択の指標とした。一方、メディスンマン、ベルダーシュやトリックスターのような部族横断的

な文化事象、パウワウやインディアン・アートが示す創造的側面、脱部族的傾向、さらに一部部族儀式の汎インディアン

化など、固有の文化伝統ばかりでなく、インディアン文化の柔軟性を動態的に伝えようとしたのが本章である。



第W部 「人物」では、歴史的人物、インディアン社会の政治、芸能、アート、スポーツ界の著名人、インディアンを描い

た白人たちを紹介した。全62章を通して、読者のアメリカ・インディアンとその社会への理解が深まることを願っている。



本書の執筆者は歴史学者、社会学者、文学者など独自の専門分野をもちつつ、アメリカ学会に集う研究者である。

およそ10年前、非力ながら編者がアメリカ学会に「先住民分科会」を組織したおり、集ってくれた方々が大半である。

私は、アメリカで活況を呈している「アメリカ・インディアン・スタディーズ」をモデルに、分野横断的なアメリカ先住民学の

活発な議論が、学会で始まることを望んだ。それが日本における「アメリカ先住民学」となって成長し、若手研究者が

活躍する日が来ることを望んでいる。事実分科会では、合衆国の「アメリカ・インディアン・スタディーズ」の学位を取得

した少壮学者や、私が指導する3名の博士課程後期の院生たちが発表し、ことに院生たちは、その発表をもとに本書

に寄稿することができた。こうした分野の広がりが、日本社会ではあまり知られていないインディアンへの理解を深める

貢献になれば嬉しい。



アメリカ先住民は地味だが、重要な分野である。抑圧され、消滅の危機を体験し、今なお多くは恵まれない環境にあり

ながら、民族の再生を期す人びとの声を聞くことは、大きな意義がある。先生の学生ではなかったが、勝者の歴史では

なく、敗者の歴史の傍らに身を置くことの大切を教えてくださったのは、富田虎男先生である。事実本書の執筆者の

何人かは、先生の愛弟子の方であり、先生こそ、日本のアメリカ先住民学の種を蒔かれた先達である。本年6月に

亡くなられた先生の墓前に本書をもって報告し、敬意を表したい。



2016年盛夏 阿部珠理

 
 


本書 第34章「ジェンダー」佐藤円 より抜粋引用


以上のような先住民の男性としての役割に不向きな男性には、女性として生きる機会が用意されている部族もあった。

彼らは一般にベルダーシュ(あるいはバーダッシュ)と呼ばれているが、肉体は男性でも女性の衣装を身にまとって女性

のように振る舞い、他の女性たちと一緒に女性の仕事にいそしんだ。彼らはいわば第三のジェンダーとして先住民社会

から認められ、部族によっては特別な能力をもつ存在として重用されていた。



次に先住民の親族制度からジェンダーを見てみると、アメリカ合衆国の北東部、南東部、南西部では、ほとんどの部族

において母系制が一般的であった。それらの部族では、結婚した夫婦は妻の家族と同居するか、妻の家族の近くに住む

ことが普通だった。また、母親こそが家族関係の中心で、生まれた子どもも母親から親族的アイデンティティを継承して、

妻側の親族の一員となった。妻は夫に経済的に依存しておらず、離婚も双方からの申し立てが可能で、離婚したら、家

は妻の財産であったため、夫が荷物をまとめて出ていった。母系制の社会では、母親の親族の男たちが子どもの養育に

責任をもつことが多かったため、離婚や死別によって父親を失った子どもも生活には困らなかった。この母系制における

父親という存在の希薄さは、男性の社会的役割が時として命の危険をともなうものであったため、万が一父親がいなく

なっても子どもの養育に困らないための仕組みであったと考えられる。



このように母系制が多数派を占めていたアメリカ先住民のなかで、平原地方の部族ではむしろ父系制が多かった。その

ような部族では、結婚した夫婦は夫の家族の近くに住み、父親が家族関係の中心で、生まれてきた子どもも父親の親族

の一員となった。しかしこのような父系制の部族でも、狩猟に加え農耕を行っていたところでは、女性が安定して食料を

確保できる作物の栽培という重要な仕事を担っていたため、必ずしも男性優位ではなかった。ところが平原地方に暮らす

部族の間に白人から手に入れた馬の使用が広まり、もっぱらバイソン狩りに依存した生活に転換すると、それを担った

男性たちの社会的影響力が増し、女性が男性に対してより従属的になっていったと考えられる。





本書 第53章「ベルダーシュ・・・『例外』を認める大らかな社会の象徴」」石井泉美 より抜粋引用


ベルダーシュとは、男性でも女性でもない「第三の性」として位置付けられ、アメリカ先住民の部族社会に存在を許された

人びとのことである。生物学的には男性、または女性であるが、身につけるものから発する言葉や声音、立ち振舞い、

果たすべき役割にいたるまで、生物学上の性とは反対の、もう一方の性とそれを模倣し、日々の生活もそのように過ご

す。ベルダーシュは男女ともにおり、文献上その存在が確認されているのは、アメリカ西海岸からミシシッピ川流域と五大

湖周辺までの広大な地域と東部フロリダ半島に、113の部族を数える。



女性のベルダーシュに限定すると、確認されている部族は30にとどまり、その分布も大平原以西に限られる。つまり、

ベルダーシュとは、先住民社会のどの部族においてもその存在が認められるわけではない。また、女性として生まれ

男性のように振る舞うベルダーシュよりも、男性として生まれ女性のように振る舞うベルダーシュの方が一般的であった。



先住民社会における、男性でもなければ女性でもないベルダーシュの存在は、一体どのように捉えたらよいのであろう

か。まず、彼らは「女々しい」や「男女」といった、からかいや嘲り、侮蔑の対象としてみなされたわけではなかった。異端

視され、社会の片隅で細々と暮らさなければならない人びとではなかった。ベルダーシュとは、先住民社会において、

畏敬、あるいは部族によっては畏怖の念を抱く対象とされた人びとであったのである。しかしながら同時に、先住民社会

とは、男女のあり方を性別による役割分業を明確化することで規定している社会でもある。ベルダーシュという、男性でも

ない女性でもない、どっちつかずの存在がなぜ先住民族たちの間で許されたのかを、「二分法」と「相互補完性という

先住民社会に共通の概念を基に考えてみたい。


(中略)


このように男女の役割が明確に規定され、その行為がアイデンティティの形成にもつながるのであれば、男女の境界線

を越えるベルダーシュの存在は一切許されないように思えるが、実際は違った。生物学上の役割として期待されたジェン

ダー・ロールを果たさずとも許されたのは、他の人にはない能力、特に超自然的な力が彼らには備わっていると考えられ

たためであった。



ベルダーシュの存在が確認されている部族社会においては、幼児期に本人が示した興味関心、または啓示体験のいず

れかがベルダーシュの誕生を決定づけたと考えられている。子どもが生物学上の性とは別の性がジェンダー・ロールに

興味を示した場合、その子がベルダーシュとして過ごしていけるようサポートするのが大人たちの役目であった。子どもの

意思確認のため、テストを行う部族もあったという。例えば、ノーザン・パイユート族では、候補となる少年を一枚の大きな

紙、または乾いた草の上に座らせ、弓と矢を一方に、もう一方には女性が手工芸品をつくるときに必要となる道具を置

き、座っている場に火を放って少年が逃げるときにとっさに手にしたものが彼の運命を決めると考えた。南西部に住む

パパゴ族においても、「藪テスト」なる実施が必須であり、場合によってはそのテストは何度も繰り返された。藪の中に入れ

られた少年は、放たれた火から逃れるとき弓矢とかごをつくる材料のどちらを手にするか、何度も試されたという。危険

極まりない状況に幼い子を置き、二者択一を迫るこの方法は、最初のテストで手にしたものと2回目以降のテストで手に

したものが違っていても構わない。つまりベルダーシュにはならないという選択をしてもよいということを表していた。



「柳澤桂子 いのちのことば」柳澤桂子著 集英社 を参照されたし。


 


目次


T 連邦・・・・インディアン関係

第1章 条約・・・・条約は、インディアンの有利に解釈される

第2章 強制移住・・・・繰り返される「涙の旅路」

第3章 BIA・・・・先住民による、先住民のための政府機関へ

第4章 保留地・・・・先住民自治の最重要根拠地

第5章 インディアン同化政策の実像・・・・移民同化政策との違いに注目して

第6章 一般土地割当法・・・・文明化への幻想と現実

第7章 合衆国市民権と先住民・・・・「インディアン部族」概念の歴史的変遷

第8章 インディアン再組織法・・・・部族の自治、自活に向けて

第9章 部族政府・・・・伝統と自治のはざまで

第10章 自治問題・・・・連邦、州と区別される「第三の主権」

第11章 連邦承認部族・・・・政府から「部族」と認められることの意味

第12章 民族自決・・・・ネーション内のネーション

第13章 インディアン請求委員会・・・・先住民の土地返還請求とその顛末

第14章 アクティビズム・・・・民族自決と文化再生に向けて

第15章 インディアン教育補助法・・・・部族管理へと移行する先住民教育

第16章 アメリカ・インディアン信教自由法・・・・インディアンは、伝統的な信仰する権利をもつ

第17章 アメリカ先住民墓地保護および返還法・・・・NAGPRAが問う先住民の人権

第18章 インディアンとアメリカの戦争・・・・戦士の伝統と現在



U 現代社会問題

第19章 インディアンとは誰なのか・・・・決めるのは誰か

第20章 人口統計・・・・人種・民族的混血が進むアメリカ先住民

第21章 都市インディアン・・・・都市化と文化継承

第22章 健康問題・・・・心身ともに健康であるためには

第23章 経済問題・・・・広がる部族間格差

第24章 部族大学・・・・先住民部族社会による大学運営の開始

第25章 言語維持・・・・部族語の現在と行方

第26章 文化復興・・・・インディアン・アイデンティティとスピリチュアリティ

第27章 インディアン・カジノ・・・・「新しいバッファロー」になりえるのか

第28章 ステレオ・タイプ・・・・歪んだイメージを越えて

第29章 部族民認定・・・・血統主義が生み出す混乱

第30章 環境問題・・・・危機的状況を生き抜く 未来に希望をつなぐ

第31章 インディアン・メディア・・・・多様な展開と役割

第32章 「国境」を越えた先住民族運動・・・・国家への抵抗からグローバルな連帯へ

第33章 国立アメリカ・インディアン博物館・・・・進化する「生きた記念碑」

第34章 ジェンダー・・・・女性が尊重されていた先住民社会

第35章 ブラックヒルズ訴訟・・・・聖地の売却拒否

第36章 古戦場の史跡保存・・・・先住民の過去とアメリカの未来



V 文化と宗教

第37章 創世神話・・・・ペンも紙も必要としない、生きた教材

第38章 聖地とその保護・・・・伝統的世界観の保護とその再生

第39章 ヴィジョン・クエスト、スウェット・ロッジ、サンダンス・・・・汎インディアン化する儀式

第40章 メディスンマン・・・・精神文化の伝承者

第41章 スネークダンス・・・・荘厳な降雨儀礼の歴史記述と現在

第42章 トーテムポール・・・・北西海岸先住民文化の象徴

第43章 ポトラッチ ギブ・アウェイ・・・・寛容さの具現化

第44章 ネイティブ・アメリカン・チャーチ・・・・新興宗教からアメリカ先住民の宗教へ

第45章 パウワウ・・・・文化継承と商業化

第46章 ナヴァホの砂絵・・・・儀式と砂絵の役割

第47章 カチーナとカチーナ人形・・・・乾燥地に降雨をもたらす超自然的存在

第48章 伝統工芸・・・・創られた伝統としてのホピの銀細工

第49章 アメリカン・インディアン・アーツ研究所・・・・「創造は我々の伝統である」

第50章 サンタフェ・インディアン・マーケット・・・・インディアン文化のアリーナ

第51章 ホビイスト、ヒッピー、ワナビー・・・・「インディアン」になる意味

第52章 アメリカ先住民の文学・・・・文化の創造的な継承

第53章 ベルダーシュ・・・・「例外」を認める大らかな社会の象徴

第54章 トリックスター・・・・聖者か世紀の大ペテン師か



W 人物

第55章 イシ・・・・故郷の森から大都市サンフランシスコへ

第56章 ルイスとクラークカトリンカーティス・・・・先住民文化の奥に分け入った先駆者たち

第57章 パフォーミング・アーティスト・・・・「インディアン」を演じる意味

第58章 ジム・ソープの栄光の陰に・・・・先住民のスポーツ選手とアメリカのスポーツ文化

第59章 政治家・活動家・・・・アメリカ合衆国政府とわたりあう人びと

第60章 知識人・活動家・・・・先住民リーダーシップの軌跡

第61章 三人の先住民ヒロイン・・・・虚像と実像のはざまで

第62章 先住民アーティスト・・・・文化遺産と現代をリンクする人たち


 


以下、内容紹介より引用


アメリカ合衆国の先住民について、その全体像を紹介する入門書。500を超える部族、2000以上の言語を有する
アメリカ先住民の歴史、現代社会における問題、そして独自の魅力にあふれる文化・宗教などを、各分野の専門
家が最新の研究を基に描き出す。


【執筆者一覧】


阿部 珠理(あべ・じゅり)
立教大学大学院社会学研究科教授
【主要著書・訳書】
『アメリカ先住民の精神世界』(日本放送出版協会 1994年)、『アメリカ先住民──民族再生にむけて』(角川学芸
出版 2005,2013年)、『大地の声──アメリカ先住民の知恵のことば』(大修館書店 2006年)、『ともいきの思想』
(小学館101新書 2010年)、『アメリカ先住民から学ぶ──その歴史と思想』(日本放送出版協会 2011年)、
『聖なる木の下へ──アメリカ先住民の魂を求めて』(角川ソフィア文庫 2014年)、『メイキング・オブ・アメリカ──
格差社会アメリカの成り立ち』(彩流社 2016年)
訳書:『セブン・アローズ』全3巻(地湧社 1992年)、『ブラック・エルクは語る』(監訳 めるくまーる 2001年)、『文化が
衝突するとき──異文化へのグローバルガイド』(南雲堂 2004年)、『アメリカ・インディアンの歴史』(東洋書林 2010年)


飯山 千枝子(いいやま・ちえこ)
立教大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。日本エッセイスト・クラブ
主な著書:『母なる大地の器』(晃洋書房、2017年刊行予定)


石井 泉美(いしい・いずみ)
東海大学文学部准教授
主な著書:Bad Fruits of the Civilized Tree: Alcohol and the Sovereignty of the Cherokee Nation. Lincoln: University
of Nebraska Press, 2008.


石山 徳子(いしやま・のりこ)
明治大学政治経済学部教授
主な著書:『米国先住民族と核廃棄物──環境正義をめぐる闘争』(明石書店 2004年)


伊藤 敦規(いとう・あつのり)
国立民族学博物館准教授
主な著書:『世界のなかのアイヌ・アート』(北海道大学アイヌ・先住民研究センター 2012年)、『伝統知、記憶、情報、
イメージの再収集と共有──民族誌資料を用いた協働カタログ制作の課題と展望(国立民族学博物館調査報告
(SER))』(国立民族学博物館 2016年)


岩崎 佳孝(いわさき・よしたか)
(独)日本学術振興会特別研究員PD、立教大学客員研究員
主な著書:『アメリカ先住民ネーションの形成』(ナカニシヤ出版 2016年)


上村 英明(うえむら・ひであき)
恵泉女学園大学人間社会学部教授・市民外交センター代表
主な著書:『新・先住民族の「近代史」』(法律文化社 2015年)


内田 綾子(うちだ・あやこ)
名古屋大学大学院人文学研究科教授
主な著書:『アメリカ先住民の現代史──歴史的記憶と文化継承』(名古屋大学出版会 2008年)


大野 あずさ(おおの・あずさ)
大阪経済大学経済学部准教授
主な著書:エイミー・ヒル・ハース『アメリカ先住民女性の現代史──“ストロング・メディスン”家族と部族を語る』
(共訳 彩流社 2012年)、Urban American Indians: Reclaiming Natre Space.(共著 Santa Barbara: Praeger, 2016.)


鎌田 遵(かまた・じゅん)
亜細亜大学経営学部准教授
主な著書:『辺境の抵抗──核廃棄物とアメリカ先住民の社会運動』(御茶の水書房 2006年)、『ぼくはアメリカを
学んだ』(岩波ジュニア新書 2007年)、『ネイティブ・アメリカン──先住民社会の現在』(岩波新書 2009年)、
『ドキュメントアメリカ先住民──あらたな歴史をきざむ民』(大月書店 2011年)、『辺境の誇り』(集英社新書 2015年)、
『写真集 ネイティブ・アメリカ』(大月書店 2013年)


川浦 佐知子(かわうら・さちこ)
南山大学人文学部教授
主な著書:“History, Memory, Narrative: Expressions of Collective Memory in the Northern Cheyenne Testimony,
” In Nanci Adler & Selma Leydesdorff eds., Tapestry of Memory: Evidence and Testimony in Life-Story Narratives
. (New Brunswick, NJ & London: Transaction Publishers, 2013)、Pilgrimage to Memories: An Exploration of the
Historically Situated Ecological Self through Women,s Narratives. (Nakanishiya Shuppan, 2003)


岸上 伸啓(きしがみ・のぶひろ)
国立民族学博物館・総合研究大学院大学教授
主な著書:『北アメリカ先住民の社会経済開発』(明石書店 2008年)、『クジラとともに生きる──アラスカ先住民の
現在』(臨川書店 2014年)


佐藤 円(さとう・まどか)
大妻女子大学比較文化学部教授
主な著書:エイミー・ヒル・ハース『アメリカ先住民女性の現代史──“ストロング・メディスン”家族と部族を語る』
(共訳 彩流社 2012年)、『アメリカの歴史を知るための63章』(共編著 明石書店 2015年)


鈴木 透(すずき・とおる)
慶應義塾大学法学部教授
主な著書:『実験国家アメリカの履歴書──社会・文化・歴史にみる統合と多元化の軌跡』(慶應義塾大学出版会
2003年)、『性と暴力のアメリカ──理念先行国家の矛盾と苦悶』(中公新書 2006年)


辻 祥子(つじ・しょうこ)
松山大学人文学部教授
主な著書:『越境する女──19世紀アメリカ女性作家たちの挑戦』(共編著 開文社出版 2014年)


長岡 真吾(ながおか・しんご)
島根大学法文学部教授
主な著書:『亡霊のアメリカ文学』(共著 国文社 2012年)、「米国におけるインターエスニック/クロスエスニック批評」
『多民族研究』8(2015年)


中野(水野) 由美子(なかの(みずの)・ゆみこ)
成蹊大学文学部教授
主な著書:『〈インディアン〉と〈市民〉のはざまで──合衆国南西部における先住社会の再編過程』
(名古屋大学出版会 2007年)


根元 慎太郎(ねもと・しんたろう)
立教大学大学院社会学研究科博士後期課程在学
主な著書:「1970年代のアメリカ先住民高等教育の改革──1978年の『部族大学法』の制定過程と運用に関しての
諸問題」『立教アメリカン・スタディーズ 36号』(2014年)


野口 久美子(のぐち・くみこ)
明治学院大学国際学部専任講師
主な著書:『カリフォルニア先住民の歴史──「見えざる民」から「連邦承認部族」へ』(彩流社 2015年)


藤田 尚則(ふじた・ひさのり)
創価大学法科大学院教授
主な著書:『アメリカ・インディアン法研究(U)国内の従属国』(北樹出版 2013年)


水谷 裕佳(みずたに・ゆか)
上智大学グローバル教育センター准教授
主な著書:『先住民パスクア・ヤキの米国編入──越境と認定』(北海道大学出版会 2012年)


宮下 敬志(みやした・たかし)
立命館大学文学部講師
主な著書:『教養のための現代史入門』(共著 ミネルヴァ書房 2015年)


横須賀 孝弘(よこすか・たかひろ)
NHKエンタープライズ自然科学番組エグゼクティブプロデューサー
主な著書:『ハウ・コラ』(NHK出版 1991年)、『インディアンの日々』(ワールドフォトプレス 2012年)


余田 真也(よでん・しんや)
和光大学表現学部教授
主な著書:『アメリカ・インディアン・文学地図──赤と白と黒の遠近法』(彩流社 2012年)


渡辺 浩平(わたなべ・こうへい)
立教大学大学院社会学研究科博士後期課程在学








アメリカ・インディアン(アメリカ先住民)に関する文献

アメリカ・インディアン(アメリカ先住民)

天空の果実


インディアンの歴史と現在を知る文献に戻る